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【納豆クイズ】「粒」と「ひきわり」は何が違うの?見た目や食感だけじゃなくて実は…え、マジ?早く言ってよ

  • 2024.10.18

管理栄養士のともゆみです。納豆には粒タイプとひきわりタイプがありますよね。どちらがお好みですか?この2つ、見た目や食感以外にも決定的な違いがあるようです。テレビ朝日系列『スーパーJチャンネル』で特集していて、おもしろかったので紹介しますね。これを知ったら普段は粒の筆者ですが、ひきわりの方がいいかもと思いました。見た目や食感だけではない選び方をしたくなるかもしれませんよ。



平日の夕方放送しているテレビ朝日系列『スーパーJチャンネル』は、ニュースを中心にあらゆる情報を提供しています。今回、納豆の特集をしていましたが、ちょっとびっくりした情報でした。

粒納豆とひきわり納豆、見た目以外に何が違う?

それではクイズです。
粒納豆とひきわり納豆は、見た目や食感以外に大きな違いがあります。それはいったい何でしょうか?



答えは…

粒納豆とひきわり納豆は見た目や食感だけでなく、

栄養価
に違いがあるのです。

え、ホント?では食品成分表で両者を比べてみます。

納豆100gに対し、粒は190kcal、ひきわりは185kcalと少し違いがありますね。他には、たんぱく質や脂質、炭水化物はほぼ同じですね。もう少し細かく見ていくと、あ、食物繊維量に違いがあります、粒の方が多いですね。カルシウムや鉄は粒の方が多く、ビタミンE・Kはひきわりの方が多いです。

でも、どちらも同じ納豆なのに?どうして栄養価が違うのでしょうか?

実は、ひきわり納豆は、粒納豆を細かくしたものではありません。ひきわり納豆と粒納豆では最初から作り方が違うのです。

粒納豆の作り方
1.水につけ蒸す
2.納豆菌をかける
3.容器(パック)に入れる
4.発酵

ひきわり納豆の作り方
1.細かく刻んで皮を取る
2.水につけ蒸す
3.納豆菌をかける
4.容器(パック)に入れる
5.発酵

ひきわり納豆は、最初に細かく刻んで皮を取ってしまいます。皮がないので消化がよく、子どもや高齢者も食べやすく、胃腸にかかる負担が軽くなります。さらに、刻むことで大豆の表面積が広くなり、納豆菌自体が多くなります。納豆菌の働きによって、ビタミンKが粒納豆の1.5倍含まれます。ビタミンKは骨を作る手助けをしてくれるので、育ち盛りの子供や骨粗しょう症の心配な高齢者には特に摂りたい成分です。一方、粒納豆は、皮が付いたままなので食物繊維が豊富です。食物繊維は便秘改善や腸内環境を整える働きがあります。

そうなんですね。胃腸が弱めの筆者は、ひきわり納豆の方が体に合っているのかもしれません。

粒納豆とひきわり納豆を食べ比べてみた!

粒納豆とひきわり納豆、見た目も食感も違いますが、栄養価にも違いがあることを知ったところで、味に違いがあるのか、食べ比べてみたいと思います。

まずは粒納豆から。普通においしいです。食べ慣れているいつもの納豆です。



次はひきわり納豆。あ、確かに粒納豆と比べると、ふわっとしていてやわらかく食べやすいです。粒納豆は大豆の味がするのに対し、ひきわり納豆は、納豆の風味が強くて大豆そのものの味があまりしませんね。ネバネバ感はどちらも同じように見えました。



わが家では普段、粒納豆を食べていて、ひきわり納豆を食べ慣れていません。なので、そのまま出しても家族が食べない可能性が。そこで、ちょっと料理して出してみようと思います。

公益財団法人鳥取市学校給食会のYouTubeで見つけた、鳥取県のソウルフード、スタミナ納豆です。


スタミナ納豆を作ってみた!

【材料】(2人前)
鶏ひき肉…60g
ひきわり納豆…60g
青ねぎ(小口切り)…10g
にんにく(みじん切り)…2.5g
しょうが(みじん切り)…3g
ゴマ油…小さじ1
白だし…小さじ1と1/2
酒…小さじ1/2
砂糖…小さじ1/2
ペッパーソース…少々



【作り方】
1. フライパンにゴマ油を引き、にんにく、しょうがを入れ、中火にかけて炒めます。



2. 香りが出てきたら鶏肉を加え、炒めます。



3. 鶏肉に火が通ったら、酒を加え、納豆、青ねぎも加え軽く炒めます。



4. 砂糖、白だし、ペッパーソースを入れ、かき混ぜたら火を止めます。



5. 皿に盛り付けて出来上がりです。



いただきます。なるほど、鶏ひき肉の味が強いのと、にんにくやしょうがの香りがするので、納豆の味や匂いが和らいで食べやすいです。味付け自体はやさしい味ですが、鶏そぼろのような感覚で食べられるのでご飯によく合い、子どもが好きそうです。

納豆特有の成分「ナットウキナーゼ」

発酵によって生じるたんぱく質分解酵素のナットウキナーゼは、納豆特有の成分です。ナットウキナーゼは血栓を溶かす作用が非常に強いとされ、血圧降下作用や血行促進作用などが期待されています。血栓は深夜から早朝までの間にできやすいため、ナットウキナーゼの血栓溶解効果を有効に活用するためには、夕食後や寝る前に食べるのがよいといわれています。ただし、納豆に多く含まれているビタミンKはワーファリンなどの抗凝固薬の作用を打ち消してしまうため、服用中の人は納豆を食べるのは控えるようにします。

粒納豆とひきわり納豆では、作り方が違うことから、栄養価に違いがあることを知りました。粒納豆には食物繊維が多く、ひきわり納豆は胃にやさしくビタミンKが多いです。見た目や食感だけではなく、摂りたい栄養で食べ分けてみるのもいいかもしれませんね。

参考文献:
一生役立つ きちんとわかる栄養学 監修 飯田薫子 寺本あい 西東社

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