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奈緒インタビュー「あのクズ」「傲慢と善良」 全く人物像の違った役柄について語る

  • 2024.10.28

InRed11月号のカバーに登場してくれた俳優の奈緒さん。ファッション企画の撮影で見せてくれた、着こなしに合わせてガラッと変わる表情や雰囲気はちょうど主演を務めているふたつの作品とリンクする。ドラマ「あのクズを殴ってやりたんだ」と映画「傲慢と善良」での異なる役柄や作品について奈緒さんにお伺いしました。

PROFILE
なお/1995年2月10日生まれ。福岡県出身。直近の出演作にドラマ「あなたがしてくれなくても」「春になったら」、映画『陰陽師0』『告白 コンフェッション』『先生の白い嘘』など。映画『傲慢と善良』公開中。主演ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系10月8日火曜22:00スタート)。

作り手の方たちの想像の中で生きられる喜びを感じながら

ファッション撮影のコーデに合わせて、見せてくれる表情や雰囲気もガラッと変わる様子は、奈緒さんの俳優としての姿とも重なる。どちらも主演を務める映画『傲慢と善良』、ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」では、全く人物像の違った役柄を熱演。

「映画『傲慢と善良』で演じた真実という女性は、私自身と同世代だからこそ人生での選択の仕方、生き方の違いを強く感じました。一方で地方出身という点で、生まれ育った土地の価値観が知らず知らず培われているところはすごく共感できる部分。真実は、人からどう思われているか? 自分の選択は正しいのだろうか?で揺れ動いている女性で、それは本当の自分と向き合うことがなくて大人になってしまったからなんですが、上京して環境を変えたことで解決するものでもなくて、すごく複雑な心境で東京に生きているなって。撮影中、理解に苦しむことはなくて、それでいてあまり共感しすぎることなく、俯瞰で真実と向き合っていたように思います。真実の恋人でもある西澤架役を演じた藤ヶ谷(太輔)さんとは、シーンを撮り終えるごとに、男女の考え方の違いやすれ違いの原因がどこにあるのか?を延々とディスカッションしてました(笑)。私自身の学びとしては、お互いを理解し合うためには、言葉や心を尽くす必要があるし、わかってもらうことに期待しすぎちゃいけないんだなと。価値観が合わないという一言で、人との関係を片付けちゃいけないよねって教訓にもなりました」

映画『傲慢と善良』

辻村深月による同名小説を映画化。マッチングアプリで出会い、婚約した現代に生きる男女を描いた恋愛ミステリー。出演:藤ヶ谷太輔、奈緒。現在、全国公開中。
 
©2024 映画「傲慢と善良」製作委員会

シャイな玉森さんがツッコミ役をするという面白さも注目してもらいたい

打って変わって、ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」で演じたのは、不器用だけどエネルギッシュな主人公・ほこ美。この作品で、奈緒さんはボクシングに初挑戦。

「ほこ美ちゃんは、失恋をきっかけにボクシングにのめり込んでいく女性です。不器用な彼女が、ボクシングと恋愛という2つの大事にしたいものと出合い、本当にかっこ悪く成長していく姿を描いたドラマ。台本を読んだ時、すごく自分自身が励まされるような感覚があって、ボクシングのための体作りや練習で肉体的なしんどさがあっても、ほこ美ちゃんがまっすぐな人なので私もがんばれている状況です。コメディ要素もあって、私が演じるほこ美がセリフをまくしたてて、相手役の玉森(裕太)さんがかわしたり、突っ込んだりする掛け合いも見どころ。シャイな玉森さんがツッコミ役をするという面白さも皆さんに注目していただきたいですね」

ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」

結婚式当日に彼氏に逃げられた主人公(奈緒)が、謎の男(玉森裕太)との出会いをきっかけに、ボクシングに奮闘する。毎週火曜22時〜TBS系にて10月8日スタート。

Model:NAO Photograph:Yasuhisa Kikuchi (Vale.) Styling:NIMU(makiura office) Hair & Make-up:Ayumi Takeshita Interview & Text:Hazuki Nagamine

※InRed2024年11月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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