不登校の娘についキツい言葉を投げつけてしまった。一番つらいのは娘なのに／夫ですが会社辞めました（110）

ある日突然、会社に行けなくなって休職してしまった夫・川田俊。夫のかわりに働いて家計を支える妻・沙月。出口の見えない状況をなんとかしたいと思った妻の沙月は、休日に立ち寄った海で引っ越しを夫に提案します。都心から少し離れた自然豊かな葉山の町で、『主夫』になった夫と、『大黒柱』を担う妻の生活が始まりました……。

神奈川県葉山町在住の漫画家・とげとげ。さんが、ご自身の体験や周囲の方々への取材をもとに、現代を生きる夫婦や家族の在り方を丁寧に描く『夫ですが会社辞めました』。今回は岡田家のエピソードをお届けします。

岡田家のパパはパート勤務で家事育児をメインで担当、大黒柱のママは介護士として働いています。この春から小学校に通い始めたアオイと、保育園に通うソラ・ハナの５人家族です。

運動会の練習がはじまった頃から、アオイは朝になるとお腹が痛くなってしまい、学校を休みがちに。パパは学校への欠席連絡をするのも気が重くなっていました。

学校を休んだ娘との一日の過ごし方も「何をしたらいいのか」と困るようになってきました。そんなある日、川田家の裏に住むおばあちゃんがアオイを一日預かって裁縫を教えてくれたので、アオイにはいい気晴らしになったようでした。でもパパの気はなかなか晴れなくて…。

「みんな普通に学校に通えているのに、どうしてうちだけ…」と落ち込んで孤独な気持ちでいたパパでしたが、聞けばパートの同僚たちもそれぞれ子どものことで悩みを抱えていました。みんなそれぞれ心配は尽きないけれど、つらいのは自分だけじゃない…と気付いたパパは、少しだけ心が慰められるのでした…。

著＝とげとげ。