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ヘッドを最大まで加速させる“秘技”とは?中島啓太の強みは“背中”にあり

  • 2024.10.8

中島啓太選手のスイングを石井忍コーチが解説してくれました。

超・高等テクニック!切り返しでの「背中の丸み」に注目

中島選手も松山選手と同じ2軸タイプ。1軸スイングは曲がらない要素を担保しやすいのが長所ですが、飛距離に関しては2軸のほうが優位です。

始動は少しヘッドを先行させながらクラブを上げていますが(②)、胸板と手元が同調して動いていく。左腕が地面と平行になるまで、両腕を長く使っていく(④)。このあたりのお腹や胸板と手元の同調性は、オリンピックに出場している選手のほぼ全員に共通する動きです。

フルトップのポジションにいたるまでに、下半身のリードによる左へのウエイトシフトが行なわれることも代表選手たちに共通する動きですが(⑦)、中島選手は切り返し直後まで、右足がアドレスとほぼ同じ位置、同じ角度になっている(①〜⑨)。

これは、切り返しで左足をゆるめるだけでターゲット方向にスッとウエイトシフトできる、左に回転した瞬間に左へ踏み込んでいける動きにつながります。

そして、注目してほしいのが「切り返しでの背中の丸み」です(⑨)。背中のラインがトップからあきらかに変化し、背中に丸みがつくことで骨盤が後傾してお腹がへこむ。

これは前傾角度をまったく変えないためのテクニックですが、地面を蹴り上げて(⑩、⑪)、ヘッドが最大の加速を迎える地面の反力も使いやすくなる秘技。同業のプロが羨み、我々コーチ陣も教えるのが難しいところなので、アマチュアがマネるのは困難ですが、中島スイングの大きな見どころとして観戦してください。

また、中島選手はショットの精度の高さが武器ですが、ターゲット方向にラインを出していける「左腕の外転」が曲げないコツ。インパクト後、胸板が回っていかないのに左腕かはがれていくように動く外転は(⑪、⑫)、クラブがボールを長く向く、長いインパクトゾーンを作り出せます。

中島啓太

●なかじま・けいた / 2000年生まれ、埼玉県出身。177cm、75kg。数々の実績を引っさげて国内ツアーフル参戦1年目に賞金王を獲得。今季は欧州ツアーを主戦場に戦いヒーローインディアンオープンで初優勝をあげた。フリー。

解説=石井忍

●いしい・しのぶ / 1974年生まれ、千葉県出身。ツアープロからコーチに転身し、エースゴルフクラブを主宰。プロやプロの卵の指導のほか、国内外のトーナメント解説者としても活躍中で、国内外の最新のツアー情報を熟知している。

写真 = 田辺 "JJ" 安啓 、ゲーリー小林

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