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バンライフ上級者のカスタマイズが神すぎる!快適な車中泊を過ごすためのテクニックを紹介

  • 2024.10.18

バンライフを実践しているデザイナー・ユニット「シエルブルー」の2人。
単にバンライフを楽しむだけでなく、自分たちのスタイルに合わせて車のカスタマイズも行なう。
そこで今回は、GMCラリーSTXの内装づくりをしている現場を覗かせてもらった!

Ciel Bleu シエルブルー 茨木一騎(ワカ)さん 実伽(アネゴ)さん
木製ファニチャーの製作やアウトドアコーディネーター、イベントプロデュースなど多岐に渡って活躍する夫婦デザイナーユニット。
いち早くバンライフスタイルを実践し、その魅力を伝えている。

内装カスタマイズのテクニックを大公開

今回、新たな相棒となったGMCラリーSTX。この内装をカスタマイズをしていく。
目指すはシエルブルーらしい、ウッドパネルに囲まれた空間。
まずは、余分なモノはすべて取り外されることに。

オリジナルのインテリアはブラウン系のカラーで統一され、厚みのある絨毯敷きの豪華な仕様になっていた。
これをまず徹底的に外していく。

内装を剥がしてみると、天井には新車時の断熱防音材がぎっしり。
まだその効果も期待できるので、現在の純正に少し追加してきっちり隙間を埋めることにした。

車内の取り外せるものをすべて取り外した。
窓枠なども外して、作業しやすい状態にしておくことが基本となる。

下地を整えてから隙間のない施工

下地となる板を張る工程。しっかり施工しないと、仕上がりに影響が出てしまう。
サイドパネルは、下地施工が甘いと、完成時に壁が動いてしまうことがあるのだ。

フロアはもともと付いていたカーペットを、タイヤハウス以外すべて取り外した。
取り外した後はきれいにして、穴などを埋めていく。

下地となる板を張ったら、仕上げのフローリング材をセンターから張る。

壁際やバックドア付近の曲線に合わせて、型紙を作り、木材をカット。
大きな部材なので、失敗しないよう採寸と加工は慎重に。

採寸と修正を繰り返す地道な作業

下地完成後、木材を張る。フロアには杉の羽目板を使用。
クルマに合わせて、いろいろな素材を使うが、今回はアンティークテイストを出すためにも、一般建材のフローリング材を使わずあえて羽目板を使った。

サイドウオールに細めの木材を張っていく。

ボディに型取りの厚紙をあてて、ハサミで切りながら採寸を行う。
それに合わせてジグソーで木材をカット。
ボディ表裏の形状や角度を確認して、修正という作業が繰り返される。

室内に飛び出している部分を避けるように、サイドパネルを張らなければいけないし、形も直線的ではないので加工に苦労する。
ライン通りに切っても、木材をクルマにあてがってみると、曲線がずれていたり、板がはまらないことも。

天井は最後の曲線仕上げにひと苦労

天井は既存の断熱材をそのまま使って、気泡緩衝材でカバーすることにした。

その下に天井用の板をセンターから張っていく。
壁は下部から張り上げていき、天井との接合部は型紙を作って形を調整し、隙間ができないように。

型取りがうまくいかない場合は最後の一枚をある程度の採寸で取り付け、天井との接合部に三角形の長物部材を張り付けて隙間を隠してしまう方法もある。

クルマ作りでは、ある程度、適当に加工しても施工することは可能だが、最終的な美しい空気感を得られない。
そんな、ちょっとした手間や小さな手仕事が仕上がりの違いを生むのだ。

ウッドパネルで覆ったインテリアにおしゃれシート

工程としては天井、フロア、サイドウオールの板が張られ、大きな内装工事は終了したところ。
車検に適合するように位置出しをして、オリジナルのシートの脚のフロア接合部を加工して取り付け。

木材に囲まれた室内に入ると、木のいい香りが漂ってくる。
そこがクルマの中であることを忘れてしまうほど、ここちよい雰囲気に包み込まれる。

天井とサイドの連続した曲線が美しい。
木を組み合わせたもので作り上げているのに、美しいラインがみられるのはプロフェッショナルの技。

窓枠は木材をラウンドシェープしている。
窓下にはおしゃれな手作りのドリンクホルダーが付く。

プロフェッショナルの技を拝見

室内細部の作り込みに驚かされる。
サイドドアレール部分は曲線の出っ張りが室内に食い込んでおり、このカーブを避けるため、天井の板を張るのは非常に苦労する。

カーブごとに型紙を取って、つなぎ合わせ、大きな型紙を作って対応した。
仕上げの修正もすばらしく、隙間がほとんどない状態となっている。

オーディオ、照明など、配線が必要な設備は、完成図ができていないと、あとで大変なことになる。
事前にラインを通す場所などをチェックし、ネジを打つ場所などは極力避けて配線しておく。

