中米コスタリカの生産者からコーヒー豆を直輸入するコスタリカコーヒー専門店「カフェテーロ葉山」。築100年の古民家を改築した一軒家で、ポカポカとした縁側や障子などの建具から木の温もりを感じる居心地のいいカフェです。古民家ならではの趣のある空間で、忙しい日常を忘れてのんびりと過ごしてはいかがでしょうか。
枕木のアプローチを一歩進むたびに心が和んでいく古民家
葉山の街中にまるでそこだけ時が止まったかのようにたたずむ古民家の「カフェテーロ葉山」。南側にしつらえた縁側には日よけのよしずが何本も立てかけられ、大正時代に建てられた当時の日常を今に伝えます。
玄関先には大きな暖簾がかかりこれがカフェの目印です。葉山の海と山と一緒に描かれているのはコスタリカを代表する鳥のケツァール。世界一美しい鳥と称され、まん丸のつぶらな瞳がキュートです。
日本の気候と利便性にも配慮した年季のはいった建具のいろいろ
築100年の古民家はやわらかな自然光と木のぬくもりに包まれ、のんびりと過ごすのに最適。リノベーションされてはいるものの建具はそのままで、部屋と縁側の間にはガラスの入った腰付額入横繁障子がはめられ、障子を開けることなく外の景色が見られ、開放感もあります。
アルフォンス・ミシャのポスターが不思議とあう床の間の前にはゆったりとしたソファ。古民家の和の雰囲気にミシャの優美なアートがマッチして、柔らかい空気が漂います。
このカフェにいると建具も日本の四季と使い勝手を兼ね備えた様々な種類があることに気づきます。カフェスペースの入り口にはめられているのは、大阪格子戸と呼ばれる格子戸と障子の2重構造の格子戸。障子は必要に応じて取り外すことができ、夏は取り外して風通しを良くして涼しく、冬は障子をはめて温かく過ごすことができる仕組み。先人の知恵と工夫に脱帽です。
自家焙煎したスペシャルティコーヒーのフレッシュな味わい
コスタリカは世界有数のスペシャルティコーヒー産地として知られています。自慢のコーヒーはそんなコスタリカの老舗ブランド「ドタ」から直接仕入れるプレミアムコーヒーと、ハニー製法というひと手間かけて精製した生豆を仕入れお店で自家焙煎するスペシャルティコーヒーがあります。
コーヒーの果実・コーヒーチェリーは表皮と豆の間に粘液質の部分に糖分と酸味を含んでいて、通常は洗い流してしまうのだそう。ハニー製法はその部分をわざわざ残すことで芳醇な美味しさが生まれ、その風味がはちみつを思わせることからネーミングされたのだとか。粘液質の量と乾燥時間によって4種類あり味わいはそれぞれ。本物指向のコーヒーをスイーツと一緒にぜひ味わって。
チョコレート通もうなるオーガニックカカオの贈り物
スイーツは地元で人気の手作りスイーツやハニー製法で淹れるコーヒーを贅沢に使用した「コーヒーゼリー」のほかに、「コスタリカオーガニックチョコレート」も評判です。甘さを排除したカカオ100%からカカオ70%まで5種類。こちらもコスタリカの小さな工房からの直輸入品です。
葉山発の天然エナジードリンクを古民家の縁側で
このカフェのもう一つの名物が、店主が試行錯誤して作り上げた「コーヒーチェリーコーラ」です。コーヒーチェリーの果肉部分をエキスにしていて、さわやかな酸味とフルーティーな甘みの体にやさしいオリジナルドリンク。生姜をたっぷりブレンドした種類もあり、カフェではソーダ割とお湯割りがいただけます。
コーヒーチェリーコーラは、都内で開催されたコスタリカ副大統領主催の公式昼食会でも食前ドリンクとしてふるまわれたのだそう。おしゃれな角瓶に入っているのでギフトにもおすすめです。ぜひ試してみてくださいね。