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まさかの朝ドラ出演決定でファン歓喜! 大抜擢で注目される“髙石あかり”ブレイク必至の若手女優

  • 2024.11.13

「え、この可愛い子、だれ?」と全員が思ったのではないだろうか。2025年後期放送予定の連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインが解禁された瞬間、髙石あかりに対する反応は綺麗に二分された。2.5次元舞台や映画ファンの間では絶大でコアな人気を得ていた彼女。代表作である『ベイビーわるきゅーれ』シリーズに触れながら、俳優・髙石あかりの魅力の一端に近づきたい。

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写真:アフロ

可愛い女の子二人がバキバキの殺し屋?

どの名作にも通ずることだが、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ(通称・ベビわる)の魅力や特徴を一言で表すのは困難だ。

二人の可愛い女の子が、バキバキのアクションをしながら殺し屋として次々と華麗に人を殺していく……というのが表面とすれば、女子高生殺し屋(卒業にあたってアルバイト兼殺し屋)としての他愛ない日常にも光を当てているのが裏面と言えるだろうか。

主人公は、髙石あかり演じる杉本ちさとと、伊澤彩織演じる深川まひろ、二人の殺し屋。外見は可愛らしく、人どころか虫の一匹さえ弄びそうにないちさと&まひろ(通称・ちさまひ)だが、殺し屋として任務にあたるときの身のこなしや、銃さばきは流麗である。アクションや殺しのシーンが、一種の芸術として昇華される瞬間を『ベビわる』では何度も目にすることになる。

シリーズ最初の『ベイビーわるきゅーれ』は、阪元裕吾監督が過去に手がけた『ある用務員』(2021)でも女子高生の殺し屋コンビを演じていた髙石と伊澤を、W主演として迎えた作品。アクション監督・園村健介の指導のもと、研ぎ澄ませられたアクションシーンが、なんとも言えないバランスで髙石と伊澤のビジュアルにハマった

その味を占めたファンが少しずつ口コミで急増していき、当時の上映館のひとつである池袋シネマ・ロサでは、9ヶ月以上にも渡って上映が続いた。

スタントパフォーマーとして活動する伊澤の、洗練されたアクションが見どころの一つであることは言わずもがな。それに加えて、ちさまひの緩い日常のやりとりが、ともすれば血生臭くなりがちなバイオレンスムービーに清涼感を与えている。

明るく可愛らしく、物事を深刻にとらえずポジティブで社交的で、しかし殺し屋として仕事に対する瞬間はキラリと目が光るちさと。ときには、人との交流が得意ではないまひろを上手くサポートしつつ、二人で送る日常を穏やかに楽しんでいる。その癖になる緩急のついた演技は髙石あかりの手腕であり、伊澤演じるまひろとの相乗効果に繋がっている。

『ばけばけ』ヒロインに選ばれた理由

『ベビわる』シリーズの大ヒットによって、コアなファンを獲得した髙石あかり。まさに知る人ぞ知る、の立ち位置にいた彼女が、連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインに抜擢された。

直近では『ブギウギ』の趣里、『虎に翼』の伊藤沙莉、そして現在放送中の『おむすび』の橋本環奈など、すでに国民全員が知るレベルの俳優が、満を辞して背負う看板であるところの朝ドラヒロイン。そのポジションに髙石あかりが選ばれたヒントを探るのに、ぜひ『ベビわる』シリーズの3作目にあたる『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』ならびに、撮影の軌跡を追った『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』に目を向けてほしい。

『ナイスデイズ』では、これまで、スタントパフォーマーである伊澤と比較するとアクションシーンが少なめだった髙石も、本格的に作り込んだアクションに挑戦している。一目で身体を酷使していることが伝わるシーンも多く、そんな撮影がどんな環境で進められたのか、ドキュメンタリーを見れば背景を知れる構成となっている。

『ベビわる』の主演に選ばれなければ、この作品を経験していなければ俳優としての今はなかった、と真摯に語るインタビュー映像も差しはさまれ、ファンとしてはもちろん、これから『ベビわる』の世界に入る側にとっても感じ入る内容が詰まった映像だ。俳優としての矜持、与えられた仕事に全身で傾倒するストイックな姿勢が評価され、ついに『ばけばけ』で多くの人の目に触れることになる。

ファンの間に優劣や古参・新参の区分けなんて必要ない。古くから髙石あかりを応援している人間は全員、誇りを持って送り出す心持ちでいるだろう。朝から彼女の演技を見られる日々を楽しみにしているファンの熱量が、そのまま俳優・髙石あかりの背中を押す力になってくれることを願うばかりだ。



ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X(旧Twitter):@yuu_uu_