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石原海個展「激雷」が開催。架空の山村を描いた作品を通じて、痛みを抱えた者同士が共存する方法を模索

  • 2024.10.15
《激雷》(2024)
《激雷》(2024)

石原海は、ロンドン東京を拠点にする映画監督・アーティスト。社会から疎外された人々やコミュニティを描くことを主な題材に制作を続けており、『忘却の先駆者』がロッテルダム国際映画祭に出品、映画『重力の光:祈りの記録篇』なども発表してきた。

そんな石原の個展「激雷」が、麻布台ヒルズアートギャラリー Gallery & Restaurant 舞台裏にて開催される。本展で発表される新作の映像作品《激雷》(2024)は、全編熊本県で撮影され主演にアオイヤマダ、プロデューサーにOscar Nielsenを迎えた。

本作において激雷とは、激しく鳴る雷と日常に突如に降りかかる衝撃的な出来事の2つを比喩。雷が頻繁に落ちることで知られる日本の架空の小さな山村を舞台に、登場人物たちの暮らしのなかで起きる“激雷”と彼らの運命、そこから人間と自然の対立・共存や、痛みを抱えた者同士がともに生きる方法を探る。

これまで個人的な記憶と社会問題を織り交ぜた制作を行ってきた石原。本作も実際に世界で発生している暴力の行使や自然との関わり合い、出会いによる変化などと交差するだろう。映像作品を中心としたインスタレーションを愉しみに、ぜひ足を運んでみては。

《激雷》(2024)
《激雷》(2024)

石原海 ステートメント

雷に打たれたら多くの人は死んでしまうけど、時々、奇跡的に生き延びる人たちがいる。そのなかには不思議な能力を手に入れる人もいるそうだ。不条理としか言えない偶然の不運、経済的・政治的・身体的な不運に置かれている人々がいるこの社会において「死んでしまいそうなくらいひどい出来事が結果的にいい出来事に繋がった」なんて言えない。傷なんてないほうがいいに決まってる。でも、その人にしか起こり得なかった傷こそが、その人を形づくっているということも事実である。(っていうかそうゆう風に考えないともう生きていけない、その崖っぷちにいる人たちのためにこの作品はある)

「激雷」は、雷という予測不可能な出来事、そして踊りという人間の根源的な欲望をモチーフに、傷と痛みを抱えた人々が、ともに生きる方法を模索する映像作品である。

《激雷》(2024)
《激雷》(2024)
《激雷》(2024)
《激雷》(2024)

石原海個展「激雷」

会期/10月17日(木)〜11月10日︎(日)11:00〜20:00

・定休日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日が休業日となります)

場所/Gallery & Restaurant 舞台裏 東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1F

https://artsticker.app/events/45146

Text: Nanami Kobayashi

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