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生田斗真が“極限状態”で放つ…クリエイター陣を魅了する狂気の演技<告白 コンフェッション>

  • 2024.10.23
生田斗真 ※2024年ザテレビジョン撮影
生田斗真 ※2024年ザテレビジョン撮影

【写真】楽しそう!そろって舞台あいさつに登壇した生田斗真&ヤン・イクチュンの肩組みショット

俳優の生田斗真と韓国の俳優ヤン・イクチュンによるW主演で2024年5月に公開された映画「告白 コンフェッション」が、このほどLeminoで独占配信された。「カイジ」の福本伸行氏と「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじ氏による原作コミックを実写化した今作は、雪山で遭難した親友同士が、死の瞬間を前にある秘密を共有してしまうことから始まるワンナイトサバイバル。作品を見た高橋茂雄(サバンナ)は「最悪の設定!最恐の設定!絶対陥りたくない地獄の設定!」と劇場公開前にコメントを寄せていたが、地獄の設定とまで言われる状況に主人公は陥っていく。演じる生田の作品に、ある共通点が見つかったので紹介していく。

死にそうな友人が告白した16年前の殺し…2人きりの夜を明かす

1984年10月7日生まれ、北海道出身の生田。40歳を迎えた生田がここのところスクリーンやドラマで見せる姿は、ときに血だらけだったり全裸だったり、普通の暮らしをしていたらあまり置かれない“異常”な状況にあることが多い。映画「告白―」で演じている浅井も、極限状態になりどんどん追い込まれていく。

大学山岳部OBで親友の浅井(生田)とジヨン(イクチュン)は16年前、卒業登山中に行方不明となり事故死とされた同級生・さゆり(奈緒)の17回忌となる慰霊登山中、猛吹雪により遭難してしまう。脚に大怪我を負い、死を覚悟したジヨンは、実は16年前に自分がさゆりを殺害したのだと“告白”する。長きに渡り背負ってきた十字架を降ろしたことで安堵(あんど)し、死を受け入れたジヨンだったが、その直後、眼前に山小屋が出現し、2人は一命を取り留める。薄暗い山小屋で、救助隊を待つ浅井はジヨンの態度がどこかおかしいことに気付く。「ジヨンは告白したことを後悔しているに違いない…」。この上なく異様で“気まずい”空気が山小屋内に流れ、ジヨンの行動は常軌を逸し始める。やがて狂気をはらんだ2人の攻防は、ある真実を浮かび上がらせ、想像の上をいく、衝撃の朝を迎える――。

山小屋に2人だけという閉鎖的な空間で、ジヨンに怯える浅井の姿にハラハラし、見終わる頃には「なんだ!この映画は」と叫びたくなるようなスリリングな作品。これから楽しむ人はぜひ、ネタバレを避けての鑑賞をおススメする。

生田斗真 ※2024年ザテレビジョン撮影
生田斗真 ※2024年ザテレビジョン撮影

生田は三池崇史や宮藤官九郎によって新しい面が引き出されていった

先述した“共通点”というのは、彼と仕事をする一流クリエイターたちが、“極限”であったり“異常”な状況に置かれてどんどん狂っていく生田の姿が見たくなるのではないかということである。

アイドルや子役の活動をしていた生田は「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」(2007年、フジテレビ系)で注目を集め、「魔王」(2008年、TBS系)や映画「人間失格」(2010年)、「源氏物語 千年の謎」(2011年)、映画「脳男」(2013年)などの主演作が続き、以降もずっと俳優道を突き進んでいる。

8年もの間、映画が3作にわたって続いた「土竜の唄」シリーズ(2014年ほか)で、彼の印象が変わった人は多いだろう。三池崇史監督、宮藤官九郎脚本の「土竜の唄」では、スケベだが熱く真っすぐな潜入捜査官・通称「モグラ」と呼ばれる菊川玲二役で、ド派手かつバカバカしくも大真面目なアクションコメディーを演じきった。三池と宮藤の求める演技は容赦なかったに違いない。“裸まつり”と銘打たれるほど全裸シーンが多く、前貼りももう慣れたものだったという。金髪でギラギラのチンピラ風な服を着て、血だらけの顔でエッチなことを口走っても、汚く見えずきれいなところが生田の強みだ。

“かっこいいことに気付いてない”? 追い込まれた表情が見たくなる役者へ

宮藤官九郎脚本の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(2019年、NHK総合ほか)の三島弥彦役でも筋肉のついた裸を披露していた。名家生まれのトップエリートで運動神経抜群、スポーツ同好会「天狗俱楽部」の名物男で、主人公・金栗四三(中村勘九郎)と日本最初のオリンピック選手に選ばれる男だ。のちに生田は「宮藤さんと一緒に仕事すると必ず服を脱がされる」と語り苦笑いしている。

大河ドラマでは三谷幸喜脚本の「鎌倉殿の13人」(2022年、NHK総合ほか)にも源仲章役で出演し、嫌味でクセのある憎まれ役を演じていた。最期も主役の北条義時(小栗旬)と間違われて公暁(寛一郎)に殺害されてしまい、断末魔を叫びながら退場となる男だ。

三谷は総合司会を務める「情報7daysニュースキャスター」(TBS系)で、生田のことを「どんなバカな役もやっちゃう人」と述べ、「本当にバカに見えるっていうか、自分がかっこいいっていうことをまだ気付いてない感じがいいなって」と信頼を寄せている。

今回、「告白 コンフェッション」の山下敦弘監督は「2018年に企画を立ち上げましたが、難航するシナリオ作業、さらにコロナ禍での2度の撮影延期という憂き目を経て、ようやく映画化することが出来ました。途中、何度も心が折れそうになりましたが、どうにか形にしたい」と、映画公開まで粘ったという。山下監督の見たい“極限状態”の生田がどんな顔をしているか、配信で確認していただきたい。

◆文=ザテレビジョンシネマ部

生田斗真 ※2024年ザテレビジョン撮影
生田斗真 ※2024年ザテレビジョン撮影
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