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【鶏むね肉の冷凍】大量買いも叶う!調理より前に保存の仕方で“パサつかせない裏ワザ”があったんだ!

  • 2024.10.23

管理栄養士のともゆみです。鶏むね肉がたくさん並んでいて、すごくお買い得な時ってありますよね。でも、一度で使い切れる量じゃない。そんな時に役立つのは冷凍保存なんですって。しっとりやわらかくなる冷凍方法があると「ニチレイフーズ」のホームページに書かれていました。生のまま冷凍する方法と、茹でてから冷凍する方法があり、味や使い勝手など検証してみたいと思います。


冷凍食品でおなじみの「ニチレイフーズ」は、ホームページ内に「ほほえみごはん」という食サイトを運営しています。食材の冷凍や簡単レシピなど、食にまつわるあらゆる情報を提供していて、便利なアイデアが多く、筆者も普段から参考にさせてもらっています。

鶏むね肉は傷みやすく、購入後すぐに冷凍するのがおすすめだそうです。パサつきがちな鶏むね肉も、ひと手間かけてから冷凍することで驚くほどしっとりやわらかくなるそうです。鶏むね肉を生のまま冷凍する方法と、茹でてから冷凍する2つの方法を教えてくれました。

鶏むね肉の冷凍①生のまま冷凍(約1か月保存可能)

鶏むね肉に砂糖、塩、こしょう、酒を合わせて冷凍します。保存性を高めながら肉質をやわらかくし、下味も兼ねた方法です。解凍後はさまざまな料理に使えるので、用途が決まっていない場合はこちらの方法で冷凍するといいでしょう。

【冷凍方法】
1. 鶏むね肉の臭みを防ぐため、表面の水分をキッチンペーパーでしっかりと拭き取ります。



2. 1に砂糖、塩、こしょうを全体にまぶします。
鶏むね肉1枚に対して砂糖小さじ1/2、塩小さじ1/4、こしょう少々です。砂糖を加えることで保湿性が高まり肉質がやわらかくなります。



3. 2をジップ付き冷凍用保存袋に入れ、鶏むね肉1枚に対して酒小さじ2を加えます。袋の外側から手で軽く揉んで全体をなじませます。



4. 軽く空気を押し出しながら口をしっかりと閉じ、金属製のバットにのせて冷凍庫へ入れます。



冷凍庫へ一晩入れました。冷凍後の鶏むね肉はこちら↓



【解凍方法/使い方】
グリルやソテーなどで食べる場合は、冷蔵庫で約7~8時間解凍するか、電子レンジの解凍モード、または流水で解凍します。また凍ったままの鶏むね肉を保存袋から取り出し、熱湯で約20分茹でて、そのまま食べても。解凍してラップに包んで茹で、鶏ハムにすることもできます。

今回は凍ったままの鶏むね肉を20分茹で、1cmほどの厚さにスライスしました。



そのまま食べてみますね。
茹でたからか、少しパサつきはありますが、やわらかさがあり、ほんのり塩味も付いていて食べやすいです。十分おいしく食べられます。


鶏むね肉の冷凍②茹でてから冷凍(約1か月保存可能)

下茹でしてから冷凍しておけば、使う時に簡単ですよね。茹で汁と一緒に保存しておけるのでしっとりします。鶏ハムやサラダチキンなどにしたいときに便利です。茹で汁もスープとして使えます。

【材料】(鶏むね肉1枚300〜330gあたり)
水…400ml
酒…大さじ1
長ねぎ(青い部分)…15cm
しょうが(薄切り)…3枚
鶏ガラスープの素(顆粒)…小さじ1/2

【冷凍方法】
1. 鍋に材料をすべて入れて中火にかけます。沸騰したら弱火で約12分茹で、アクが浮いてきたら丁寧に取ります。水から茹でることで、鶏からだしがよく出て、茹で汁もおいしくなります。



2. 火を止め鍋に入れたまま約2時間室温において粗熱をとります。冷めたら鶏むね肉を取り出してSサイズの冷凍用保存袋に入れ、こした茹で汁(約300ml)を袋に加えます。できるだけ空気を抜いて袋の口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍庫へ入れます。



