皆さんの周りにも、つい余計な一言で雰囲気を悪くしてしまう人がいるのではないでしょうか?
筆者の知人A子の義父も、そんな「一言多い」タイプ。
A子は何度かその発言にイラッとさせられているそうです。
今回は、そんなA子のエピソードをご紹介します。
結婚生活と家族との関係でのモヤモヤ
A子は結婚して2年目、1歳になる娘がいます。
ある日、夫からこんな話を聞きました。
「小さいころ、母さんがよく服やバッグを手作りしてくれて、本当に嬉しかったんだよ。周りの友だちが既製品を持っている中で、母さんが作った特別なものを持っているのが自慢だったんだ。」
その言葉を聞いて、A子も「私も娘のために何か手作りしてあげたい」と思うように。
裁縫があまり得意ではなかったA子ですが、娘のためにと何度も挑戦。
しかし、なかなか思うように上手くいかず、落ち込むことがしばしば。
そんな中、姑は裁縫がプロ級で、
「子どもたちにはたくさん作ってきたから、次は孫ちゃんに作ってあげたい!」
と、よく可愛いドレスやリュック、帽子まで手作りしてくれて、A子はとても感謝していました。
しかし、姑の素晴らしい裁縫スキルを目の当たりにするたびに、A子は自分の不器用さに少し自信を失ってしまうことも。
義母に対する感謝の気持ちと、自分の裁縫への苦手意識が入り混じった、複雑な気持ちを抱えていたのです。
法事でのハプニング発生
ある年、夫の実家で法事が行われ、親戚やお坊さんが集まりました。
そのとき、お坊さんが部屋の隅にあるミシンを見つけ、
「このミシン、どなたが使っているんですか?」
と尋ねました。義父は
「妻が趣味で使っているんです。」
と話しました。
ところが、義父はここで話を終わらせておけばよかったのですが、このあと余計な一言を口にしてしまったのです。
「女性はみんな裁縫が得意だと思っていたんですが、ウチの嫁は全然できなくて、いつも妻に作らせるんですよ、ハッハッハッ!」
親戚の前で「裁縫ができない嫁」扱いされ、A子の心はモヤモヤとイライラでいっぱいに。
顔を赤らめながら、心の中で「どうして今そんなこと言うの!?」と叫びたくなりました。
お坊さんのナイスフォローでスッキリ!
ところが、この状況を救ってくれたのは、なんとお坊さん。
お坊さんが、さらりとこうフォローしてくれたのです。
「誰しも得手不得手ありますからね。昔は自分で服を作るのが普通でしたが、今は安くて良いものがたくさんお店にありますから、無理に作る必要はありませんよ」
この言葉に、A子はホッとし、気持ちが軽くなりました。
一方、義父はちょっとバツが悪そうな顔をして、何も言い返せませんでした。
お坊さんのフォローが、自分の「一言多い」発言へのさりげないお説教に聞こえたのかもしれません。
義父の反応
お坊さんの一言で、義父も「あ、ちょっと言い過ぎたかな」と気付いた様子。
義父に悪気はなかったのかもしれませんが、親戚が集まっている場でわざわざA子を笑い者にするような発言はやっぱり必要ないですよね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。