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夫婦ふたり月13万円。がんばりを見えるかたちに! 気分を上げる節約アイテムとは? ユニークな節約術を学べるコミックエッセイ

  • 2024.10.16

襲い来る物価高の波で、毎月の生活費もカツカツ。だがそんな大変な時こそ、様々な状況を”楽しむ”マインドを持つ人々の存在はとても心強いものだ。

夫婦ともにフリーランスで安定しない低収入ながらも、ユニークな創意工夫で夫とともに節約生活を楽しんでいるという、マンガ家のいしいまきさん。

そんな彼女の生活の模様を描いた『低収入新婚夫婦の月12万円生活』(オーバーラップ)から一転関西に拠点を移し、新天地でも引き続き夫婦で節約生活を楽しみながら実践する日々を描いたエッセイ。それがはちみつコミックエッセイから刊行されている『低収入4年目夫婦の月13万円生活』(オーバーラップ)である。

パン屋の夫とアラフォーマンガ家の著者。ふたりは夫婦ともに収入が不安定ながらも、日々の小さな節約術や節約レシピ、そしてささやかな節約デートなどを重ね、月12万円の出費で充実した新婚生活を送っていた。

その後縁あって、「今のパン屋を畳み関西の知人の元で飲食店経営を学びたい」という夫の希望で関西へと居を移したふたり。節約術にもより磨きを掛けつつ、関東で暮らしていた時以上に人の縁にも恵まれ、関西での生活費は現状月13万円。創意工夫にあふれたユニークな節約生活も4年目に突入し──。

ふたり暮らしで出費が月13万円。その言葉だけを聞くと「とはいえ、やはりどこか貧乏くさい節約生活なのでは?」という思いが脳裏をよぎる人もいるだろう。

だが実際にコミックでふたりの暮らしを見てみると、想像以上に楽しそうで、そして時にはオシャレで、充実した生活を送っている様子が伺える。

何より本書から伝わってくるのは、夫婦の様々な節約術に付随する「ワクワク感」だ。

ノートやポーチなどのささやかな節約アイテムも、自分の気分が上がるものを揃えたり。

マイホームという大きな夢を掲げ、そのための日々のがんばりを目に見える形にしたり。

自炊も金銭面の節約はもちろんだが、その中で味わいや見た目にこだわって試行錯誤を重ねたり。

そういった小さな日々のワクワク感を拾うことに非常に長けた印象を、著者夫婦の暮らしぶりからたくさん感じ取ることができる。

何かを「つまらない」と思う時、確かにそれ自体が退屈な時もあるだろう。だがそれ以上に、それを「つまらない」と思う自分自身が感受性の乏しい「つまらない」人間になっていないか。節約生活を120%満喫するふたりを見ていると、そんな戒めの言葉がふと頭をよぎる。

さまざまな創意工夫に長けた楽しく面白い節約術以上に、何かを楽しむ人としての心の豊かさを学べる。本エッセイには、もしかしたらそんな一面もあるのかもしれない。

文=ネゴト / 曽我美なつめ

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