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二の腕がたるむ原因と、たるみ解消に効果的な13のエクササイズ

  • 2024.10.8

私たちはいつも、ボディ・ポジティブ(少なくともボディ・ニュートラル)を支持しているとはいえ、鏡に映る自分をありのままに受け入れることは、案外難しいことでもある。実際のとこ、毎月約2,900人もの人が「二の腕引き締めエクササイズ」や「二の腕のたるみ」についてGoogle検索しているとか。そこで今回は、二の腕のたるみに関する誤った情報と事実を整理するために、イギリス版ウィメンズヘルスが専門家に話を聞いた。二の腕のたるみとは何か、それを解消するためにどんなエクササイズを取り入れるべきか、フィットネスプランの作り方についてもご紹介! 二の腕がどうしても気になるという人は、ぜひ読んでみて。

ただし、二の腕の筋肉を鍛えたり強化するためのエクササイズはたくさんあるものの、特定の部位の脂肪だけを落とすことは不可能であることを念頭に置いておこう。

二の腕がたるむ原因とは?

二の腕のたるみは、年齢とともに現れるもの。「年を重ねるごとに体の反応は鈍くなります。つまり、運動に対する反応や代謝のスピードが遅くなり、体重を維持することが難しくなるのです」と話すのは、米高級スポーツジム「EQUINOX」のパーソナルトレーナー、ヴェラ・ステファニー氏。

「成長ホルモンやテストステロンなど、特定のホルモンの生成や作用も変化します。女性の体には、太ももやお腹周りの脂肪など、ホルモンやストレスの影響を受けやすい特定の部位があります。腕もその一つです」とステファニー氏。

二の腕がたるむもう一つの原因は、40歳を過ぎると成長ホルモンの分泌量が低下すること。成長ホルモンが減ると、筋肉量が減り、体が脂肪を分解したり蓄えたりする方法も変化する。つまり、筋肉を増やすのが難しくなり、脂肪を燃やすのがより難しくなるというわけ。

二の腕痩せの方法は?

残念ながら、二の腕のたるみをすぐに解消する手っ取り早い方法はなく、二の腕の脂肪だけを減らすこともできない。体は「特定の部位の脂肪だけを落とす」ということができないから。

だからこそ、筋肉を増やす方法と体脂肪を減らす方法を学ぶことが重要になる。特定の部分の脂肪を減らすには、体脂肪を全体的に減らす必要があるけれど、同時に筋力をつけて筋肉を引き締めることも、二の腕のたるみを解消するうえでは必須になる。

自分の体には脂肪が溜まりやすい特定の部位が存在することを心に留めておくことも大事。それは下腹部や上腕かもしれないし、これらは遺伝やホルモン、ストレス、睡眠にも関係しているという。

とはいえ、腕の筋肉を増やせば、引き締まった二の腕を作ることはできる。「特定の部位の筋肉を増やす最も早い方法は、レジスタンストレーニングです。筋肉量が多いほど、その部位の脂肪は燃焼されやすくなります」と説明するのは、パーソナルトレーナーのジーナ・オベン氏。

まずは、二の腕を構成する筋肉について簡単に説明していこう。

二の腕を構成する筋肉とは?

上半身を引き締めるには、いくつかの筋肉を鍛える必要がある。まずは、上腕の前面を構成する筋肉群からみていこう。

上腕二頭筋:一般的に「バイセップス」と呼ばれるこの筋肉は、肩の前面と背面から始まり、肘の辺りで再び合わさっている。

上腕筋:前腕と上腕の間に位置する橋のような役割を果たし、上腕二頭筋の下に位置する。

烏口腕筋肩の近くにあり、体の中央に腕を引き寄せる動作を助けながら、肩関節を安定させる役割を果たしている。

次に、上腕の後面を構成する筋肉群をみてみよう。

上腕三頭筋:一般的に「トライセプス」と呼ばれるこの筋肉は、上腕の後ろ側に位置し、前腕の伸展を助けている。

肘筋:前腕を回したり、肘の伸展を助ける小さな筋肉。

二の腕のたるみ解消に効く、ウエイトを使わない5つの筋トレ

ダンベルやケトルベルを持っていなくても大丈夫。オベン氏が提案する、上半身の筋肉を増やし、腕を引き締めるのに役立つ自重エクササイズはこちら。

1. プッシュアップ

a)プランクの姿勢になり、両手は肩の真下ではなく少し外側に置く。

b))胸が床に触れるぐらいまで体を下ろす。

c)体を下ろすときは、肘を身体の横に引き寄せ、肘の角度が胴体に対して45度になるよう曲げる。

d)一度静止したら、できるだけ早くスタートポジションへ戻る。始終、体幹を引き締めながら行うのがプッシュアップのポイント。

トレーナーからのアドバイス:エクササイズの途中で腰が下がってしまったら、フォームが崩れているので、その回を最後にしてセットを終了させること。

難しい場合は、床に膝をつけてやってみよう!

