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「値上げしても給料も上がればいい」が実現?最低賃金1000円超でこの秋は…

  • 2024.10.16

家計を直撃する値上げの波がまた押し寄せています。

帝国データバンクの調べによりますと、10月に値上げされた食品は、2911品目。
9月に値上がりした品目数の2倍を超えます。
4月を上回って2024年で最も品目数の多い値上げラッシュです。

スーパーの買い物客に話を聞くと…。

50代男性
「自分らの給料も同じように上がっていってくれれば生活していけると思うけれども」

30代女性
「お菓子の値上げは困る。家でお菓子を作ることが多くなった」

10月からの食品の値上げラッシュを深掘りします。

連載「じぶんごとニュース」

札幌市豊平区のスーパー、キテネ食品館で、10月から値上がりした商品の中に「飲料」があります。

ペットボトル入りなどの飲料について、サントリー食品インターナショナルは、10月1日の出荷分から、6パーセントから32パーセント値上げ。

北海道コカ・コーラボトリングを5パーセントから19パーセント値上げします。

Sitakke

中塚誠社長は「各社がある程度一斉に値段を上げてくるというのはここ最近ではなかった」と話します。
仕入れ値が上がれば、店頭の価格も上げざるを得ません。

「値上げ幅としては、10パーセントから15パーセントの間。極力、お客に安く買い求めできるような商品構成のラインナップをした形の棚作りをしていきたい」

ちょっと前まで100円で買えていたのに…

Sitakke

そして、チョコレートもまた値上げへ…。

キテネ食品館の中塚誠社長は「このガーナミルクチョコレートや明治ミルクチョコレートはちょっと前、2~3年前は100円くらいで買えていた」と教えてくれました。

すでに取材した日、消費税抜きで130円前後になっていましたが、さらにメーカー側は、カカオの原産国の不作などを理由に、10月以降チョコレート菓子を相次いで値上げします。

納豆も10月からメーカーが値上げするため、店頭価格で10円から15円上がることになりそうです。

理由はドライバー不足?

Sitakke

帝国データバンク情報統括部の飯島大介さんは、10月の食品値上げの傾向をこう分析します。

「ペットボトル飲料や食肉大手の出荷品目でのソーセージハム製品が、一斉に値上げされるという状況になっている」

「共通しているのは、昨今のトラックドライバー不足の問題。“物流費”というのが、非常に大きく上昇してきている」

いま、スーパー側は、少しでも安く商品を提供しようと工夫しています。

廃棄や規格外品も工夫して…

Sitakke

キテネ食品館で売られているこちらのうどん。

実は、餃子の皮の余った部分を集めて練り直して作ったんだそう!
お値段は150g37円・39.96円です。

茹で上がりが“ツルモチ食感”で、美味しくしかも安くできる商品だと店側は胸をはります。

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このほか、カタチが少し崩れた規格外の豆腐を仕入れて安く販売するなど、店頭ではできる限りの努力が続けられています。

この先、値上げは年末にかけて沈静化する見通しです。
少しほっとする反面、厳しい状況が続くのではないか…という心配もありますが、実は明るい話もあります。

物価と並行して給料も上がる?

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それが、「最低賃金の上昇」です。

国が定める最低賃金が10月から引き上げられました。これによって、北海道では【時給960円→1010円】になり50円アップします。
北海道でも、ようやく1000円の大台を超えることになります。

札幌市中央区の弁当店『はちわか』。パート従業員が24人います。
時給はすでに最低賃金以上になっていますが、人員確保のため、10月から全員の時給を50円以上アップします。

『はちわか』の八若晋二社長は「時給を50円上げたら、50円の経費がかかるので弁当を値上げしないといけない」と話します。

「弁当に入れる食品を削っても客は分かるので、またお客が居なくなる。うちの場合は、絶対に食品を削ることはしない」

Sitakke

一方、従業員は給料が上がることに歓迎の声がほとんど。
ただ、賃金が上がることで、こんな心配もあります。

「時給が上がるのはいいけど103万とか130万になっちゃうし、そうなると働きたくても働けない」

“年収の壁”を超えると、扶養から外れたり、社会保険料が発生したりするため、働く時間をセーブする人もでてきそうです。

そうなると会社側には、減った分の労働力をどう確保するか、新たな悩みとなりかねません。

民間給与は過去10年で最高水準

先週、国税庁が公表した調査結果では、民間企業で働く人の去年1年間の給与は【平均460万円】でした。
これは3年連続の増加で、過去10年で最も高い額となりました。

ただ、この10年で一番暮らしが楽か…というと、そういう実感がないという方がほとんどではないでしょうか。
実態として、まだ物価の上昇に追いついていないのかもしれません。

物価が上昇しても、賃金の上昇とバランスが取れれば、景気は上向く。新たに国のリーダーになる人には。しっかり経済対策をやってほしいものです。

連載「じぶんごとニュース」

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年9月30日)の情報に基づきます。

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