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君島大空「あの夜の感情の発露はすごかった」 ゆっきゅんとのデュエット曲誕生秘話

  • 2024.10.9

ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。今回のお相手は、音楽家・君島大空さん。第2回目のテーマは「泣きながら制作した二人のデュエット曲」です。

あんたがプライベート・スーパースター!

ゆっきゅん(以下、ゆ):私が君島くんに、一緒に曲を作ってほしいとお願いしてできたのが「プライベート・スーパースター」。制作時のことも話したいね。

君島大空(以下、君):どんな曲がいいかを考えるために函館旅行ではカラオケに行ったんだよね。二人で歌うことに意味がある曲ってなんだろうって。矢野顕子の「ひとつだけ」とか歌ったね。

ゆ:あと君島くんはミスチルが好きだから、最後に二人で「くるみ」を歌ったんだよね。あのときはJ‐POPパワーに圧倒された。一緒にいた阿部(はりか)が「こんなこと言うの変だと思うけど、函館山の夜景よりも綺麗だ」って言ってたから「そんなこと言うのは変だよ」って真面目に答えた。

君:二人の景色が見え始めた感じ。

ゆ:今年のベストアクトだった。

君:函館旅行の後、YouTubeでお互いがカッコいいと思う音楽を聴かせ合ったりもしたね。

ゆ:青春すぎてハズいんだけど、「二人でやるならカッコいい曲がいい!」ということだけ決まってたので、私たち的なカッコいい曲をたくさん聴いたんだよね。

君:B’zの「愛のバクダン」が良すぎて、これくらいカッコいい曲作るぞ! って思った。

ゆ:しばらくして最初にデモを聴かせてもらったとき、もう走り出しちゃったよ。そして、泣いた。

君:その日のうちにゆっきゅんが曲を聴いてワンコーラス分の歌詞を送ってくれて、それを読んで俺も泣く、みたいな。

ゆ:それからは二人とも、ずっと泣いてます。

君:本当にそう(笑)。

ゆ:君島くんがこんな爽やかな曲を作ることにも驚いたし、これを私のために作ったと思ったらヤバすぎて。その感情が冷めないうちに一気に作詞と向き合いました。

君:最初から具体的にどんなテンポでどのキーで、みたいな技巧的な話はまったくしていないんだけど、「聴いてる間その曲のことしか考えられない」とか抽象的な取り決めだけはあったんだよね。

ゆ:曲に対して見える風景のイメージを画像で共有したりね。

君:映画『溺れるナイフ』で小松菜奈と菅田将暉がバイクを2人乗りするシーンが送られてきた(笑)。

ゆ:あと私と君島くんと阿部の3人の写真を制作時は常に置いてた。

君:それは俺もしてた。

ゆ:それでフルのデモが送られてきたときに、大変な曲ができたぞと思って、また泣いたよね。

君:そして自撮りの泣いている動画が送られてきた(笑)。あの夜の感情の発露はすごかったよ。

きみしま・おおぞら 1995年生まれ。ソングライター、ギタリスト。『午後の反射光』でデビュー。12/4から東名阪にて君島大空合奏ツアー「笑う亀裂」が決定。ゆっきゅんとのデュエット曲「プライベート・スーパースター」では作曲・編曲を務めた。

ゆっきゅん 1995年、岡山県生まれ。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。セカンドフルアルバム『生まれ変わらないあなたを』が発売中。インスタ、Xは@guilty_kyun

※『anan』2024年10月9日号より。写真・幸喜ひかり 文・綿貫大介

(by anan編集部)

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