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『室井慎次』が『ジョーカー2』との一騎打ちを制して初登場No. 1!SNSで話題沸騰の『侍タイ』が待望のトップテン入り

  • 2024.10.15

10月11日から10月13日までの全国映画動員ランキングが発表。「踊る大捜査線」シリーズの12年ぶりの再始動として、柳葉敏郎演じる室井慎次を主人公にした2部作の前編『室井慎次 敗れざる者』(公開中)が秋のビッグタイトル直接対決を制し、初登場でNo. 1を獲得した。

【写真を見る】“カメ止め”の次は“侍タイ”が旋風を巻き起こす!1館での公開から9週間、ついにトップテン入り

『室井慎次』と『ジョーカー2』が大接戦!

警察官を辞めて故郷の秋田へ帰った室井が、過去の事件とつながる新たな殺人事件の第一発見者となる『室井慎次 敗れざる者』。初日から3日間の成績は、観客動員が25万1000人、興行収入は3億6100万円。「スポーツの日」の祝日となった14日までの公開4日間での累計成績では、動員34万5000人&興収4億8900万円を記録している。

警察官ではなくなった室井慎次の生き様が、前後編2部作で描かれる [c]フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
警察官ではなくなった室井慎次の生き様が、前後編2部作で描かれる [c]フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝

1997年放送のテレビドラマから始まった「踊る大捜査線」シリーズは、これまでスピンオフを含め6本の映画が製作され、累計興収は487億円、累計動員は3598万人を突破。特に第2作『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(03)は興収173億5000万円と、現在も邦画実写映画の歴代No. 1ヒット作として君臨。現在まで続く“テレビドラマの劇場版”という潮流を作りあげた金字塔的シリーズだ。

そのシリーズの前作にあたる『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(12)は、オープニング3日間で動員80万人&興収10億円を突破し、最終興収は59億7000万円を記録。メインシリーズとスピンオフの違いや12年という長いブランクの影響は少なからずあると見受けられるが、『敗れざる者』は2部作の前編。11月15日(金)に公開を控える後編の『室井慎次 生き続ける者』の公開後まで、安定した成績を保ち続ける可能性は充分だ。

前作以上の賛否両論を巻き起こしている『ジョーカー2』は2位スタート [c]フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
前作以上の賛否両論を巻き起こしている『ジョーカー2』は2位スタート [c]フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝

一方、2位に初登場を果たしたのは、全世界興収10億ドル突破&日本国内でも興収50億円を超える大ヒットとなった『ジョーカー』(19)の続編、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(公開中)。こちらも前作と比較すると大きく水をあけられる結果とはなったが、初日から3日間で動員21万3000人、興収3億5400万円。祝日を含めた4日間では動員27万9000人、興収4億5600万円と、1位の『室井慎次 敗れざる者』と接戦。

DCコミックスに登場する悪役のオリジンを描きながらも、従来のアメコミ映画とは一線を画す語り口でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞、アカデミー賞でも作品賞など11部門にノミネートされた前作から5年。今年のヴェネチア国際映画祭でお披露目されるや賛否両論を巻き起こし、北米公開以降それがさらに加熱するなど、前作を超える“問題作”として、数字の面では測れないほどの反響を巻き起こしている。

動員・興収共に1位に迫る好成績 [c]フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
動員・興収共に1位に迫る好成績 [c]フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝

前作に熱狂したファンからも否定的な意見が飛び交う一方で、逆に前作に否定的だった観客からは賛辞が寄せられるなど、劇中さながらに観客の多くがジョーカーに翻弄されているのはいかにも本作らしいところ。SNSなどの意見を鵜呑みにするのではなく、実際に劇場に足を運び、自分の目で傑作なのか否か確かめてみるのがいいだろう。

『侍タイムスリッパー』がトップテンに仲間入り!

前週No. 1の『シビル・ウォー』は4位に [c]2023 Miller Avenue Rights LLC; IPR.VC Fund II KY. All Rights Reserved.IMAX[r] is a registered trademark of IMAX Corporation.
前週No. 1の『シビル・ウォー』は4位に [c]2023 Miller Avenue Rights LLC; IPR.VC Fund II KY. All Rights Reserved.IMAX[r] is a registered trademark of IMAX Corporation.

さて、ここからはランキングに戻ろう。公開8週目を迎えた『ラストマイル』(公開中)は、この週末3日間も動員7万4000人、興収1億1100万円と安定した成績をキープし、前週からワンランクダウンの3位にランクイン。14日までの累計成績では動員375万人&興収53億円を突破している。

また、前週初登場で1位に輝いた『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(公開中)は4位まで後退したものの、映画ファンからの熱の入った口コミはいまだ絶えず。公開11日間の累計成績は動員29万人、興収4億円を超えた模様。

【写真を見る】“カメ止め”の次は“侍タイ”が旋風を巻き起こす!1館での公開から9週間、ついにトップテン入り [c]2024未来映画社
【写真を見る】“カメ止め”の次は“侍タイ”が旋風を巻き起こす!1館での公開から9週間、ついにトップテン入り [c]2024未来映画社

そして7位には、8月に東京・池袋のシネマ・ロサ1館のみで封切られながらSNSを中心に話題が広がり、全国規模の上映へと拡大していった『侍タイムスリッパー』(公開中)が、公開9週目、拡大公開から5週目にして待望のトップテン入りを果たした。

幕末の侍である会津藩士の高坂新左衛門(山口馬木也)は、密命のさなかに落雷を受けて気を失ってしまう。目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所。行く先々で騒ぎを起こしながら、江戸幕府が140年前に滅んだと知って愕然とする新左衛門は、磨き上げた剣の腕だけを頼りに撮影所の門を叩き、“斬られ役”として第二の人生をスタートさせていく。

すでに興収3億円を突破したともいわれている『侍タイムスリッパー』。今後どこまで広がっていくのか [c]2024未来映画社
すでに興収3億円を突破したともいわれている『侍タイムスリッパー』。今後どこまで広がっていくのか [c]2024未来映画社

現時点で全国172の劇場で拡大公開されている同作は、すでに251館への拡大上映も決定しているなど、その反響は広がるいっぽう。2018年に同じ“インディーズ映画の聖地”シネマ・ロサから全国に拡大して社会現象を巻き起こした『カメラを止めるな!』を彷彿とさせる盛り上がりを見せている“侍タイ”。今後の展開に注目していきたい。

以下は、1~10位までのランキング(10月11日〜10月13日)

1位『室井慎次 敗れざる者』

2位『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』

3位『ラストマイル』

4位『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

5位『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』

6位『JUNG KOOK: I AM STILL』

7位『侍タイムスリッパー』

8位『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー! ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!』

9位『スオミの話をしよう』

10位『ふれる。』

今週末は、堂本剛が27年ぶりに映画単独主演を務める『まる』(10月18日公開)、ソリッド・シチュエーション・スリラーの人気シリーズ「ソウ」の最新作となる『ソウX』(10月18日公開)、韓国で大ヒットを記録したサスペンススリラー『破墓/パミョ』(10月18日公開)などが控えている。

文/久保田 和馬

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