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なかなかオーガズムに達することができない、実はパートナーとセックスしたことがない……いまさら相談できない悩みにアンサー!【セックスのお悩みにエキスパートが回答Vol.4】

  • 2024.10.5

Q. セックスのときになかなかオーガズムに達することができません。特に中イキは未経験。また、結婚していて彼と寝室が同じなので、タイミング的にセルフプレジャーが難しく、ストレスが溜まり気味!

Upset girlfriend thinking about relationship problems and lover indifference

中イキと外イキは全く別物ではなく、つながっている

女性のオーガズムは、膣での中イキとクリトリスでの外イキと分けて考えられがちです。しかし、20年前に、クリトリスは表に出ている一部ではなく、膣入口を挟むようにGスポット付近まで伸びている器官だと認知されました。つまり、中イキと外イキは全く別物ではなく、つながっているのです。

この相談者の方のように「中イキが未経験」という声をよく聞くのですが、前戯 の時間が短いなど女性の体の準備が十分でないと、挿入時にオーガズムに達することは難しいです。外陰部が十分に刺激されて充血して膣内がきちんと潤った状態で挿入するから、膣の中も感じてくるからです。相手に十分な前戯 をしてもらう必要があるでしょう。

とはいえ、相手任せではなく、セルフプレジャーをすることも大切です。セルフプレジャー=オーガズムの修行。相手の経験値やテクニックはさまざまなので、まずは自分で、どんな体の角度でどこを触ったら感じやすいのか、把握しておくのです。そうすれば、セックスのときにどこを触ってほしいのか相手に伝えることができ、オーガズムに達しやすくなります。

セルフプレジャーは、プライバシーが確保された空間で行う方が集中できます。男性はトイレの中でという人もいますが、ムードも重視する女性は、身近な場所ではバスルームがおすすめ。防水のバイブレーターもあるので、使ってみては。

Q. 付き合って1年ほど経ちますが、スキンシップはあるものの、セックスしたことがありません。自分からアプローチするのも恥ずかしくてできません。彼に性欲はないのでしょうか? それとも他の方法で発散しているのでしょうか? 性行為がなくても仲良く過ごしていて幸せなのですが、女としての自分に自信をなくしそうです。

Displeased woman sitting on bed with partner in background

「未完成婚」という結婚の形もある

数が多いとは言いませんが、性交痛があったり、ふたりとも性欲が薄いなどの理由で「結婚して10年経つけれど、一度もセックスをしたことがない」という相談者の方もいます。結婚後、挿入を伴うセックスを一度もしたことがない夫婦を「未完成婚」と呼びます。性欲がないという人はいますし、カップルのどちらも性欲がなければ、未完成婚でも問題はありません。

相談者の方が悩んでいるのは、自分には性欲があるのにセックスに至らないからでしょうか?その場合は、勇気を持って自分のモヤモヤをパートナーに伝えてみるのがいちばんだと思います。性欲がない人なのかもしれませんし、もしかしたら相手も相談者の方に「性欲がない人なのかな」と心配しているのかもしれません。もしお互いに恥ずかしいのだったら、裸で抱き合う、洋服のままマッサージし合うなど、性的なスキンシップを徐々にステップアップしてみては。

「性的な魅力があると評価されたい」という欲求を大切に

Couple kneeling on bed, partial view

相談者の方もあまり性欲がなく、ただ「女としての自分に自信をなくしている」ケースもあります。その場合は、パートナーに「かわいいね」と褒めてもらうなどで解決する可能性も。「性的な魅力があると評価されたい」という気持ちは、女性の場合、40代以降に出てくることが多いように思います。20代30代のときは、何もしなくても性的な対象として見られることが多いため、あまり欲求が生まれないのかもしれません。「性的な魅力があると評価されたい」という欲求は当たり前のものであり、その気持ちを変なものだと思わずに肯定するのも大切です。

【Oliviaさんおすすめ! セックスシーンが美しい映画 Vol.4】

* 『お嬢さん』(2016年)

イギリスのミステリー小説「荊の城」を原案に、物語の舞台を日本統治下の韓国に置きかえた、サイコスリラー。「思わず笑ってしまいそうになる男性目線の独特な性描写があるなかで、女性同士のセックスが美しく輝いています」。

* 『娼年』(2018年)

石田衣良の同名小説を、松阪桃李主演で映画化し話題に。ボーイズクラブで出会う女性たちと体を重ねる「娼夫」を描く。「性に悩む女性が登場して共感したり、様々な性描写を見て、自分がどんな行為にドキドキするかを探ることもできます」。

* 『シェイプ・オブ・ウォーター』(2018年)

人間と不思議な生物の種族を超えた愛を描く、ファンタジーテイストのラブストーリー。「中高年女性のありのままの体や日常にあるセルフプレジャー、純愛が描かれた作品。人間外の生物との性描写が独特で、引き込まれます」。

OliviA(オリビア)

ラブライフアドバイザー。2007年より、性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動開始。日本と台湾で書籍を出版し、国内外のメディア取材も多数。近著に『愛され女子は知っている 世界でいちばん幸せなおうちセックス』(マガジううふンハウス) など。

http://olivia-catmint.com

Text:Kyoko Takahashi Editor:Kyoko Muramatsu

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