【新作映画】大人も子どもも、ジョーカーだって青春を謳歌！

2024.10.25

【This Month’s 4 Movies】今月要チェックの映画4本をご紹介！写真を見てインスピレーションで選んでみてね。

1 『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』

J・フェニックスが“悪のカリスマ”を演じた大ヒット作『ジョーカー』の続編は恋物語。殺人の回想や強制収容病院の虐待などダークなテイストは前作同様だが、“ミュージカル”というスパイスを加味して、愛憎入り交じる男女の狂気とせつなさをカラフルに表現する手法が意外にも効果的。謎めいた女性リー役のレディー・ガガの圧倒的な歌唱力とフェニックスの強烈なパフォーマンスに心を揺さぶられっぱなしだ。

story：事件から2年後。殺人容疑で逮捕されたアーサー（J・フェニックス）は、“悪のカリスマ”ジョーカーとしてカリスマ化。そんな彼がふいに現れた女性リー（L・ガガ）と恋に落ちた。しかし、リーの影響によって、ジョーカーの狂気は暴走してしまう。

監督：トッド・フィリップス／出演：ホアキン・フェニックス、レディー・ガガ、ブレンダン・グリーソンほか／配給：ワーナー・ブラザース映画／公開：現在、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー中
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2 『リトル・ワンダーズ』

TVゲームのロック解除を賭けて戦う悪ガキたちの冒険。“不死身のワニ団”を名乗る3人がペイントボール銃を背負いミニバイクに乗って登場するシーンにワクワクし、やがて遭遇した謎の魔女集団とのユニークな戦いぶりに大笑い。子どもの冒険映画は多いが、16㎜フィルムで撮ったぬくもり漂うレトロな世界観とスマホを巧みに操って大人を出し抜く現代っコさが調和しているところが新鮮。幸福感に満たされる1作。

story：ヘイゼル（C・ストーバー）と弟のジョディ（S・ピーターズ）と幼なじみのアリス（F・フェロ）。新しいゲーム機で遊びたい3人はテレビのロックを解除してもらうために、ママの好きなブルーベリーパイを買いに外出。だが、お店が休みで大ピンチに。

監督・脚本：ウェストン・ラズーリ／出演：リオ・ティプトン、フィービー・フェロ、チャールズ・ハルフォードほか／配給：クロックワークス／公開：10月25日より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
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3 『国境ナイトクルージング』

中国と北朝鮮の国境の街で、競争社会に疲れた若者3人が磁石のように引き寄せられる。“永遠の小悪魔”チョウ・ドンユイがすっぴん顔で挫折した元アスリートを演じ、上海のエリート金融マン＆ワルの料理人との曖昧な三角関係を魅せる。極寒の景色で吐く白い息とタバコの煙、鮮やかな夕焼けと朝日。光で彩られた映像美とエモい音楽による演出が繊細。奔放さとほろ苦さが交じる大人の青春ロードムービー。

story：ハオフォン（リウ・ハオラン）は友人の結婚式出席のため、延吉を訪れる。暇つぶしに参加した観光ツアーのガイド、ナナ（チョウ・ドンユイ）に誘われ、ナナの男友達のシャオ（チュー・チューシアオ）と3人で飲み明かし、翌朝上海に戻るフライトを逃してしまう。

監督・脚本：アンソニー・チェン／出演：チョウ・ドンユイ、リウ・ハオラン、チュー・チューシアオほか／配給：アルバトロス・フィルム／公開：10月18日より、新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
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4 『2度目のはなればなれ』

89歳の退役軍人が戦争記念式典参加のため妻を置いて老人ホームを脱走し世間を騒がせた実話の映画化。戦争を美化することなく、愛国者の逃亡劇とされたニュースの裏側に隠された戦争帰還者のトラウマや罪悪感を明らかにする深い構成が素晴らしい。老夫婦を演じる英国のレジェンド名優、マイケル・ケイン＆グレンダ・ジャクソンの老熟演技は毎シーン涙腺を崩壊させ、その感動がいつまでも心に残る。

story：退役軍人のバーナード（M・ケイン）は、Dデイ上陸作戦70周年記念式典のため、妻レネ（G・ジャクソン）に告げず、老人ホームからフランスへ旅立つ。89歳老人の逃亡ニュースは、彼を“大脱出者”と呼んだ警察のSNS投稿により、世界中で話題になる。

text : YUKO KANEKO(1,2)、HAZUKI TOGO(3,4)
web edit : KIMIE WACHI［sweet web］

※記事の内容はsweet2024年11月号のものになります。
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