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新米シーズン!米屋6代目のお米マイスターに聞く、 推し銘柄米5選とは?【味・炊き方】

  • 2024.10.9

秋になるとにぎわってくるのが〈新米〉の話。お米の銘柄を選ぶのが楽しみな季節ですよね。

しかし、新米の時期がいつからか分からなかったり、種類が多すぎてどの銘柄を選んでよいかわからなかったりと、お困りの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は五つ星お米マイスターや米・食味鑑定士でありながら、東京・調布にある米店「山田屋本店」6代目の秋沢毬衣さんに、おすすめの銘柄米を教わりました!

新米とは? 時期はいつから?

新米とは、秋に収穫されてその年の12月31日までに精米・袋詰めして出荷されたもののこと。

「翌年1月1日になると急に古米になるわけではありませんが、収穫したてのみずみずしさや香りを楽しめるのは、収穫から4か月くらいまでがベストです」(秋沢さん)

お米マイスター推しの銘柄米5選!

近年誕生したものから、愛されつづけているものまで。秋沢毬衣さんの推し銘柄をご紹介します!

おすすめ新米①:福、笑い(福島県)

「お米だけでごちそうになります」という秋沢さんの力強い言葉が印象的な「福、笑い」は、母に「コシヒカリ」の血を引く「新潟88号」、父に「ひとめぼれ」の血を引く県育成系統「群系627」を持つお米のサラブレッド。食べたら笑顔で幸せになれそうなネーミングも魅力的です。

「大粒でもっちりとした食感と強い甘みがあり、しっかり味の魚の煮つけやハンバーグなどにも負けないインパクトがあります」(秋沢さん)。福島県が14年もの歳月をかけてたどり着いたという「かおり、あまみ、ふくよかさ」をぜひ堪能して!

おすすめ新米②:サキホコレ(秋田県)

「35年以上県民に愛されてきた〈あきたこまち〉を超える味でなければ、秋田では認めてもらえない」という思いのもと、さらには「日本人が好むお米の代表格〈コシヒカリ〉を超える」ことをめざして、並々ならぬ熱意が注がれた秋田の新しいブランド米です。「サキホコレ」という文字を堂々と配置したパッケージにも秋田のプライドを感じます。

「一粒一粒がしっかりとしていて、つるんとしたのどごしが特徴。ふわっと華やかな香りがして、朝食に食べると幸せが広がるような幸福感のあるお米です」(秋沢さん)。

おすすめ新米③:ささ結(宮城県)

「ささ結」が栽培されているのは、奥羽山脈から流れる江合川と鳴瀬川の豊かな水に恵まれた肥沃な平野・大崎耕土。お米の聖地と呼ばれています。かつて人気絶頂だった宮城県のお米「ササニシキ」の後継品種として2015年にデビュー。

「料理のプロたちに愛されながらも、冷害に弱く作りづらかった〈ササニシキ〉に、栽培特性にすぐれた〈ひとめぼれ〉をかけ合わせて開発されました。〈ササニシキ〉の魅力を受け継ぎ、粘りは控えめで、あっさりとしてのどごしは抜群。さめてもおいしさが長もちします」(秋沢さん)。

おすすめ新米④:いちほまれ(福井県)

じつは「コシヒカリ」発祥の地である福井県。2011年、「コシヒカリ」を生んだ福井県農業試験場に「ポストコシヒカリ開発部」を新設し、およそ6年の歳月をかけて開発されたお米は「日本一誉れ高きお米になりますように」と、「いちほまれ」と名づけられました。

「春に花を咲かせたレンゲソウを土にすき込むなど、環境に負荷が少ない栽培法を守り、サステナブルなお米作りをめざしているのも応援したいポイント」(秋沢さん)。ほどよい粘りと弾力があり、さめてからも甘みが持続するのでおにぎりにも最適です。

おすすめ新米⑤:金のいぶき(宮城県)


「金のいぶき」は玄米食専用品種です。2011年の春、東日本大震災直後の田んぼに植えられ、たくましく生きぬいた姿は東北・宮城の希望となり、一粒一粒の輝きからその名がつけられました。普通の玄米の約3倍もあるという大きな胚芽が吸水口となり、短時間の浸水と普通炊きモードでもふっくらと炊き上がります。

「根強い人気の理由は、なんといっても炊飯の手軽さと圧倒的なおいしさです。もっちりとしながら、大きな胚芽がプチプチと口の中ではじけ、ごまのような食感も楽しめますよ」(秋沢さん)。

(『オレンジページ』2024年10月17号より)

教えてくれたのは…秋沢毬衣さん

五つ星お米マイスター、米・食味鑑定士。東京都調布市にある㈱山田屋本店の6代目。全国の田んぼを訪問し、米作りや生産者の思いを国内外へ発信。

お米館調布本店、銀座米屋彦太郎のほか、お米の通販サイト「米屋彦太郎」を運営している。

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