2. アームサークル

a)足を肩幅に開いて立ち、両腕を横に広げる。

b)腕をまっすぐに保ちながら、前向きに小さな円を描くようにゆっくり回す。

「腕を回している間は、筋肉に力を入れましょう。ただ腕を揺らすのではなく、筋肉を緊張させて、動きを丁寧に、ゆっくりと行ってください」とオベン氏。

3. ダイアモンドプッシュアップ

a)プランクの姿勢になり、両手を肩の真下に置く。

b))両手を胸の真下に置いて、親指と人差し指でダイヤモンドの形を作る。

c))ここから、肘を体の横に引き寄せたまま、胸が床に触れるぐらいまで体を下げる。

d))一時静止したら、体を真上に押し上げ、スタートポジションに戻る。

これは上級者向けのエクササイズではあるが、自分のフィットネスレベルに合わせて、膝を床につけることにより難易度を下げることが可能。ポイントは、肩から腰まで一直線を始終キープすること。

4. レイダウンプッシュアップ

a)通常のプッシュアップの姿勢になり、手首を肘の真下に置いて、体幹を引き締める。

b))肘を体に寄せたまま曲げて、体全体が床に触れるくらいまで体を下ろす。

c)床から手を離し、腕を前に伸ばしたら、床に軽くタッチする。

d)手の位置を肩の下に戻し、体を押し上げてスタートポジションに戻る。これで1回。

5. ハンドリリースプッシュアップ

a)通常のプッシュアップの姿勢を取り、手首を肘の真下に置いて、体幹を引き締める。

b)肘を体に寄せたまま曲げて、体全体が床に触れるくらいまで下げる。

c)手を床から素早く離して浮かせる。

d)手を元の位置に戻し、体を押し上げてスタートポジションに戻る。これで1回。

まだプッシュアップができないときは、何から始めるといい?

「プッシュアップは腕を引き締めるために必ずしも必要ではありません」とステファニー氏。「腕の筋肉を強くし、引き締めるための基本的なエクササイズは他にもたくさんあります。これらを先に行うことで、いずれはプッシュアップもできるようになりますよ」

今の段階でプッシュアップができない場合は、壁を使ったプッシュアップなど、リグレッションエクササイズから始めてみるといい。筋力をつけたり、正しいフォームを学ぶのに役立つから。

エレベイテッド・プッシュアップのやり方

a)壁と腕の距離を保って立ち、足を腰幅に開いて真っ直ぐ立つ。

b)手を平らな面に置き、肩幅に開げる。

c)肘を曲げて、壁のほうへ胸を近づける。

d)スタートポジションに戻るときは、肘が外側に開かないように意識すること。再びaからdの動作を繰り返す。

ウォールプッシュアップをマスターできたら:

次は、膝を床につけてプッシュアップを始めてみよう。「これにより体重が軽くなるため、徐々に筋力をつけるのに役立ちます」とステファニー氏。

「プッシュアップのファイナルポジション(腕とつま先で体を一直線に支えている状態)から始め、体が床に着くギリギリの位置を保って5~10秒カウントします。このとき、フォームが崩れないように注意してください。体が床に着いてしまったら、再びスタートポジションに戻り、ファイナルポジションからやり直しましょう」

二の腕痩せに効果的な、ウエイトを使った8つの筋トレ

上腕は、肩や肩関節を含め、複数の筋肉が集まってできているため、上腕を鍛えるにはそれぞれの筋肉をしっかり使うことがポイント。そこを押さえられると、成果が目に見えて実感できるようになる。

ステファニー氏いわく、これらのエクササイズに体幹や下半身を鍛えるトレーニングを組み合わせることで、上半身の筋肉をしっかり鍛えることができるとか。

トレーナーからのアドバイス:1セットあたり10回〜15回を達成可能な重さのウエイトを選んで、それを3セットずつ行おう。

1. ダンベル・ベントオーバーロー

a)両手にダンベルを持つ。腕を伸ばし、ダンベルは体の横にくるように。手のひらは体の方へ向ける。

b)前鏡の姿勢になり、両側の胸のほうに向かってダンベルを引き寄せる。一度静止したら、ゆっくりとダンベルをスタートポジションに戻す。

2. バイセップカール

a)ダンベルを逆手で持つ(手のひらを上に向ける)

