1. トップ
  2. <BLEACH 千年血戦篇-相剋譚->EDを手掛けた水槽が明かす作品への思い「制作中は雨竜のことばかり考えていました」

<BLEACH 千年血戦篇-相剋譚->EDを手掛けた水槽が明かす作品への思い「制作中は雨竜のことばかり考えていました」

  • 2024.10.18
「BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-」より (C)久保帯人/集英社・テレビ東京・d e n t s u・ぴえろ
「BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-」より (C)久保帯人/集英社・テレビ東京・d e n t s u・ぴえろ

【写真】水槽がED制作中に思いを馳せていた石田雨竜

10月5日より放送がスタートしたアニメ「BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-」(毎週土曜夜11:00-11:30、テレ東系/ディズニープラス・Leminoほかで配信中)。このたび、本作のエンディングテーマを担当した水槽からコメントが寄せられた。

テレビアニメ「BLEACH」シリーズ最終章の“第3クール”

「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載され、コミックスの累計発行部数が1億3000万部を超える久保帯人の大ヒット漫画「BLEACH」。2004年より始まったテレビアニメ版は、これまでに360話以上、4作の長編劇場アニメも公開されてきた。

そして2022年、原作の最終章にあたる「千年血戦篇」が満を持してアニメ化。分割4クールで描かれる物語は折り返しを迎え、いよいよ2024年10月より第3クール「相剋譚」に突入する。

「千年血戦篇」の制作陣は、監督とシリーズ構成を務める田口智久の他、キャラクターデザインの工藤昌史、音楽の鷺巣詩郎という最初期からアニメ「BLEACH」を支え続けるオリジナルメンバーが再集結。アニメーション制作もこれまでのシリーズ同様、ぴえろが担当してきた。

「相剋譚」からは田口を総監督とし、第2クール「訣別譚」までチーフ演出を務めていた村田光が新たに監督に就任。また、ハイクオリティーのアニメーション制作を目指すぴえろの新ブランド「PIERROT FILMS」が制作を担当する。

注目のアーティスト・水槽とは

本作のエンディングテーマ「MONOCHROME」を手掛ける水槽は、エレクトロ、ロック、ヒップホップなどを独自のスタイルに昇華し、自身で作詞、作曲、編曲、プロデュースを手掛けるシンガー・トラックメイカー。

2020年にYouTubeに投稿したSENENTHLINKS『p.h.』のカバーが再生回数5,000万回超えのバイラルヒットとなり、これまでに発表した楽曲の総再生回数は1億回を突破。多くのアーティストやクリエイターとも積極的にコラボレーションし、楽曲提供やゲストボーカル参加、DJ、ボカロPなど、多方面で活躍している。

ED「MONOCHROME」を担当 水槽オフィシャルインタビュー

――楽曲制作には“テーマを決める”、“メロディを作る”、“歌詞を作る”などのいろいろな工程があると思いますが、普段はどういった順番で作っていますか?

たぶん自分のやり方は少し特殊で、“トラックを引く”、“ドラムビートを打ち込む”、“最低限の楽器を打ち込む”、“その場で歌いながら作詞作曲する”、“編曲仕上げ”という手順で作っています。“テーマ決め”に関しては、今回はエンディングテーマのために8つのテーマを用意し、それぞれに合わせて計8曲作りました。

このうち、提出したのは8曲から絞った3曲。雨竜を主人公にした3曲のうち、最終的に選んでいただけた「MONOCHROME」は、雨竜を主人公にしつつも“黒と白”がテーマでした。じつは、一番選ばれないだろうなと思っていた曲だったんです(笑)。

――8曲それぞれ、まったく違うテーマで作ったのでしょうか?

そうです。久保先生のレトリックを引用、サンプリングした曲もありました。久保先生の“表現”は特徴的だと思っていて、言葉のひとつひとつがすごくお洒落ですよね。

自分とリンクする言葉も多いとも感じているので、それを散りばめてみた曲があったり、ほかにも雨竜から見た一護を描写した曲、提出した3曲のうちのひとつになりますが雨竜の決意をサビで歌う「相剋譚」っぽい曲、“夜に雨竜がひとりで考えていそうなこと”が主題の曲などがありました。なので、制作中は雨竜のことばかり考えていましたね(笑)。

――「MONOCHROME」で、特にこだわった部分はどこですか?

最近は、サブスク(定額制サービス)でアニメを視聴する方も多いと思います。サブスクではエンディングに突入して3~5秒後には次の話が再生されるので、曲が流れてから3~5秒の間に歌が始まるようにイントロを短くして、かつ頭のメロディーがその後のどこにも出てこない構成にしました。

サビのように繰り返したりせず、最初の2行だけ全然違うことをやる。さらに最後のラップでも全然違うことをやって、予測できない展開を聴いてもらおうと。そこが一番こだわったところですね。

――「BLEACH」との最初の出会いはいつでしたか?

小学生の頃です。当時、クラスの中で一番漫画を持っている仲の良かった女の子がいて、その彼女に「私の一番好きな『BLEACH』を読みなさい!」と単行本を渡されました(笑)。それまではアニメの影響でタイトルを知っているくらいの認識でした。

そして漫画を借りて読んだのですが、漢字が多く、それが当時の自分にはちょっと難しくて、途中で読むのを諦めちゃったんです。その後、たぶん10年ぐらい経ってから改めてちゃんと読みました。

水槽「この作品に関わることができて、本当に良かった」

――当時の、水槽さんのお気に入りだったキャラクターは?

小学生の頃は記憶が朧気ですが、たぶん雨竜が好きだったのではないかなと思います。基本的に、頭のいいキャラクターが好きなんです。改めて読み直したときは、いわゆる“推し”とは少し違いますが、先ほど言った通り、一番感情移入できたのが雨竜でした。

――いわゆる“推しキャラ”で言うと誰ですか?

ハッシュヴァルトです。めっちゃカッコいいですよね(笑)。でも彼もわきまえているところがある気がしていて、“あくまで自分はユーハバッハの影”という立ち位置を理解しているように感じます。そこは、雨竜と共通していると思います。

――キャラクターのセリフで、印象に残っているものはありますか?

ふいに出るセリフが、すごく刺さることが多いです。一護の「俺以外の誰かにできたとしても俺がやらずに逃げていい理由にはならねえんだよ!」(コミックス68巻618話)というような決めゼリフも好きですが、雨竜の「最期の言葉じゃあるまいし」(コミックス72巻661話)のような、さらっと出たセリフも印象に残っています。

――最後に「BLEACH」を観ているファンにメッセージをお願いします。

冒頭でもお話ししたように、今回「BLEACH」ファンの方々から温かいコメントをたくさんいただいて、素敵なファンがたくさんいる作品なんだなと実感しました。この作品に関わることができて、本当に良かったと改めて思いました。自分も「BLEACH」ファンの一員なので、みんなで一緒に放送を楽しみましょう!

元記事で読む
の記事をもっとみる