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“異例”の才能…韓国の変幻自在女優キム・テリとは?高校生から“悪鬼”まで…最新作では“天性の歌声を持つ少女”に<ジョンニョン:スター誕生>

  • 2024.10.12
「ジョンニョン:スター誕生」はディズニープラスのスターにて10月12日(土)より独占配信開始 (C) 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd.
「ジョンニョン:スター誕生」はディズニープラスのスターにて10月12日(土)より独占配信開始 (C) 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd.

【写真】30代には見えない!あどけない少女を演じるキム・テリ

10月12日(土)にスタートする韓国ドラマ「ジョンニョン:スター誕生」で、天性の美声と表現力を武器にスターダムを駆け上がっていく19歳の主人公ジョンニョンを演じるキム・テリ。ポスタービジュアルや韓国版予告動画では、現在34歳とは思えないあどけない表情を見せている。役ごとに全く違う表情を見せる変幻自在女優として韓国で高い評価を受けるだけでなく、巨匠と呼ばれる監督やベテランの域にある共演俳優たちから絶賛され、受賞作も多いキム・テリのキャリアに注目する。

初主演映画はインディペンデントから異例の劇場公開へ

キム・テリは1990年4月24日生まれ。初めて業界の注目を集めたのは、インディペンデント映画「ムニョン」(2013年製作)でのこと。言葉を話さない少女・ムニョンをテリが表情としぐさで演じ、観客を強烈に引きつけた。「ムニョン」は、インディペンデント系作品の映画祭で上映されるたび完売するお化け作品として話題を呼び、ついには2017年、再編集版が劇場公開された。

「ムニョン」の大反響でテリが“怪物新人”と業界の注目を集めつつあった2016年には、パク・チャヌク監督の映画「お嬢さん」で1500人の中からオーディションを勝ち抜き、主演キャストの1人として長編映画デビューを果たした。テリを見いだした当時について、世界的巨匠パク・チャヌク監督は「『オールド・ボーイ』のカン・ヘジョンと出会ったときと似たような感覚があった」と語っており、いかに彼女がデビュー当時から圧倒的な存在感とたしかな演技の才能を持っていたかがうかがえる。

「お嬢さん」は、俳優陣の露出度も高く過激さから年齢指定がついた作品ながら、カンヌ映画祭フィルムマーケットで歴代韓国映画の新記録(当時)となる世界179カ国に販売される沸騰ぶり。テリも「第37回青龍映画賞」新人賞をはじめ数々の映画賞で新人賞を獲得した。

イ・ビョンホンも絶賛「素晴らしい演技力、素晴らしい感性」

キャリアの最初期から非凡ぶりを発揮したテリに、共演したスター俳優も一目置いている。2018年のドラマ「ミスター・サンシャイン」では、連続ドラマ初レギュラーながらイ・ビョンホンとダブル主演。20歳年上のイ・ビョンホンを相手に堂々と演技するテリに、ビョンホンも「素晴らしい演技力。物理的な年齢差はすごくあるけど、演技においてそれを意識したり、新人と感じたりはしなかった。それほど、素晴らしい感性を持っている」と絶賛するほどの存在感で、ヒロインのコ・エシンを演じきった。

 「ジョンニョン:スター誕生」場面写真 (C) 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd.
「ジョンニョン:スター誕生」場面写真 (C) 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd.

2022年のドラマ「二十五、二十一」では、経済危機にある韓国でフェンシングに打ち込む高校生のヒロイン、ナ・ヒドをパワフルに演じ、「第58回百想芸術大賞」最優秀演技賞&人気賞を受賞。31歳には見えないあどけなさの残る高校生らしい表情も絶賛され、2022年を輝かせた人物やグループを表彰する韓国消費者フォーラム「2022 今年のブランド大賞」にも、国民的MCのユ・ジェソクや人気アイドルのIVE、SEVENTEENらとともに名を連ねた。

演技大賞受賞で国民的俳優へ “悪鬼”の背筋凍る笑みに鳥肌

そんなテリが強烈な印象を与えた作品が、2023年に放送・配信されたドラマ「悪鬼」だ。不可解な死を遂げた父親の遺品を受け取ったことで“悪鬼”と呼ばれる霊に取りつかれてしまう女性ク・サニョンを演じた。

この作品でテリは、母1人子1人の家庭で育った母親思いのサニョンと、彼女に取りつく悪鬼の“2役”を完璧に演じ分け、視聴者に衝撃を与えた。気が強くて快活でやや幼さの残るサニョンが、恐ろしい悪鬼に一瞬で移り変わる演技はまさに鳥肌もの。悪鬼となったサニョンが浮かべる、普段のサニョンとは似ても似つかない妖艶な笑みに、背筋が凍る。

悪鬼に対峙(たいじ)する民俗学教授ヨム・ヘサンを演じたオ・ジョンセも、会見で「幽霊が見える演技をどうやってやればいいのかと悩んでいたのですが、キム・テリさんの演技を見て、ただ彼女の演技にリアクションをすればいいだけなんだ、と心が穏やかになりました」とコメント。テリへの全幅の信頼をうかがわせていた。

「悪鬼」は韓国の地上波SBSで放送され、視聴率10%台に乗せるヒットを記録。テリは年末の「2023 SBS演技大賞」で「復讐代行人2~模範タクシー~」のイ・ジェフンと共に大賞を受賞し、長編映画デビューから7年、連続ドラマデビューからは5年で、韓国の国民的女優の1人へと成長した。

非凡なキム・テリが演じる非凡な少女ジョンニョン

最新作「ジョンニョン:スター誕生」で演じるのは、港町に住んでアサリを掘り、魚を売る生活を送る少女ジョンニョン。ある日、町に“女性国劇”の劇団が公演に訪れる。その舞台を見たジョンニョンは、想像を超えたきらびやかな世界に引き込まれていく。

歌が好きで、魚を売るときも歌で呼び込みを行うジョンニョンは、天才的な美声と演技力の持ち主。研修生として劇団に入団したジョンニョンは、他の劇団員たちから嫉妬と羨望の目を向けられながらもいくつもの壁を乗り越え、国劇トップ女優を目指して突き進む。現在34歳のテリが、実年齢を感じさせないはつらつさ、あどけなさで19歳のジョンニョンを演じているのも注目ポイントだ。

非凡な才能を見いだされ、駆け足飛びにスターへの階段を上っていくジョンニョンの人生は、テリ自身の俳優人生にも重なる。作品ごとに類まれな演技力を見せてきたテリが演じる、類まれな芸能少女ジョンニョンの活躍に期待が高まる。

「ジョンニョン:スター誕生」は、10月12日(土)より毎週土・日曜1話ずつディズニープラス「スター」で独占配信(全12話)。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

「ジョンニョン:スター誕生」日本語版ポスタービジュアル (C) 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd.
「ジョンニョン:スター誕生」日本語版ポスタービジュアル (C) 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd.
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