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家事も育児もしながら社会的地位につく男性はどれぐらいいるのだろう

  • 2024.10.24

就職活動の時に考えた。将来、私はどうなりたいのか。分からない。何が出来る訳でもないけど、何か社会の役に立てる仕事をしてお金を稼ぐ。

将来、結婚したとしても、社会に自分の存在意義を見出したい。不安と希望を抱きながら、そのようなことを考えていた。私の親世代は、母親が専業主婦の家庭も多かった。一方で、私の両親は共働きだった。だから、女性の自分も働くことを当たり前に想像できたし、そうなると思っていた。

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就職活動が始まり、会社説明会、合同説明会、面接など色々な場で、接する社会人はやはり男性が多かったが、想像以上に女性もいた。いかにも仕事ができそうな女性。いいな、私もそんなふうになれるかな。

新卒で入社した会社は、事務職は圧倒的に女性が多いが、そのトップは9割男性。役員も女性1人を除いて男性。営業職には、未婚女性かシングルマザーの女性が全体の2割程。違和感は拭えなかった。

就職・転職活動の時に、嫌でも考えざるを得ない、女性の前に立ちはだかる見えない壁。それは結婚と出産。会社としては、せっかく採用した人が入社してもすぐに寿退社とか産休、育休になるのを防ぎたいのだろう。面接官に直接、それらの予定を聞かれることもあれば、面接対策としての適切な返答例を教わったこともあった。

果たして、男性にも同じ質問を投げかけるのだろうか。常に返答を用意しておかなければならないという状況に疲弊してしまう。年齢を重ねるほどその壁は高くなる。

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女性が世間一般の男性と同じように働き、収入を得て、地位を獲得するために越えなければいけない壁が多すぎる。

女性の出世や、企業における女性の割合の話題になると出てくる「女性自身が出世を望んでいない」という的外れな見解。

勿論望んでいない人もいるだろう。しかし一方で女性が出世しない、正しくは出世できない要因の一つに、身近に憧れの対象となる、家庭と仕事を両立した管理職や上司としての女性ロールモデルが少なすぎることがあるように思う。

仕事もできて、家事も育児もできて、人生が楽しく充実したキャリアウーマン。憧れない女性はいるだろうか。でも、夢物語。まだまだ社会全体的に、家事や育児の負担は女性に多く偏っている。

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知り合いの旦那さんが育休を取ったらしい。期間はたったの1ヶ月。正直、短すぎると思うのは私だけだろうか。男性が育休を取得するという事実が、会社の実績やイメージアップになるだけであって、期間はあまり重要ではないようだ。

女性は自分自身の体に大きな負荷と、キャリアの大切な期間の一部を差し出している訳だが、その期間は誰が保証してくれるのだろう。キャリアの中で、その期間は、ブランクなのだろうか。

知人の60代男性は、勤めている会社の採用面接をした中で、出産と育児で数年間会社では働いていない女性もいたという。出産をしてすぐにでも働いている人もいる中で、彼にとってはその期間はブランクであり、採用したくないと言っていた。その期間は努力をしていなかったという、判断らしかった。

私の母も、私が物心ついた時には既に働いていた。世間的にみれば立派なキャリアウーマン、だろうか。私から見ても、すごいなと思うが、大変そうという印象が強かった。父は帰りも遅く、単身赴任をしている期間もあった。家事や育児、子供の病院、急遽会社を休むのは母の「仕事」だった。フルタイムで働いて、家に帰ってからも家事をしていた。

これが現実。女性として、家庭と仕事を両立することは、今の日本では、多くの場合こういうことなのだと思う。

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いつも思う、国や会社で制度を決めるのは、実権を握っているのはいつだって男性。その中に率先して、むしろ当たり前に家事も育児もした上で、社会的地位についている人はどれくらいいるのだろう。もしも、ほとんどいないとして、その人たちが考えるキャリアウーマンと現実はどれほど遠く離れたところに存在するのだろう。

それでも少しずつ少しずつ、男性の育休、家事への参加等々、進んでいるのだろう。すぐに変わることは難しくても、声を上げ続ければいつかきっと。

この先、もっと本当の意味で男女に差がなく、平等な社会になって欲しい。たとえ子鳥のさえずり程に小さいとしても、私も声を上げ続けたい。

そして今の若い人達が大人になる頃にはまだなり得ていないかもしれないが、諦めないで欲しい。

これから沢山のロールモデルとなる女性達が日本を先導していく未来を待ち望んでいる。

■小梅のプロフィール
小さいころから本とスポーツと動物が好き。美味しいもの、お酒があると機嫌がよくなる。アラフォーに足を踏み入れた今も好きに囲まれた生活を送り、両親と4匹の猫と暮らしている。

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