国の重要文化財で優雅でこんな贅沢なひとときが過ごせるなんて！

こんにちは。
リビングえひめWeb地域特派員 薬屋のねこです。
薬屋のねこの記事を見るたびに
「この人、いつもギリギリじゃねー？」って思ったアナタ、正解です！
本当に無計画で主に感覚のみで突き進んでおりますが、今日は皆さんを優雅な時間にご案内したいと思います。

大洲、臥龍山荘に行ってきました。

臥龍山荘は肱川流域随一の景勝地にある約三千坪の山荘で、明治30年頃から木蝋貿易で財を成した河内寅次郎氏が老後の余生を過ごすために、構想10年工期4年の年月をかけて建てられた別荘です。
数寄屋造りや庭園の美しさが評価され、2011年にはミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの一つ星を獲得しています。
また2016年には、臥龍院、不老庵、文庫の３棟が国の重要文化財に指定、2021年には庭園を含む一帯が国の名勝に指定され、文化的価値や魅力が溢れています。

臥龍院

河内寅次郎氏が最も情熱を注いだのが、この臥龍院。
材料の精選、着想の秀抜、名工の技術が総結。

見るものすべてが美しくてずっと眺めていたい。

特に縁側からの景色は、柱が一本もなく、自然のすべてを借景庭園として堪能できる贅沢さ。

随所にこだわりが施されており、その秘密を見つけるのも一興。

外側の濡れ縁は栂の木を使用しており、継ぎ目も工夫されています。
どちら側からみても白黒の配色に見える摩訶不思議！

・清吹の間（せいすいのま）

欄間の四方には、春夏秋冬にちなんだ彫刻がなされています。
この間は、他よりも天井も高くて、北向きで風通しがよく、夏向きの部屋になっているそうです。

・壱是の間（いっしのま）

桂離宮様式が取り入れられており、格調高い書院座敷、一段高く床の間が設けられています。
畳をあげると能舞台になり、床下には音響効果のために備前焼の壺が12個置いてあるそうです。

床の間には屋久杉が使われており、見事な鳳凰の彫刻が！

・霞月の間（かげつのま）

違い棚を霞に見立て、富士山（ふじさん）の軸が後ろに掛けられています。
丸窓の奥にある仏間の蝋燭の灯りで、月明かりのようになる仕掛け。
その月も、座って見る場所によって、満月、三日月など満ち欠けがあるんですよ。

是非とも皆さんご自身の目で確かめてみて欲しいです。

不老庵

さて、臥龍院を十分堪能したあとは、敷石を渡って臥龍淵の崖まで進み、全体を船に見立てた不老庵へ。

今日のメイン、お呈茶体験。
4～１0月（８月はお休み）の毎週日曜日に開催されているんです。
私は体験したいと思いはじめてから、なんと三度目で実現。
一度目は、台風の影響で中止。
二度目は、数量限定のため、終了。
三度目は、下調べをして、臥龍山荘の方に時間も伺ってから、ようやくたどり着きました。

※予約は受けていないそうなので、私のようにのこのこと午後に伺うと終了している可能性もありますので、ご注意下さい。

本日のお呈茶
大洲城が描かれた茶碗
「鈴の音」というお菓子

暦の上ではもう秋。
体験当日はまだまだ汗ばむ陽気でしたが、ひと足先に秋を感じてきました。
赤い毛氈に座って待っていると、とても落ち着いた穏やか時間が流れ、日頃の喧騒をも忘れさせてくれるひととき。

今後の開催日は
10月13日、20日、27日、11月3日の予定です。

周囲のモミジは、少しずつ色づくよう計算されて植栽されているそうです。
長い期間紅葉を楽しめるように配慮されているんですね。
紅葉の時期にも是非訪れたいものです。

貴重な体験 お呈茶体験は、実は他にもあります

・早朝ガイドツアー
鳥の鳴き声や風の音がきこえる早朝ガイドツアーとお呈茶体験

・夜間特別拝観
仲秋の名月に、肱川の川面に月の光が反射し、竹を複雑に編み込んだ不老庵の丸い天井にその反射した光が映る『月光反射』を楽しみながらお呈茶体験

※これらはNIPPONIA HOTELの宿泊者限定のオプションとなっております。

皆さんの気になるお呈茶体験はありましたか？
お茶はご自身で点てることもできますので、お手前の出来る方には、より貴重な体験かもしれませんね。

襟正し ほっとひと息 臥龍淵
薬屋のねこ

臥龍山荘（がりゅうさんそう）
住所：愛媛県大洲市大洲411-2
電話番号：0893-24-3759
営業時間：9:00～17:00（札止め16:30）年中無休
入館料：大人550円、小人（中学生以下）220円
お呈茶料金 1100円（入館料別）9:30～ お茶菓子が無くなり次第終了

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください