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スーパーの青果コーナーの知られざる舞台裏! 笑いと発見が詰まったお仕事エッセイ

  • 2024.10.7

私たちの日常に欠かせないスーパーマーケット。夏の象徴とも言えるスイカや、冬に欠かせない白菜など、食べたいけれど丸ごと1つは多すぎる…そんな時に頼りになるのがカットされた商品たちだ。この便利な商品を支えているのは、各店舗で働くパートの方々。『スーパーの野菜売り場でパートやってます。買い物が楽しくなる!お仕事コミックエッセイ』(伊吹かのこ/KADOKAWA)は、そんな青果コーナーの舞台裏をコミカルに描き出したエッセイ漫画だ。

23歳の頃から青果コーナーでパートをはじめた著者の伊吹さん。本書では仕事の様子がコミカルに描かれている。実体験をもとに普段の買い物では気づかないようなスーパーマーケットの内情や、仕事の裏側を垣間見ることができる内容が魅力だ。

たとえば冒頭に登場するカット野菜の話。切るだけの簡単作業と思いきや、実はそんなに甘くない! 切っても切っても終わらない山積みの段ボールを背景に募る焦り、そして疲労が襲いかかる。さらにパック詰め、陳列、品出しといった日々の作業が次々と続き、体力勝負の仕事だと実感させられる。

そんな厳しい環境を軽々とこなすベテランパートの主婦2人が、この作品の魅力的なキャラクターだ。おしゃべりで面倒見がよく、まさに“オバちゃん”そのもの。彼女たちとの掛け合いはまるで漫才を見ているかのような面白さだ。それだけでなく、仕事の速さと青果の知識の豊富さは圧巻で、困った時にはすぐに助けてくれる頼もしさがキラリと光る。

また、買い物時に役立つ野菜の豆知識も満載。美味しい野菜の見分け方や、保存方法など、ベテランパートたちが教えてくれるトリビアに、思わず「へぇ」と感心してしまう。

シンプルで温かみのあるイラストと文章のバランスが良く、テンポよく読み進められる本書。バックヤードでの日常が生き生きと描かれており、働く人々の温かさに心がほっこりする。普段何気なく通り過ぎていたスーパーマーケットの野菜売り場も、この本を通して新たな視点で見えてくるはずだ。

文=ネゴト / Micha

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