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【ベストセラー作家が推す傑作時代劇】ジュノ&イ・セヨン主演『赤い袖先』は史上最高レベル

  • 2024.10.23

ドラマ『赤い袖先』は、名君イ・サンと宮女ソン・ドギムの究極的な愛を描いた宮廷ロマンスだ。同時に、朝鮮王朝時代後期の王宮内の権力闘争をしっかりと捉えていた。

さらに、王宮で奉職する女性たちの生きざまを取りいれた重層的な構成になっており、歴史の大河ドラマとしても見応えがあった。

その中で強調したいのが、イ・サンを演じるジュノ(2PM)の演技だ。彼は、主人公が世子から国王に成長していく過程を繊細に演じていた。

特に、イ・ドクファが演じた英祖(ヨンジョ)に叱責される場面でも迫真の演技を披露しており、視聴者からも高く評価された。その結果、ジュノは2022年の百想芸術大賞・テレビ部門でK-POP出身俳優として初めて最優秀演技賞を受賞した。

また、ソン・ドギムに扮したイ・セヨンは、抑圧された日々の中で生きざるをえなかった宮女を「意志が強い自立的な女性」として演じきった。この「自立」がヒロインを大いに輝かせていた。

さらに言うと、ジュノとイ・セヨンの相性がとても良かった。実際、『赤い袖先』を彩る名場面の数々は、2人のコンビネーションから生み出されたものだった。

『赤い袖先』
画像=MBC
史上最高レベルの出来ばえ

演出を担当したチョン・ジイン監督の力量にも感心させられた。中でも、映像美がとても良かった。イ・サンとソン・ドギムが感情を近づける場面で見られる「色合い」と「照明」のセンスが抜群である。本当に、『赤い袖先』は監督を中心にして撮影スタッフの英知が結集された時代劇だ。

以上のように、このドラマの良さを語ると終わりがない。ジュノとイ・セヨンの素晴らしい演技、歴史に名高い名君と宮女の自立した愛を描いた物語、卓越したアングルと照明が作り出した映像美……まさに、史上最高レベルの出来ばえを誇るのが『赤い袖先』だったと言える。

〔『赤い袖先』ドラマ概要〕
制作/MBC、2021~2022年
話数/全17話
配信/U-NEXT
監督/チョン・ジイン
脚本/チョン・ヘリ
出演者(演じた役名)/ジュノ(イ・サン)、イ・セヨン(ソン・ドギム)、イ・ドクファ(英祖)、カン・フン(ホン・ドンノ)、チャン・ヒジン(王妃キム氏)、パク・ジヨン(チョ氏)

文=康 熙奉(カン ヒボン)
作家。1954年東京・向島で生まれる。韓国の歴史・文化・韓流や日韓関係を描いた著作が多い。『知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物』を含めた朝鮮王朝三部作は70万部を超えるベストセラーとなった。最新刊は『朝鮮王朝「背徳の王宮」』。

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