冷凍庫へ一晩入れました。冷凍後の鶏むね肉はこちら↓



【解凍方法/使い方】

冷蔵庫で半日程度おいて解凍します。または冷凍保存袋ごと耐熱ボウルにのせ500Wの電子レンジで解凍もできます。その場合、1~2分おきに様子を見ながら、茹で汁が溶けて肉が取り出せるくらいまで解凍します。スライスしてわさびじょうゆなどを合わせたり、汁物の具などに。茹で汁は雑炊やスープなどに使用できます。

冷蔵庫で半日おいて解凍し、1cmほどのスライスにしたものです↓



食べてみます。うわぁ、おいしい♡やわらかくてしっとりしていてとてもおいしいです。パサつきは全くなく、上質な鶏の感じがします。しょうがの香りがほんのりしますが、塩味が付いていないので、どんな料理にも合いますね。これはおすすめです。汁もそのまま飲んでみましたが、確かにおいしいです。鶏のだしがすごく出ていて、しょうがの香りがして、スープにするとすごくおいしいんじゃないかな。


「番外編」肉をほぐして保存すると使いやすい
料理によっては少しだけ使いたい場合もありますよね。そんな時は、下茹で後、粗熱がとれた鶏むね肉を取り出し、ほぐしてから冷凍します。この場合は茹で汁を別の容器に分けて冷凍保存しておきます。

【冷凍方法】
鶏むね肉は手で細かくさき、皮は包丁で細切りにします。約55~60gの小分けにしてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ入れます(冷凍で約1か月保存可能)。茹で汁も冷凍可能な保存容器に入れて同様に冷凍します。



【解凍方法/使い方】
鶏むね肉は冷蔵庫に3時間程度おき自然解凍、または500Wの電子レンジで約30秒(55~60gの場合)加熱します。茹で汁は500Wの電子レンジで約4分程度(300mlの場合)加熱すると氷が少し残る程度に解凍できます。茹でてから冷凍した鶏むね肉は、解凍後そのまま冷麺や冷やし中華の具などに。茹で汁は半解凍の状態で調味すればひんやり冷たいスープが楽しめます。

実際は、上記の説明の通り、ほぐして冷凍した鶏むね肉60gを、500Wの電子レンジで30秒加熱しましたが、解凍しきれず、もう20秒追加しました。40秒~50秒くらいでもいいんじゃないかと思いました。

今回は鶏むね肉をほぐして解凍したものと茹で汁を使い、奄美地方の郷土料理「鶏飯」を作ってみました。
ご飯の上に、茹でてほぐした鶏むね肉、しょうゆと砂糖で味付けした干し椎茸、錦糸卵、紅しょうが、小口切りにした青ねぎ、きざみのり(各適量)をのせて、茹でた鶏の汁に塩としょうゆ少々を加えたもの(各適量)を上からかけました。



いただきます。あぁ鶏のだしがとーってもおいしいです。大好きです、このだし汁。ゴクゴクいけちゃいますね。鶏むね肉は、やわらかくてしっとりしていますが、先ほどのほぐさずに冷凍したものの方がしっとり感は上ですね。ほぐすと多少水分が抜けるのでしょうか。ただ、レンチンだけなので調理が非常に楽ですね。サラダなどにも使えるのでとってもいいなと思います。

鶏むね肉に含まれる注目成分「イミダゾールジペプチド」

鶏むね肉は脂質が少なく、たんぱく質が多く含まれています。また、抗酸化作用と抗疲労効果が認められているイミダゾールジペプチドを多く含んでいます。鶏むね肉100g中に1223mgも含まれ、1日に50gの鶏むね肉(焼き鳥で2串)を摂れば必要十分な量が補給できます。

鶏むね肉の冷凍保存は、筆者がやってみた感想で言うと、茹でてから、丸ごと汁に浸けて冷凍したものが、しっとりしてやわらかく、一番おいしく感じました。生のまま冷凍したものは、茹でていないので、グリルなどさまざまな料理に使えるし、ほぐして冷凍したものは、時間のない時にはとても助かると思います。用途に応じて使い分けてはいかがでしょうか。

参考文献:
からだのための食材大全 監修者 池上文雄 他 NHK出版

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