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【二十四節気】10月8日の「寒露」旬の食べ物や見頃の花は? 行事「十三夜」についても解説!

  • 2024.10.8

秋の深まりを肌で感じる「寒露」

秋の深まりを肌で感じる「寒露」
秋の深まりを肌で感じる「寒露」

昔から親しまれている季節を表す言葉に「二十四節気(にじゅうしせっき)」があります。古代中国で農作業を正確な時期に行うために考えられたもので、1年を24の節気に分け、それぞれにその季節を表す言葉がつけられています。

2024年10月8日(火)は、この二十四節気の「寒露(かんろ)」です。寒い露(つゆ)と表記されるとおり、「寒露」は草花に下りる冷たい露のこと。この頃には朝晩がぐっと冷え込むようになり、秋らしさを感じることでしょう。また、空気が澄んだ秋晴れの日が続き行楽を楽しめる時期です。

美しい月を眺める「十三夜」

美しい月を眺める「十三夜」
美しい月を眺める「十三夜」

二十四節気は1年を24等分しているため、一つの節気は約15日間続きます。10月8日が「寒露」ですが、期間としては10月22日(火)までになります。この期間にどのような行事があるのかを見ていきましょう。

最も有名な行事は、10月15日(火)の「十三夜(じゅうさんや)」です。名月といえば「十五夜」が有名ですが、「十三夜」も「十五夜」に引けを取らない美しい月を鑑賞できる日です。「十五夜」は旧暦8月15日の満月もしくは満月手前の月のことをいいますが、「十三夜」は旧暦9月13日に見られる少し欠けた月のこと。「十五夜」は中国から伝わった豊作を願う風習であるのに対し、「十三夜」は平安時代に始まった日本独特のもので、無事に収穫が終えられたことに対する感謝を伝えるための風習だといわれています。

「十三夜」の日はススキやナデシコなどの草花を飾り、栗や豆などの旬のべものと一緒に月見団子を供えます。そのことから、「十三夜」には「栗満月」、「豆満月」という別名もあります。

「寒露」の時期には栄養豊富でおいしい食べ物がたくさん

「寒露」の時期には栄養豊富でおいしい食べ物がたくさん
「寒露」の時期には栄養豊富でおいしい食べ物がたくさん

「寒露」の時期の旬の食べ物の一つが、「十三夜」の解説でも登場した栗です。栗の品種や産地によっても旬を迎える時期が異なりますが、10月上旬には日本全国で栗が出回ります。ほくほくした食感が魅力の栗は、おいしいだけでなく栄養も豊富。ビタミンCや食物繊維、葉酸、カリウムなどを含むだけでなく、渋皮には抗酸化作用に優れたポリフェノールの一種、タンニンを含んでいます。皮むきは面倒ですが、旬のうちに栗ごはんや焼き栗などで食べるのがおすすめです。

寒露の魚といえば鮭です。この時期になると、鮭の主な主産地である北海道では、産卵のために生まれた川へと遡上する姿が見られます。産卵前に捕獲された身が引き締まった白鮭は「秋鮭」、北海道では「秋味(あきあじ)」と呼ばれ、最もおいしいとされています。産卵後は体が痩せ細ってしまいますが、高級食材イクラを堪能することができます。

この時期に見頃を迎えるのは菊の花。寒露の時期を表す言葉で「菊花開(きくのはなひらく)」という言葉があり、菊の花が一斉に咲き始めます。中国が原産である菊の花には昔から邪気を払い繁栄をもたらす効果があるとされており、「菊の節句」とされる旧暦9月9日の「重陽の節句(ちょうようのせっく)」では、酒の上に菊の花びらを浮かべた「菊酒」をいただきます。また、菊の花は漢方薬としても用いられ、目のかすみや不調、解毒作用、ニキビや肌荒れの効果があるともされています。

夏の暑さが落ち着き過ごしやすくなる「寒露」の時期。旬の食材を求めて出かけたり、十三夜の日にはお月見を楽しんだりなど、この時期にしかできない行楽を楽しんでくださいね。

(水浦裕美)

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