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そろそろ恋の病から抜け出して安眠したい、けれど答えを知るのも怖い

  • 2024.10.5

夜中に何度も目が覚めてしまう。おかげで寝不足になってしまって、日中はちょっと眠い。そのことを周りの人たちに言うと「まだ若いのに、おばあちゃんみたいだね」と笑われる。みんなは知らない。私が今こうなっている理由が、恋愛絡みだということを。

◎ ◎

1ヵ月ほど前、私は片想いしている男性をデートに誘った。恋愛では受け身なタイプの私にとって、かなり勇気のいることだった。

その日は、行きつけのお店でいつものように楽しく会話していた。その間、どのタイミングで誘うか悩んでいた。他の人の前で誘うのは相手に迷惑がかかると思って、2人きりになったタイミングで声を掛けた。
「よかったら、気分転換に今度ここ行きませんか?」と、私は彼にカフェのペアチケットを見せた。やっと言えたけれど、私はまだドキドキしていた。もし、嫌な顔をされたり断られたりしたら……。そう思うと不安になり、彼の顔を見ることができなかった。

でも、彼の反応は私の予想とは全然違っていた。「これなあに?」「予定合わせて行こうよ!」と、意外にも前向きな返事。とりあえずホッとした。

そしてすぐに、嬉しさが込み上げてきた。平静を装って別れたけれど、後ろを向いて歩き始めると喜びだだ漏れの表情に変わっていた。マスクがなかったら、私はきっと周りから変な人だと思われていたかもしれない。

◎ ◎

家に帰るまでの間、彼を誘えたことを親友KちゃんにLINEで報告した。すると、Kちゃんからすぐに返信が来た。「嬉しい報告ありがとう、みちるちゃん頑張ったね!」と、可愛い絵文字付きで喜びを表現してくれていた。自分のことのように喜んでくれる親友がいることは幸せだと思った。

後日、彼にカフェデートの候補日を送った。平日と土曜日は彼が仕事で会えないので、日曜日か祝日。遅くまで働いている彼にとって、ゆっくりできる休日がどれだけ貴重なものか知っていた。負担にならないようにちょっとお茶をして解散、という風にすればいいと思っていた。

仕事やプライベートで大変な思いをしているので、きっと彼の心身の疲労は大きい。だから、「この日なら大丈夫」とすぐに言えないことも理解している。だけど、心のどこかで「このままフェードアウトされてしまうのかな?」と不安になってしまっている。
相手からデートの話題は出ないので、毎月行けるかどうか私から聞かなければならない。「断りづらくてOKしてくれたのかな」「本当は迷惑だったのかな」と、ネガティブなことばかり浮かんでくる。ずっと頭から抜けないし睡眠不足だしで、仕事にもあまり集中できていない。

この前、目が充血してるのを彼から心配された。本当のことは言えないので、「今日は早く目が覚めちゃって」としか答えられなかった。

◎ ◎

脈なしなのかもしれないけれど、冷静に考えてみると気になることが2つある。

モテモテの彼は、そういった誘いや告白を断るのに慣れている。だったら、上手く私の誘いも断ればいいのに、どうしてそうしなかったのだろう。

それから、以前バレンタインのお返しにあるものをもらった。その際に「みちるは大切な人だから」と言われたけれど、赤の他人である私にネックレスを、それも母親の形見を普通くれるだろうか。

応援してくれる人たちは「絶対脈ありだよ」と、励ましてくれる。それもあって期待してしまうけれど、もし違ったらと思うとまた不安になる。

「近い存在だから断りづらかった」「(恋愛的な意味ではない)大切な人だから」なんて言われたら、何を信じればいいのか分からなくなる。

答えを知るのが怖い。残念な結果に終われば、今の関係には戻れなくなるかもしれない。

あと、少し前に仕事で嫌なことがあったので、プライベートも惨敗となればきっともう立ち直れない。「さっさと告白しちゃえば?」とある人から言われたけれど、タイミング的にするべきではないし、そもそも私に告白する勇気も覚悟もない。

いつかは彼の気持ちを知ることになるけれど、どんな結果でも受け止められるほど、今の私は強くない。

◎ ◎

今日もきっと寝ていて目が覚めてしまうだろうし、彼が夢に出てくると思う。私はこんなにも彼を想っているんだなと、改めて思う。

仕事もプライベートも眠気がない状態で過ごしたい。そろそろ、この「恋の病」から抜け出したいので、まずはカフェデートが実現することをただただ祈っている。

■犬屋敷みちるのプロフィール
食べることと、犬をもふもふするのが大好きなアラサーOL。HSP。 趣味で読書をしたり、小説を書いたりしている。 好きな季節は冬。こたつで雪見だいふくを食べるのが毎年の楽しみ。

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