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仲良しマダム3人がルームシェアを満喫!オシャレして美術館、深夜の花札大会…歳を取るのが楽しみになる、理想の老後生活コミック

  • 2024.10.21
ダ・ヴィンチWeb
『マダムたちのルームシェア』(seko koseko/KADOKAWA)

結婚していてもしていなくても、一人が好きでも嫌いでも、将来自分の意思とは関係なく一人で暮らす日が来るかもしれない。もしそうなったとき、それを受け入れて一人で生活していくのもいいが、同じように一人暮らしをしている友人と「ルームシェア」をするという選択肢もある。

『マダムたちのルームシェア』(seko koseko/KADOKAWA)は、そんな生活もいいなと思わずにはいられない、3人のマダムたちのルームシェア生活を描いた漫画作品。X(旧Twitter)に投稿され、「私も将来はこうなりたい!」「みんな可愛くてほっこりする!」と多くの注目を集めた本作品は、描き下ろしたっぷりで3巻まで刊行されている。また、2024年11月21日には第4巻も発売される予定。

本作の主人公は、さまざまな事情で一人になったマダムたち沙苗、栞、晴子の3人。元々は、家族に先立たれ一人になった沙苗の家に、離婚した栞と栞の娘が転がり込んでくる形で同居生活が始まった。そして栞の娘が独立したのち、夫に先立たれた晴子が仲間となって今に至る。

3人は、元々の生活や仕事もバラバラ。性格も、沙苗はオシャレで丁寧な暮らしをしているキャリアウーマンタイプ、栞は明るく元気で、沙苗いわく「自分を幼稚園児と思っている節がある」自由人タイプ、晴子はおっとり穏やかでたまにお茶目な癒し系タイプとそれぞれ全然違う。それでも互いを尊重し、程よい距離感で楽しく暮らせているのは、辛いことを乗り越えながら歳を重ねてきた今だからこそなのだろう。

いったいどんな暮らしをしているのかと覗いてみると、そのあまりに楽しげな生活に心を撃ち抜かれる。クリスマスに一張羅を着て美味しいご飯を食べながらシャンパンを空にしたり、夜更けに1ピース1000円のケーキを賭けて本気で花札を楽しんだり、絵画をイメージした服を着て美術館へ行ったり、おうちで喫茶店ごっこをしたり――とにかく楽しむときは全力でいくスタイルで、読み進めれば読み進めるほど「私の理想の老後生活!」と憧れずにはいられなくなる。

歳を取ると、新しいことに挑戦したり日常を楽しむための工夫をしたり、そういうある種のストレスがかかる行為に対し億劫になってしまう人も多い。だが、この3人からはそうした心の老化を感じない。もう本当、下手をすれば若い人よりずっと元気で生き生きしている。そんなルームシェア生活をエンジョイしている彼女たちだが、かつては辛い状況に陥り時が止まりかけたこともあった様子。そうした個別の過去エピソードも必見だ。

今、日常をつまらないと感じている人、何か始めたいけど何をしたらいいのか分からない人、将来に不安を感じている人は、本書を読めばきっと素敵なヒントがたくさん得られ、歳を取るのが楽しみになる。もちろん、今の生活をより楽しくしたいという人も。親でも姉妹でも夫でもない、言うなれば「友達」という他人同士のルームシェアだからこそ、程よい距離と刺激が生まれ、長く若々しくいられるのかもしれない。個人的なことだが、実は筆者も将来友達と一緒に暮らす話が出ているところで、こうしたいい関係が構築できたらいいなと強く思った。

文=月乃雫

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