17kgのダイエットに成功した著者が一番大切にしたこととは？ ダイエットの秘訣が詰まったコミックエッセイ

ダイエットをしよう、痩せようと意気込んで食事制限や運動を頑張るものの、やっぱりムリ！ と三日坊主で諦めたり、ひどい場合はせっかく落ちた体重が戻ってリバウンドしたり…。そんな経験をした人も多いのではないだろうか？

そんな人におすすめなのが、マイナス17㎏という成果を出したマンガ家・なぎまゆさんによる『痩せるより大切なことに気づいたら、人生で一番楽に17kgのダイエットに成功しました』（KADOKAWA）。彼女のダイエット成功の秘訣や、当時の実際の生活を描いた実録マンガだ。

マンガ家としての生活を送る中で、気づけばすっかり肥満体型となってしまったというなぎまゆさん。だが友人の糖尿病発症を機に、自身の健康を考えてダイエットを決意することに。これまでも人生の中で度々ダイエットに挑戦し、そのたびに体重を落としてはいたものの、時間が経てばいつのまにやら体型は元通り…。

「そういえば、なんでいつも気づけば体重が戻っちゃうんだろう？」

その小さな疑問から、体重を落とすだけではない「痩せる秘訣」に気づいたなぎまゆさん。そのポイントに基づき、自身の実体験を中心としたダイエットの様子を描いたのが本作となる。

著者が気づいた、最も大事な痩せる秘訣。それはずばり「我慢しないこと」！ だがきっとそれを聞くと、「我慢しないでダイエットなんて成功するの!?」と思う人が大半のはずだ。

だが、改めて考えて欲しい。食事制限や運動。痩せるために効果的なアレコレを全部試したけど、全然続かない。それならばまず初めに、「我慢しないで続けられること」を大前提とした方法を設定してみるのはどうだろう。

「食事は毎食きっちりカロリーコントロール」ではなく、夜ご飯だけちょっと減らす。 「間食はなし」「飲み物も甘味を徹底的に排除」ではなく、甘いものが食べたければ和菓子をチョイス。 「毎晩帰宅後にウォーキング」ではなく、夜はスマホをいじりつつエアロバイクをちょっとだけ。

上記のような方法なら、きっと自分でも続けられそう…と思う人が多いはずだ。

作中では具体的な方法がいくつか紹介されているが、どれもすべて“なぎまゆさんが”上手くいった方法でしかない。やり方をそのまま真似るのではなく、自分の性格や生活習慣を今一度振り返ってみて、絶対に譲れない場所と多少なら譲れそうな場所を探る。

それが、ダイエット継続のための最大のコツだと言う。

時間はかかるかもしれない。けれど目の前の数字に一喜一憂することなく、かつ頑張らずに、心身共に健康に暮らす方法を考えることが、痩せるための最も本質的なポイントだ。

最近体重が気になる…。そろそろダイエットした方がいいかも？ そう考えている人はまず本書を参考に、自分のことを改めて見直す所から始めてみては。

文＝ネゴト / 曽我美なつめ