b)肘を体に引き寄せたまま、肘から腕を曲げ、ダンベルを胸に向かって持ち上げる。ゆっくりとダンベルをスタートポジションに戻す。

3. トライセプスダンベルディップス

a)後頭部より少し後ろの位置で、ダンベルを両手に持つ。

b)肘を後方に曲げ、上腕は動かさずにダンベルを下ろす。肘が伸び切るまで下げたら、ゆっくりとスタートポジションに戻る。

4. シーテッドオーバーヘッドプレス

a)肩を背もたれにつけて座り、胸を張って前を向く。両手にダンベルを持ち、手のひらを前に向け、ダンベルが耳の高さにくるように、肘を90度に曲げる。

b)腕をまっすぐに伸ばし、ダンベルを天井に向かって押し上げたら、スタートポジションに戻る。これを繰り返す。

5. ダンベルフロアプレス

a)仰向けに寝て、両手に持ったダンベルが肩の真上にくるように、腕をまっすぐに伸ばす。

b)腕を下ろし、上腕が床に触れるくらいまで下げたら、再びスタートポジションの位置まで押し上げる。

6. インバーテッドロウ

a)バーの下で仰向けになる。

b)バーを逆手でつかみ、腹筋に力を入れる。体をまっすぐに保ったまま、バーに胸が触れるくらいまで体を上げたら、ゆっくり下ろす。

肩甲骨を引き寄せるようにして、身体を上に引き上げる。

7. トライセプスディップス

a)腕を肩幅に開き、手のひらをベンチの上に乗せる。お尻がベンチの前にくるように持ち上げ、足は真っ直ぐ、または少し曲げた状態で前に置く。腕をまっすぐに伸ばし、関節に負担をかけないように、肘は少し曲げたままをキープする。

b)ゆっくりと肘を曲げながら、肘が90度の角度になるまで、床に向かって体を下ろす。このとき、背中はベンチに近づけたままをキープ。体を下げられるところまで下げたら、ベンチを手で押し上げるようにして肘を伸ばし、スタートポジションに戻る。

8. バーベルスクワットプレス

a)手のひらが下向きになるようにバーベルを持ち、肩の高さで体の前に構える。

b)膝を少し曲げたら、膝が90度になるまで曲げる。ポイントは、体幹を引き締めて、背中をまっすぐに保つこと。その後、立ち上がる。

二の腕解消エクササイズは、どのくらいの頻度でするべき?

現実的には、週に2回が理想。

「週に2回は腕のトレーニングを行いましょう」とステファニー氏。「これを実践すれば、筋肉を過度に疲れさせることなく、腕の筋力の向上や引き締まりを確実に実感することができますよ」

残りの5日間は、週2回の上半身の筋力トレーニングに加えて、以下のようなエクササイズを取り入れるようにオベング氏は勧めている。

・全身HIITトレーニング

・負荷を一定にした強度の低い有酸素運動(LISS:低強度定常トレーニングとして知られる)

有酸素運動では、オベング氏いわく、エアロバイクやトレッドミルを使ったり、屋外でのランニングやウォーキングをするのがおすすめ。要するに、一定のペースでしばらく動き続ける運動、LISSスタイルを取り入れるのがベスト。

これに加え、リカバリーのための時間をしっかり確保することも大切。アクティブリカバリーの日には、体に負担をかけずに運動できるウォーキングが理想的。完全に休む日は、リラックスして過ごし、足を休ませてあげよう。

腕を鍛えると、体がムキムキにならないの?

ムキムキになったり、体のサイズが上がることはない。「エクササイズをするほど脂肪が燃焼され、習慣化するほど筋肉が増えるので、脂肪が減ってより引き締まった体になりますよ」とステファニー氏。

上半身のトレーニングでは、筋肉量を増やし、脂肪を燃焼させない場合にのみ体のサイズが上がるとか。消費カロリーより摂取カロリーが多い場合も同じ。体重を減らしたいなら、カロリーを赤字状態にする必要がある。つまり、運動や日常生活で消費するカロリーよりも、少ないカロリーを摂取することがポイント。

マクロ栄養素を計算する方法を学ぶことは、体脂肪を減らし、筋肉を増やすための食事管理に役立つ。マクロ栄養素とは、タンパク質、炭水化物、脂質のことであり、私たちの体がエネルギー源として利用する3つの主要食品群。体脂肪を減らすために自分に最適なマクロ栄養素の摂り方を学ぶことは、体組成を変える上でかなり効果的だ。

※この記事はイギリス版ウィメンズヘルスの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Morgan Fargo Translation : Yukie Kawabata

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