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【胡蝶の夢のねこ】どちらが現実なんだろう? ねこになった夢を見た男性の結論は

  • 2024.10.5
幸せな夢をみた男性 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
幸せな夢をみた男性 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

作品の元となったお話の解説も!

神話や名作についても改めておさらいしながら楽しむ、ねこが加わった新たな展開の物語。

言わずと知れた数々の有名な物語にねこを融合させるのは、「ねことわざ」でおなじみのぱんだにあさん。童話や昔話にねこが加わるだけでひと味違った展開となり、悲劇の結末を迎えるお話ですらゆるくてキュートなお話に変貌します。登場人物たちがねこに絆される姿に、「まぁねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!?

誰もが知っている古今東西の昔話やおとぎ話。そこにねこが登場したら…? というもしものエピソードを、ぜひお楽しみください。

※本記事はぱんだにあ著の書籍『にゃんと!ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。

◆胡蝶の夢のねこ

向こうが現実だな… (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
向こうが現実だな… (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

胡蝶の夢

胡蝶の夢は中国の戦国時代の思想家、荘子による考えです。

荘子はある日、自分自身が蝶になって羽ばたく夢を見ていました。あまりの心地よさにふと目が覚めた時、目覚めた自分の世界が現実なのか、それとも夢で見ていたあの世界が現実なのかと考えました。さらに荘子はそれを「物事に縛られることなく、自由にのびのびと心を遊ばせ生きること」に結びつけます。

そして、美しいだとか尊いだとか是か非かなんて考えはすべて些末なことに過ぎず、本当に大きな本質さえ見抜くことができれば、この世界が夢かどうかなんてこともどちらでも良いことなのだと説いたのです。

◆酒池肉林とねこ

ここが天国 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ここが天国 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

酒池肉林

昔、中国に殷という国があり、そこに暴君として名高い紂王(ちゅうおう)という人がいました。

紂王は寵愛していた妃である妲己(だっき)に喜んでもらうために大量の酒を用いて池を設け、ごちそうである肉の塊を吊るして林に見立てた宴の場を作りました。そのあまりの豪勢な様子を、中国の歴史書である『史記』において、作者は「酒を以て池となし、肉を懸けて林となす」と表記し、そこから転じて「酒池肉林」という四字熟語が生まれたのです。

また、美女に囲まれた様子で用いられることもありますが、これは酒池肉林の場において裸の男女が乱痴気騒ぎをしていたという文が続くため、それに引っ張られて生まれた誤用ではないかと言われています。

◆太公望とねこ

ねこ好きな策士 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ねこ好きな策士 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

太公望

昔、中国に文王という王様がいました。

文王は時の支配者である紂王という人の暴虐っぷりに頭を悩ませています。強大な戦力を持つ紂王をなんとかできないものかと考えていたある日、釣りをしている老人に出会います。

なぜか只者ではないと感じた文王は声をかけ、その老人の頭脳明晰さに感服し、ぜひ国に仕えて欲しいと懇願しました。老人が首を縦に振ってくれたので安心した文王は「ここでは何が釣れるのですか?」と問います。老人は「いえ何も。この釣り針は真っ直ぐなので」と返します。

不思議に思った文王は続けて「何も釣れないのならなぜ?」と聞いたところ、太公望は「あなたが声をかけてくれました」と返したと言われています。

著=ぱんだにあ/『にゃんと!ねこむかしばなし』

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