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上野・国立西洋美術館「モネ 睡蓮のとき」60作品以上が集う特別展覧会を現地ルポ!限定グッズも!

  • 2024.10.27

東京・上野「国立西洋美術館」で開催されている企画展「モネ 睡蓮のとき」。世界最大級のモネ・コレクションを誇るパリのマルモッタン・モネ美術館より、日本初公開作品を含むおよそ50点もの作品が来日しました。会場ではモネが生前追求したドーム型の大装飾画の再現など、ほかでは見られない特別な展示をルポします!

「モネ 睡蓮のとき」展覧会の見どころ!

印象派を代表する画家であるクロード・モネ。上野の国立西洋美術館では、彼の晩年の作品を集めた企画展「モネ 睡蓮のとき」が、2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)の期間開催されています。

本展の見どころは以下の4つ。

見どころ4つ

晩年の制作に焦点をしぼった究極のモネ展

国内外の60点以上もの作品が集結

「睡蓮」の作品20点以上の展示

2mを超える大画面の睡蓮

日本においては過去最大規模で、モネの代表作である「睡蓮」が一堂に集結します。

見渡す限りのモネ!展覧会を現地ルポ!

第1章 セーヌ河から睡蓮の池へ

クロード・モネ《セーヌ河の朝》1897年 ひろしま美術館

第1章「セーヌ河から睡蓮の池へ」では、モネが当時住んでいた家からほど近いセーヌ川や、自らの手で水を引き造りあげた「睡蓮の池」を描いた作品を中心に展示されています。

モネは一つのモチーフを異なる時間や天候によって描き分ける、という手法で絵を残してきました。

クロード・モネ 《テムズ河のチャーリング・クロス橋》1903年 吉野石膏コレクション(山形美術館に寄託)

クロード・モネ 《チャーリング・クロス橋、ロンドン》 1902年頃 国立西洋美術館(松方コレクション)

例えば、上の2作品は同じモチーフ名なのにまったく異なった見え方がする魅力的な作品が展示されています。チャーリング・クロス橋が架かるロンドンでは、変わりやすい気候に悩まされたモネ。絵からは濃い霧がモヤッとかかっているのがよくわかります。

第2章 水と花々の装飾

大の園芸家でもあったモネ。自身の庭ではキャンバスに絵具を置くかのごとく色彩豊かな花々で彩りました。構想はあったものの実現することができなかった「装飾画制作(後述)」において、彼の計画では太鼓橋に這う藤とアガパンサスが重要な役割を担う予定でした。

それもあってか、彼の作品にはそれら2つをモチーフとして用いられた作品が多く残されています。

クロード・モネ 《藤》 1919‐1920年頃 マルモッタン・モネ美術館、パリ

当初の計画ではドーム型の展示場の上部に、同作品のような藤の花の作品を設置する予定だったとのこと。

クロード・モネ 《睡蓮とアガパンサス》 1914-1917年 マルモッタン・モネ美術館、パリ

第3章 大装飾画への道

ルイ・ボニエ オテル・ビロンの展示館の平面図およびファサード(部分) 1920年12月 フランス国立公文書館

大装飾画(Grande Décoration)」とは睡蓮の池を描いた巨大なパネルによって、ドーム型の部屋の壁面を覆うというモネが長年追求した装飾画計画のことです。残念ながら様々な理由から実現することは叶いませんでしたが、本展覧会ではモネの理想を模した形でドーム型の展示を目にすることができます。

絵を観ている方と絵画の大きさをよく見てみてください。当時に描かれた作品は幅が広いのが特徴で、なんと約2mほどにもなります。1916年以前のモネの作品と比べると、なんと面積は4倍ほどにもなるんだとか!

第4章 交響する色彩

第4章では白内障を患ったモネの晩年の作品が展示されています。悪化してもなお手術を拒み苦痛の中で作品を描き続けていたというモネ。展示されている絵からは、それまでの淡い色彩やタッチとは病状は一線を画す印象を受けます。

クロード・モネ 《睡蓮の池》 1918-1919年頃 マルモッタン・モネ美術館、パリ

この絵が描かれた頃にはより白内障が進行し色覚の異常が作品にも影響しています。鮮烈な「赤色」が際立ち、第2章で取り上げた睡蓮の作品と比べると、筆遣いや色使いが大きく異なるのがおわかりでしょうか?

エピローグ さかさまの世界

左:クロード・モネ 《枝垂れ柳と睡蓮の池》 1916-1919年頃 マルモッタン・モネ美術館、パリ
 

右:クロード・モネ 《睡蓮》 1916-1919年頃 マルモッタン・モネ美術館、パリ

モネが装飾画の構想で意図していたのは、安らかに瞑想することができる空間でした。未曾有の惨劇であった第一次世界大戦を目の当たりにした彼は、作品を制作することで大戦の悲しみから逃れようとしていた、と考えられています。

上記の2つの作品も第一次世界大戦の最中に描かれたもの。両作品の枝垂れている柳が水面に打つ様子から、当時のモネの悲しみから衰弱したような姿を想像してしまいました。

オリジナルグッズ

最後の展示の先には特別なグッズ売り場がお出迎え。有名ブランドとのコラボ商品など目を引くものばかりでしたが、今回は筆者が特に気になったものをご紹介!

オーガンジー刺繍バッグ

一番目についたのがこちらの「オーガンジー刺繍バッグ」。右側のオーロラカラーは角度によって色合いが変化し、アンニュイな雰囲気がとっても素敵です。

オーガンジー刺繍バッグ

カラー展開:ブルー/オーロラ

価格(税込):各9,350円

ミニフレーム(全7種)

ご自宅でも手軽にモネの作品に浸ることができる!? フレームもしっかりビンテージ加工が施されていて、まるで本物の作品のよう。

ミニフレーム(全7種)

睡蓮(5種類)/睡蓮、夕暮れの効果/ジヴェルニー近くのセーヌ河支流、日の出

価格(税込):各2,420円

魅力がつまったモネ展

展示からグッズまでボリュームたっぷりの特別展示「モネ 睡蓮のとき」。2025年2月までと比較的長い期間開催しているので、どなたでも観に行ける機会が多いのもポイント。

会場内にはところどころにソファもあるので、ゆったりとモネの晩年の作品と彼の心情などに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

モネ 睡蓮のとき

開催日時:2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)

開館時間:9:30~17:30(金・土曜日は21:00まで)※入館は閉館の30分前まで

会場:東京都台東区上野公園7-7 国立西洋美術館

チケット情報料金:一般 2,300円(税込)/大学生 1,400円(税込)/高校生1,000円(税込)/中学生以下 無料

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