1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 【東京都目黒区】ピウス・フォックス氏の約2年ぶりの個展「Cover and Recover」開催!

【東京都目黒区】ピウス・フォックス氏の約2年ぶりの個展「Cover and Recover」開催!

  • 2024.10.20

[caption id="attachment_1226668" align="aligncenter" width="322"]

Pius Fox, Der Klang der Stille, 2024, pastel on paper, 25 x 17.5 cm[/caption]104GALERIEは、ピウス・フォックス氏の個展「Cover and Recover」を、10月26日(土)~11月30日(土)の期間に開催する。

同氏の約2年ぶり3度目の個展となる同展では、パステル画を中心とした小作品、また過去の展示から継続して紹介するアルミニウムマウントのペインティング、そしてキャンバス作品約30点の新作の展示を楽しむことができる。

フォックス氏の視点や考察が感じられる作品が展示

[caption id="attachment_1226669" align="aligncenter" width="326"]

Pius Fox, Weggabelung, 2024, pastel on paper, 25 x 17.5cm[/caption]同氏の幾何学的に構築された表現は、実在するもののかたちや仕組みに基づいている。しかしそれは単に視覚的な情報にとどまらず、同氏自身の思考を通すことによって、物語を連想させるイメージを生み出しているという。

作品は、絵具の層を塗り重ねたのち、引っ掻いたり削ったりすることで現れる複雑なレイヤーでできており、興味深い奥行きを創造している。

同展で中心となる抽象的な印象の作品の合間には、鳥のモチーフや石膏像、建築物などの具象作品が差し込まれるように置かれ、それらからも同氏の作品の対象物や主題への視点や考察が感じられるだろう。

作家を囲んだオープニングレセプションも開催

[caption id="attachment_1226670" align="aligncenter" width="600"]

Pius Fox "Endgeister" 展示風景 / 2022年 @104GALERIE [/caption]同展で中心となるのは、パステル作品。同氏は、ドローイングとペインティングの中間に位置するパステル画は、とても興味をそそられる方法だと語る。

また最近では、作品を色とりどりにすることを意識し、これまで同氏が多く用いてきた境界ではっきりと区別される色の面や線に加え、色のグラデーションや変化を取り入れようとしている。

その色彩や筆使いは、作家自身の新たな一面、同氏自身の変化を感じ取れるような新鮮な驚きをもたらすものだ。

また、10月25日(金)18:00より同氏を囲んでオープニングレセプションを開催。誰でも参加できるので、気になる人は足を運んでみては。

ピウス・フォックス氏による個展に関するコメント

同展について、ピウス・フォックス氏は以下のようなコメントを寄せている。

「タイトルは「cover」と「recover」という言葉をさまざまな角度から考察してつけました。「cover (カバー)」は音楽ではよく聞く用語で、他者のものを使って自分自身を表現できるのか、という試みのことです。

すでにあるものを枠組みとして使うことで、自分にとって必要な要素のみに集中することができる。これを絵画に置き換えると、美術史で語られるような手法になるわけですが、しばしば音楽よりもネガティブな意味合いが強くなります。

また、Coverという言葉には「覆う」という意味があります。絵の具は常に、白や、地の色を覆うものです – 不透明な時もあればクリアな色もあり、一面塗りつぶしたり部分的に塗ったりもします。

私のアート制作過程においてこれは重要な点です。層の下にある色は何か、色で覆われて見えなくなった、あるいは類推でしかわからないものは何か?ある特定の色、そして色にまつわる文脈において、他の色をどの程度覆う必要があるのでしょう。

美術史においてカーテンや垂れ幕といったモチーフは、この問いに近いものがあると思います。絵の中で布が何かをカバーしたり隠したりしていて、観るものにとってはそこに隠されたものが何であるのかを探るところからゲームが始まるのです。

そして「recover (リカバー)」という言葉が「cover」に新たな層を生み出します。包まれて暖まり、リカバー(回復)する。私の絵にとってペイントのレイヤーを重ねるということは同じような役割を担っているのです。

このような用語の意味を考えた時、多重の意味においてカバーすることでリカバーすることもできるのでしょうか。何かの色の毛布を頭からかぶって目をつぶってみたら?このようなテーマが展示された作品と繋がっていて、作品と向き合う場を作り出せたらと思っています」

この機会に、「Cover and Recover」をチェックしてみては。

■ピウス・フォックス氏「Cover and Recover」開催概要 会期:10⽉26⽇(⼟)~11⽉30⽇(⼟) オープニング・レセプション:10⽉25⽇(⾦)18:00~20:00 営業時間:11:00~17:00 休廊日:日曜・火曜・祝日 会場:104GALERIE 住所:東京都目黒区青葉台1-20-4 FORCEビルB1F ピウス・フォックス氏「Cover and Recover」詳細:https://104galerie.com/exhibitions/cover-and-recover

(佐藤 ひより)

元記事で読む
の記事をもっとみる