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「お客さんの旦那さんはたしか…」お店に来ては夫婦生活の話をするお客の予想外の事実に驚がく!

  • 2024.10.20

私が働くお店に来ていたお客さまであるAさん。たまに来てお買い物をするついでに、何げない普段の生活で起きた出来事を店員と話していました。しかし、ある日から突然自分の夫婦生活の話ばかりするようになっていったのです。あまりにもその話を続けるので、Aさん夫婦のことを周りの人に聞いてみると、まさかの事実が発覚しました。

今までにない話題を持ってくるお客さま

ある商業施設内で働く私が体験した話です。商業施設には10店舗ほどのお店が入っていて、来るお客さまの平均年齢は60代と高め。話好きの人ばかりが集まってくるのか、どこのお店でも楽しそうな話し声が響いていて、買い物に来たのか話に来たのかわからないくらいです。

ある日、私の働くお店に女性のお客さま、Aさんがやって来ました。商品を1つ握り私が立つレジへ来て、お会計が終わったと思いきや世間話が始まりました。「私の住んでいる家の庭は広くて、雑草の手入れが大変なの」「今日は野菜が安くていっぱい買っちゃった」など、Aさんの話に私はひたすらうなづいていました。

すると、Aさんが先ほどまでの世間話から一転して、自分の夫婦生活の話を始めたのです。急に話す内容が変わったことに驚く私をよそに、Aさんは話を続けていました。「私たち夫婦は70代目前なんだけどね、一緒に寝てると夫が誘ってくるの」「私はね、もともとそういうの苦手だから、誘われないように別の部屋で寝てるのよ」と聞いてもいないのに、次々に話してくるAさん。ひたすら話して満足したのか「じゃあ、また来るわね」と言って帰り、私は「やっと終わったか……」とホッとしていました。

Aさんの予想外の事実発覚

10分後、帰ったはずのAさんの声が聞こえてきました。また近くのお店でもAさんは話をしていたのです。「あれ、帰ったんじゃないの?」と思いつつも、どんな話をしているのか気になり、私はこっそり聞き耳をたててみることに。すると、私がさっき聞いた話とまったく同じ話をしていたのです。その店員さんは「えー、そうなんですね」と話を受け流している感じでした。「よっぽど話したかったのかな?」とつぶやきながら、私は自分の持ち場に戻ることに。

それから数日後、忘れたころにまたAさんがやって来ました。その日は特に買い物はせず、話を始めたのです。前回同様、夫婦生活の話でした。「夫が今度旅行に行こうって誘ってきたのよ」と言ったので、私は「あら、よかったですね」と言うと、Aさんは「旅行って言ったら、やっぱり泊まりじゃない? そこで誘われちゃうでしょ」と、私の返答に被せ気味で話してきたのです。このまま話を続けても同じような話を続けられかねない! と思った私は「大変ですねー」などと言って、うまく話を終わらせることができました。その日もAさんは、ほかのお店で同じ話をして回っているようでした。

急に夫婦生活の話をするようになったAさんがどんな人なのか知りたくなって、長年いるスタッフBさんにAさんについて聞いてみることに。Bさんに「Aさん夫婦ってもうすぐ70歳なのに元気で仲が良いんですね」と言うと「Aさんの旦那さん、たしか数年前に亡くなってるはずだよ」と言われ、まさかの事実に私は何も言葉が出ませんでした。

あれから来なくなってしまい…

あんなに具体的な話がいくつも出てきていたので、私は不思議でたまりませんでした。私はまだその事実を受け止めきれず、再びBさんに「本当に(Aさんの夫)亡くなってるんですか?」と聞いてみることに。

すると「本当だよ、だってAさんは私の実家の近所に住んでるから。私は両親からAさんの旦那さんが亡くなったことを聞いたの」と。その後も2人でAさんの旦那さんについて話していると、後ろから誰かが近づいてくる気配を感じました。振り返ってみるとAさんが私たちのそばに立っていたのです。私はAさんとあいさつしたものの、その日は何も話をせず、ほかのお店にも立ち寄らずに帰って行きました。

その日から長らくAさんを見かけなくなり、ほかのお店のスタッフに「最近、Aさん見かけました?」と聞いてみても「見てないですね」との返答。Aさんはあの日以降、この商業施設に来なくなってしまったのかもしれません。

まとめ

Aさん自身が経験して話していることだと思っていたので「そういう夫婦もいるんだなぁ」と思っていたのですが、まさか旦那さんがもう亡くなっているなんて予想もしませんでした。私たちがその事実を知らないだろうと思って、Aさんは空想の夫婦生活の話をしていたのか、それともほかに何か理由があるのか……。どちらにせよ、あまり他人のことは詮索するべきではなかったと反省する出来事でした。

あの日以降、Aさんを見かけることがなくなってしまいましたが、どこかで以前のように楽しそうに話をしながら、元気でいてくれたらいいな…… と、仕事をしながらも時々Aさんのことを思い出します。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:勝 さとみ/30代女性・ライター。2015年生まれと2020年生まれの2人姉妹を育てるシンママ。肌の悩みが多く、よくSNSでおすすめのスキンケア情報などを収集して試して、日々美肌研究中!

イラスト/エェコ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年8月)

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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