1. トップ
  2. 趣里“亮子”が法廷の裏に潜んでいた“モンスター”と対峙する様子にゾクゾク<モンスター>

趣里“亮子”が法廷の裏に潜んでいた“モンスター”と対峙する様子にゾクゾク<モンスター>

  • 2024.10.15
趣里が型破りな“モンスター”弁護士を演じる物語がスタート (C)カンテレ
趣里が型破りな“モンスター”弁護士を演じる物語がスタート (C)カンテレ

【写真】東大卒でプライドが高い若手弁護士を演じるジェシー

趣里が主演を務める「モンスター」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD/TVerにて配信)が10月14日にスタート。第1話から見応えある展開で最後まで引き付けた。(以下、ネタバレを含みます)

異色のリーガル・エンターテインメント

本作は、“常識”にとらわれず、“感情を排除”して相手と向き合う得体のしれないモンスター弁護士・神波亮子(趣里)が主人公。時に法が追いついていない令和ならではのさまざまな問題と向き合い、まるでゲームのように法廷闘争に立ち向かう、異色のリーガル・エンターテインメントだ。

物語の本質を見抜き、独自の解釈のもと裁判を掻き回す型破りな“モンスター”だからこそ、人間が訳もなく悪意に満ちてしまう、“モンスター”になる瞬間を見逃さず、冷静に事件を解決に導き、周囲の価値観を覆しながら影響を与えていく。

亮子に振り回されることになる東大法学部卒の若手弁護士・杉浦義弘をジェシー(SixTONES)、失踪中の亮子の父・粒来春明を古田新太、亮子と杉浦が所属する法律事務所の所長・大草圭子をYOUが演じる。

亮子の型破りぶりにワクワク

圭子が所長を務める法律事務所に突然現れ、「弁護士をやってみることにした」と告げた亮子。圭子とは昔からの知り合いのようだが、新人ながら交際相手・川野紗江(藤吉夏鈴/櫻坂46)の自殺教唆の罪で起訴された塩屋遼(萩原利久)の弁護に立候補して担当することに。塩屋は紗江に自殺未遂の過去があると知りながら「死ね」とメッセージを送っていた。

圭子の頼みでサポートにつくことになった杉浦だが、パーカーというカジュアルなファッションで、資料なども何一つ持たないで接見に行ったり、いわば“敵”の立場になる紗江が勤めていた会社や紗江の親の元に聞き込みに行ったりという亮子に戸惑う。さらに亮子は紗江の会社に清掃のバイトで潜入もした。

“型破り”な亮子のスタイルだが、疑惑を一つ一つ解き明かし、優秀さが垣間見えた。そして裁判で、塩屋の言葉が追い詰める一つだったことは確かではあるものの、紗江が長時間労働や上司からのハラスメントを受けていたことが大きな要因だったことを証明して、塩屋の無罪を勝ち取った。

モンスターvsモンスターにゾクッ

だが、本作の真の見どころはそこからだった。紗江の担当カウンセラー・梅本ますみ(美波)と会った亮子は、彼女の「頑張ってよ」のひと言が最後の引き金になったと迫った。

紗江が自殺する直前、塩屋と電話し、一度切ってから再び話そうとしたとき間違えてますみに電話していた。そこでますみは引き金となる言葉を放ったのだ。

ただ、その証拠はなく、「だから法廷には上げなかった」と亮子。続けて低い声で「人殺し」とささやいた。

「過重労働やパワハラを受けるうちに判断能力を失い、会社を辞める選択肢を失ってしまう。そうやって視野の狭い、細くて深い暗闇にはまり込んでしまったら、かける言葉によっては、クライアントは壊れてしまう。それを知っているあなたはクライアントを救い出せる」。裁判の証人として出廷したとき、そう話した亮子に「責任を感じています」と返したますみ。すると亮子は、耳元で密かに「うそつき」とつぶやき、ますみが驚いた表情を見せると「図星かよ」と言っていた。

それがつながった場面だ。ますみが引き金を引いた理由は定かではない。しかし、「頑張ってよ」と言ったあとに、つながったままの電話から紗江が車と衝突した音が聞こえて、びっくりしたもののその後にほほ笑みが浮かんだのにはゾクッとした。裁判ではパワハラする“モンスター”と対峙したが、その裏に潜んでいたもう一人の“モンスター”の存在があったのだ。

亮子は杉浦が東大法学部卒と知って「すご~い、尊敬で~す」と棒読みで言い、陰で「(尊敬)してないし」とバッサリ切り捨てたのは、小悪魔的だった。また、ますみへつぶやく姿には凄みがあった。趣里の演技のうまいところだ。

そんな亮子がこれからどんな“モンスター”たちと対峙していくのか。杉浦や圭子の存在もだが、無敗の最強弁護士と言われながら失踪中の亮子の父・粒来や、亮子に協力するハッキングが得意なコンビニ店員・城野尊(中川翼)も個性的で面白くなっていきそうだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

元記事で読む
の記事をもっとみる