J2モンテディオ山形FWディサロ燦シルヴァーノが4試合連続得点で今季初の5連勝に大貢献！不敗神話に「全試合決めたいと思います」

Text by 高橋アオ

［J2第34節モンテディオ山形 2-0 レノファ山口FC、10月6日、山形・NDソフトスタジアム山形］

J1昇格プレーオフ（PO）圏内6位以内を目指す山形は山口と対戦し、2-0の完勝で今季初のリーグ戦5連勝を果たして勝点を54に伸ばした。この日前半2分にFWディサロ燦シルヴァーノが先制弾を沈めて、リーグ戦4試合連続ゴールを挙げた。山形ではゴールを決めれば負けなしの不敗神話を持つ男がチームをさらなる連勝街道へと導く。

試合開始早々に4試合連続得点をマーク

開始早々に試合が動いた。前半2分にフリーキックを得た山形は、プレースキッカーのMF髙江麗央が右サイドのMFイサカゼインへと展開した。イサカは一旦仕掛けようと動き出すも、髙江にボールを戻すと背番号7はゴール前へ浮き球パスを供給。ドンピシャのクロスをディサロがヘディングで先制弾を決めた。

ゴールが決まると、背番号90の周りにチームメイトが集まり歓喜の輪が作られた。

今夏J1湘南ベルマーレから完全移籍で加入した点取り屋は山形での初得点を挙げるまでに4試合を要したが、リーグ戦10試合6得点と爆発している。2022年シーズンに当時J1清水エスパルスから山形に期限付き移籍した際も17試合8得点2アシストと活躍してチームをJ1昇格POへと導いた。

殊勲のヒーローは「勝てて良かったです。麗央がいち早く（ボールを）入れてくれたので、相手と相手の間にうまく入り込めました。相手より先に触れて、（頭で）ファーに流し込めました。自分的にも完璧だったと思います」と胸を張った。

これまで清水、湘南で思うような結果を出せなかった男は慣れ親しんだ東北の地で本来の力を発揮している。

ディサロ不敗神話

山形ではディサロがゴールを決めれば不思議とチームは敗北しない。これまでゴールを決めた13試合（J1昇格PO1試合を含む）の内12勝1分と驚異的な勝率をたたき出しており、今季にいたっては6試合全勝と勝利を引き寄せるゴールマシーンとして山形で君臨している。

不敗神話を伝えると背番号90は「ゴールを決めたら無敗ということなので、全試合決めたいと思います」と笑顔で目標を掲げた。

これまで4試合連続得点はギラヴァンツ北九州時代の2020年シーズンの第7～10節で決めているが、5試合連続得点は未踏だ。得点を決めれば負けない不敗神話があるだけに、次戦もゴールを奪って2021年シーズン以来のリーグ戦6連勝を達成したい。

この日は1万1165人の観客が集まり、チームの快勝を多くのファンが祝った。

次節の古巣清水戦に向けて静かに闘志を燃やすディサロは「（次節も）勝ちます。本当にたくさんの方々が来てくれているので、次（のホーム）は1万1000人と言わず、1万2000、1万3000人とよりたくさんの方に足を運んでいただいて、勝利を分かち合いたいと思います」と6連勝を誓った。

次節は今月20日午後1時10分にアウェー・IAIスタジアム日本平で2位清水と対戦する。得点不敗神話を持つディサロが恩返し弾を決めて、常勝街道の先にある10季ぶりのJ1復帰へとチームを導いてみせる。

（取材・文 高橋アオ）