【大泉学園】江戸時代から続く歴史ある白石農園で楽しむ！さつまいも掘り

皆さん、ごきげんよう！

LIVING東京地域特派員の西村美鈴です。

突然ですが、私は昔からお芋が大好物です！！そんな私が目に留めたのが、全国的に練馬大根で知られる東京都練馬区にある、350年以上続く老舗農家『白石農園』。

この歴史ある農園で、10月中旬からさつまいも掘りの収穫体験が始まると知り、心を惹かれました。こんな貴重な機会を逃すわけにはいかないと思い、早速現地を訪れてみることに。伝統ある『都市型農園』ならではの興味深いお話をたくさん伺うことができました。

350年の歴史を持つ白石農園が行う地域に根ざした農業と未来への挑戦

東京都練馬区に位置する白石農園は、白石家の菩提寺に残された古い記録によると、約350年にわたり農業を営んできた老舗農家です。代々この地で農業に従事し、地域に深く根ざしてきました。長い歴史の中で時代に応じた変革を続けながらも、常に地域社会との結びつきを大切にしています。

その根底にあるのは、「東京都内で農地を残し、地域にとって必要とされ、愛される農園であり続けたい」という確かな信念です。

さつまいも掘り体験が今から楽しみ！

訪れたときはまださつまいも掘りが始まっていませんでしたが、農園の方から準備の様子を聞き、土の中で成長するさつまいもたちを想像して、今からワクワクしています。掘り起こしたときにどんな大きさのさつまいもが現れるのか、蒸して食べたらどれほど美味しいだろうかと考えるだけで胸が高鳴ります。次回は家族や友人を誘い、みんなでさつまいも掘りを楽しみたいと思いました！

白石農園自慢の新鮮な『東京アスパラ』が広げる可能性 「農福連携」への活用も

白石農園で注目すべき作物といえば、なんといってもアスパラガスです。都内では珍しく、白石農園は唯一アスパラガスを大規模にハウス栽培しており、300株もの『東京アスパラ』を生産しています。採れたての新鮮なアスパラガスをその日のうちに食卓に届けられる点が、多くの顧客に喜ばれています。私も春にはこのアスパラガスの収穫体験に挑戦してみたいと思いました！

また、白石農園ではアスパラガスに関連した『農福連携』にも積極的に取り組んでいます。アスパラガスの袋詰め作業を近隣の福祉作業所に委託し、障がいのある方々に作業の機会を提供しています。この連携によって、福祉作業所の方々が働く喜びを感じられるだけでなく、農園としても安定した作業力を確保することができ、地域社会全体に大きな意義をもたらしています。

さらに、袋詰め作業の際に切り落とされるアスパラガスの茎の部分を廃棄せず、福祉作業所に寄付し、乾燥させてアスパラガスほうじ茶『翠茎茶』として加工・販売する取り組みも行っています。通常ならば捨てられてしまう部分を新たな商品として生まれ変わらせることで、地域に新しい価値を創出しています。こうした取り組みを知り、私も「食べ物を無駄にせず、最後まで活かすことの大切さ」を改めて感じました。

東京産のアスパラガスが地面から次々と顔をのぞかせています

伝統野菜『練馬大根』の魅力、その特徴と歴史

白石農園では、『練馬大根』も栽培しています。特徴は一般的な青首大根とは異なり、上まで真っ白な『白首大根』で、1メートル以上にもなる細長い形が特徴です。昔からたくあん漬けに適した品種として知られ、戦時中は軍需産業において携行食としても利用されていました。やや辛味があるものの、煮物や料理にも合い、その風味が多くの人々に愛されています。今後の収穫体験で練馬大根に触れる機会があれば、ぜひ挑戦してみたいです！

白石農園のそばに設置されている直売所

年間を通じて農業を学び楽しむ「風のがっこう」農業体験農園

さらに、白石農園では一過性の収穫体験だけでなく、年間を通して農業を学び楽しむ体験農園『風のがっこう』を運営しています。毎年3月から翌年1月までの年間契約で、自ら畑を耕し、種をまき、収穫まで行うという、まるでカルチャースクールのようなスタイルが特徴です。季節ごとに約30品目の野菜を栽培でき、四季折々の作物作りを楽しむことができます。利用者の多くは趣味や楽しみのために参加しており、都会ではなかなかできない『畑で野菜を育てる経験』を満喫しているそうです。

また、このような農業の現場に実際に携わり、就農して生産農家になるという夢を目指す方も、稀ながらいらっしゃるそうです。都会にありながら、農業の奥深さや楽しさを学べる『風のがっこう』は、本当に素晴らしい取り組みだと感じました。私も、いつかこの『風のがっこう』で本格的な農業体験をしてみたいという気持ちが高まっています！

農業体験農園『風のがっこう』

秋のさつまいも掘りだけじゃない！季節ごとの収穫体験が楽しめる白石農園

白石農園では、秋のさつまいも掘りに加え、年間を通してさまざまな収穫体験を提供しています。季節ごとに異なる作物を収穫できる体験は、多くの参加者から人気を集めています。

秋には、さつまいも掘りとともに、大根やラディッシュ、カブ、インゲンなどの収穫体験の用意もあるそうです。春にはアスパラガスの収穫体験があり、夏になるとアスパラガスに加えてトマト、キュウリ、ピーマンなどの夏野菜の収穫を楽しむことができます。さらに、ジャガイモ、玉ねぎ、ニンジンを一緒に収穫し、カレーライスのセットを作るための収穫体験も行われることがあります。このような取り組みを聞くと、私も季節ごとにまた訪れてしまいそうで、今後の収穫体験がますます楽しみです！

なお、これらの収穫体験に関する情報は、農作物の生育状況によって変わるため、お出かけ前にFacebookやInstagram、ホームページで最新情報をぜひご確認ください。

白石農園では、「東京都内で農地を残し続けたい」という思いを大切にしています。現在、東京23区では畑の数が減少しているため、農業体験を求める方も増えています。こうしたニーズに応えるため、さまざまな収穫体験を提供し、農地の魅力を伝える活動を続けています。