隙間なく断熱材を入れ込むことで、断熱効果が上がる。
断熱材を切ったところは必ずガムテープなどでしっかり塞いでから施工すること。

マテリアルにもこだわりあり

スピーカーカバーなどを塗装したのは、ラストオリウムのカモフラージュ。
マットな仕上がりで、アメリカンテイストを強める。

室内の木材仕上げの塗料に「OLD WOOD WAX」を使用。
今回はスモークグレーカラーを使ったので、室内は明るい雰囲気になった。

メインの照明はLEDネオンライトを採用した。
設置していても目立つことなく、照明としてもしっかりと利用できる。

ニューマシンで鳥取の旅へ

ステアリングを握るワカさんが目指すのは、埼玉の自宅から800km以上離れた出雲の街。

旅のメンバーはバンライフデザイナーユニット・シエルブルーの2人と3人の子どもたち。
忙しい日々を過ごす2人にとって、子どもたちとの時間を作るのも大変。
でも、いつでも行動できるクルマを持っているのが強み。
仕事をギリギリまでやりながらも、家族全員での旅ができてしまうのだから。

出雲大社周辺の濃厚な一日

高速を降りて出雲市に入ると、大渋滞。GMCラリーSTXが悲鳴を上げている。
水温が上昇してしまったのでエアコンを切って、前へ進む。
手間がかかるが、これも古いクルマとの付き合い方であり、楽しみ方だ。

最初にたどり着いた稲佐の浜。旅の疲れを癒しながら、砂浜を散策。
真っ白な砂浜にそそり立つ弁天島は圧巻。

今回の旅のメインともいえる出雲大社までは、稲佐の浜から約1㎞。
出雲大社では祈願を込めて、みんなでくじ引きを引く姿が。
書いてある言葉を読みながら、楽しそうにしている5人。

約1時間の参拝をして、参道を後にしたときは、みんなはクタクタ。
そこで、近くの魚屋さんの暖簾をくぐると、そこにはのどぐろの丼が。

脂がのった柔らかいのどぐろの刺し身がご飯の上に載せられている。
みんなが無言になってしまうほどのおいしさ。

関東では味わうことのできない丼だ。
こんな体験も全国を飛び回るバンライフならではの醍醐味だろう。

今日の宿泊地へ向かう前に、アウトドアショップ「B.S.K.K」(島根県出雲市大社町杵築東463-1)を訪ねる。
シエルブルーの2人が以前から行きたかったというスポットだ。

古民家を改装した店舗で、1階にはきれいな庭を眺めるカフェが併設されている。
ここでしばしの休憩をとることになった。

休憩も済んで、いよいよ今日の宿泊地である鳥取県の「FBI DAISEN」へ。
出雲から約2時間。米子を抜けると、地平線から威厳のある「大山」が突き出ていた。

快適すぎるFBI DAISENでのファミリーキャンプ

シエルブルーの2人と子供たち3人が到着したのは鳥取県・大山のふもとにある「FBI DAISEN」。
大人の遊び場を作ろうと、スタッフ自らが開拓し、施設などを造り上げたキャンプ場だ。

敷地内に一歩足を踏み入れると、独特の雰囲気に包み込まれる。
センスある空間が訪れた人々をリラックスさせるのだ。

広大な敷地にロッジやレストラン、プールまであり、どの施設も心地よい気分にさせてくれる。
まるで異国の地に来たような空気感に包み込まれる。

バンライフで充実のキャンプ体験

バンライフでのキャンプはクルマがコアになる。
キャンプ地に到着したら、カーサイドタープをセットするだけで自分たちの世界が完成だ。

室内のベッドが完成していれば、ラリーSTXのサイズで、ファミリー5人が十分に就寝できるスペースが確保できるという。

重要な電源確保はLACITAのポータブル電源と効率のよいソーラーパネルでカバー。

おいしい食事と楽しい時間を

FBI DAISENのセンターハウスにはフロントやショップのほかに、レストランが併設されている。
キャンプ場とは思えないリゾート感に期待が高まる。

おすすめの限定冷やしカレーやFBIビッグハンバーガー、ハーフカットチキンプレートなどをオーダー。
どれもおいしく、テーブルいっぱいに広がった料理はすぐに消えてしまった。

FBI DAISENの楽しみは夜。この日はイベントが開催され、来場者は大盛り上がり。
レストランはバーとなり、大人たちが日常を忘れ、ゆったりとした時間を楽しんでいる。

ワカさん一行はテントサイトに戻り、夜をのんびりと過ごす。
子どもたちとのキャンプも長年続けてきたが、こうやってゆったりとした時間を過ごせるのも、バンライフを実践したおかげといってもいいだろう。

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