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【2016-17秋冬】パリコレクション・レポート Part4

  • 2016.3.23
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Photos: InDigital 

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パリコレ期間中、ファッション関係者たちの話題は、ヴェトモンのデザイナー、デムナ・ヴァザリアが初めて手がける新生バレンシアガに集中。さらに、セリーヌのフィービー・ファイロやステラ マッカートニーなど、常にモダンなコレクションを発信する女性デザイナーの別格な貫禄にも圧倒されることに。パリコレレポート最終回は、3月6日と7日の模様をダイジェストでお届けします。

やっぱり今季の話題はヴェトモンに集中!

今回は、3月6日と7日の模様をダイジェストでお届け。今シーズン一番の話題と期待を集めたのが、ヴェトモンのデザイナー、デムナ・ヴァザリアが初めて手がけるバレンシアガ。もちろん、服のパターンは熟知しているけれど、アンダーグランドな匂いのするストリートウエアを得意とする彼が、パリシックの代表メゾンでどのようなコレクションを発表するのか? ショーを実際に見た人だけでなく、世界中の人々がSNSを駆使してチェックしたはず。ユーティリティとクチュールの融合を目指した初コレクションは、やはりひと目でヴェトモンとわかるルックのオンパレード。往年のバレンシアガらしさはどこに? と好みが別れるかもしれないけれど、確実に新しい時代が来ているのを感じました。

そして、後日の展示会で商品を実際に手に取ってみて、それは確信に! 単品のアイテムをチェックしていくと、テキスタイルやパターンにバレンシアガの気配が。まさに、デムナにしかつくれないバレンシアガです。例えば、ベストセラー必至なデニムジャケットは、計算されたパターンになっていて、上部分を留めると普通のデニムジャケット風に、下の部分だけをとめると大きく胸もとがあき、背中が抜けてクチュール風に着こなせる。服を見れば見るほど、興奮は高まり、実際に欲しい(今回はウィメンズですが、メンズも期待大!)と思わせるものばかりでした。

クロエの展示会で、マストバイな新作バッグを発見。

「ロマンティック ボヤージュ」をテーマに旅からのインスピレーションとともに、バイカーを彷彿させるちょっぴりハードなレザーアイテムなどが並んだクロエ。ショーがとても好評だったので、展示会にもお邪魔して、実際にアイテムをチェックしてきました。クリエイティブ・ディレクターのクレア・ワイト・ケラーが手がける服は、従来のクロエらしいロマンティックさとともに、しっかりと地に足のついたリアリティも感じさせる。

今回もクロエのユニフォームとも言える、ポンチョやロングドレスやフェミニンブラウスなどが、前述したレザーアイテムとともに登場していました。個人的に「ヒット!」だったのが、新作のバッグ。デザインも色使いも好み! 落ち着いた雰囲気は、女性だけでなく男性にもピッタリです(試着済み)。そろそろ機能性もあるバッグらしいバッグが欲しいと思っていた矢先、マストバイなバッグに出会えました。

セリーヌ、さらなる進化を遂げるエフォートレス・シック。

「ラグジュアリーなエフォートレス・シック」という言葉がぴったりのセリーヌ。リラックスしながらもルーズではない知的なシルエットや素材使い、ふと目を惹き付けられるディテールのユニークさなど、女性デザイナーだからこそ生みだすことができるルックの数々からは、デザイナーとしての別格な貫禄を感じさせるコレクションでした。毎シーズン、ショーを見て感じるのは、この服が一番似合うのは誰よりもフィービー・ファイロ自身だということ。フィナーレで登場する彼女は、どのモデルよりも素敵なオーラを放っています。安定しながらも進化し続けている、良質なコレクションでした。

ステラ マッカートニー、由緒正しきオペラ座で魅せるモダンなリアルクローズ。

7日目のスタートは、ステラ マッカートニー。今シーズンもスポーティで都会的なラグジュアリーウエアを展開。ボディを締め付けることなく、ほどよく女らしいシルエットを作り出す絶妙なさじ加減、明日にでも着たくなるリアルなデザインなど、セリーヌでも同じことを感じたけれど、女性デザイナーが作り出す服は今、とっても安心感がある。

会場が豪華絢爛なオペラ座なのもステラのショーが楽しみなところ。天井の高い由緒正しき空間にモダンなウエアをまとったモデルたちが、ヒップホップやR&Bの強烈ビートにのってキャットウォークする感覚はまさにファッションを体感させてくれます。さすがマッカートニー家、音楽のセンスも毎シーズン抜群。大好きなFull Crate ft. Saidah Conradの「Fun Girls」を爆音で聴けて最高だった!

冷えた体を温めるベトナム料理でパワーチャージ!

今回のパリコレは本当に寒かったんです。少し晴れたかとおもえば、スコールのような雨が降ったり、雪がちらついたり。石を多用した古い町並みは、雨に濡れていつもと違った魅力を見せてくれながらも「底冷えとはこういうことか!」と教えてくれます。そうなると、とにかく暖かなスープや、アジアな味付けが食べたくなるもの。この日のランチはオペラの近くにあるベトナム料理へ迷わず直行。体に優しいフォーを注文しました。熱々で上品なスープが体に染み入る! パリはおいしいベトナム料理屋が結構あるので、パンに飽きたパリコレの合間には、ヴォーグチームもよく食べるんです。皆さんもパリに旅行に行った際には、ベトナム料理も是非トライしてみて!

ソニア リキエル、70年代ムード漂うパリジェンヌのユニフォーム。

アーティスティック・ディレクターにジュリー・ドゥ・リブランが就任し3シーズン目となるソニア リキエル。シーズンを追うごとに磨きがかかる、クールでちょっぴりセクシーなモダンな女性像は、今回も一層の華やかを放っていました。70年代なムードが漂う、ロマンティックなプリントのロングドレスや、ボーダーニット、ボウタイブラウスをインしたスパークルなセットアップまで、パリジェンヌのユニフォームと表現したくなるアイテムやデザインがラグジュアリーに昇華されて登場。気ままで自由、でも女らしさを忘れない。そんな女性像がブランドにしっかりと根付いているからこそ、ルックのひとつひとつが「粋」に見えてくるんだな、と感じました。

参照元:VOGUE JAPAN

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