「産後ダイエット」「産後太り」という言葉が広がり、体重を落とさなければならないという社会からのプレッシャーを感じている人も多いはず。産後すぐに体重を落とし、出産前と同じ体型を披露した著名人を称賛する風潮があるのも要因のひとつと言えるだろう。
先日、俳優のデミ・ムーアが産後に極端なダイエット方法を取り入れていたことを明かし、「痩せなければいけない」というプレッシャーを強く感じていたと語った。
「痩せなければいけない」というプレッシャー
1987年にブルース・ウィリスと結婚し、1988年にルーマー、1991年にスカウト・ラルー、1994年にタルーラ・ベルの3人の娘を出産したデミ・ムーア。先日、『CBSサンデーモーニング』のインタビューに応じた彼女は、出産後すぐに体重を減らさなければならないという“プレッシャー”を強く感じ、そのためにかなり極端な手段をとったことを語った。
「私は自分にプレッシャーをかけていたんです。それに痩せるように言われたこともありました。辱められたからかもしれないけれど、自分自身にそうすると決めたのは私なのです」
デミは当時、映画『幸福の条件』の撮影中で、マリブにある自宅から撮影現場まで片道30マイル(約48キロ)の距離を自転車で通い、往復で60マイル(約97キロ)も漕いでいたという。
「『幸福の条件』を撮影していたとき、スカウトは生後5〜6カ月だったと思います。だから夜通し授乳をし、暗いうちからトレーナーと起きて、パラマウントの撮影所やロケ地まで自転車で通っていました。1日中(通常は1日12時間)撮影をして、またこれを繰り返すのです」
「自分の体にしたことを考えると、とてもクレイジーでばかばかしい」と振り返ったデミだが、当時はそれが自分に求められていることだと思っていたと明かしている。
産後の体型を受け入れるヒントを発信したセレブ
過去の産後ダイエットの経験をシェアし、 出産後すぐに体重を減らさなければならないという“プレッシャー”を強く感じていたと明かしたデミ。もちろん、彼女のように世間のプレッシャーを感じていたセレブも多いよう。
しかしボディポジティブが広がってきた今、産後すぐに体型を戻すという考えを切り離し、今の自分の体を受け入れるヒントを多くのセレブが発信している。
アシュリー・グラハム
プラスサイズモデルとして活躍するアシュリー・グラハムは、2020年に第一子を出産。母親としての新しい体を受け入れた彼女は、『PEOPLE』誌にこう語った。
「体重がもっと増えました。妊娠線もあるし、最初の頃は自分と何度も対話して、『新しい体、新しい考え方』と言い聞かせなければならなかった。でも、『Swimsuits For All(水着ブランド)』の写真撮影の後、『そうだよ、私ってイケてる。気分も最高だし、これが私の新しいママボディなんだ』って思えてすごく力が湧いてきたんです」
クリッシー・テイゲン
4人の子どもの母親でもあるクリッシー・テイゲンは、第2子のマイルズを出産したあとに産後の体についてXにこう投稿している。
「マイルズを出産する前から、20ポンド(約9キロ)体重が増えました。彼は生後10カ月だけど、私は食べることが大好きだから最後の少しが減らないまま。長い間この数字が続いているから、今はただ自分のニューノーマルを受け入れようとしています」
「今までで一番痩せたのは、第1子のルナを出産した直後。産後うつでしたから。私はこの体重と気持ちを受け入れています」
エヴァ・メンデス
2016年に娘のアマンダ・リーを出産したエヴァ・メンデスは、「自分にプレッシャーをかけないようにしている」と『Extra』に明かした。
「正しい食生活とか、そういうことに関しては気をつけているつもりだけど、特に産後すぐは『大丈夫、しばらくはジーンズが似合わなくてもいい』という感じ。もし今まで履いてたジーンズが入らなかったとしても、それはそれでいいから」
アン・ハサウェイ
俳優のアン・ハサウェイも、産後の体型についてポジティブなメッセージを発信したセレブのひとり。自身のInstagramに「体重が増えるのは恥ずかしいことではない」と投稿している。
「妊娠中(もしくは常に)に体重が増えるのは、恥ずかしいことではありません。体重を減らすのに思ったより時間がかかっても、恥じる必要はありません(減らしたいのであればだけど)」
「去年の夏に履いていたデニムのショートパンツが、今年の夏の太ももに合わなくなったからって、自分でショートパンツを作ることになっても恥ずかしくない。体は変化する。大きくもなるし、小さくもなる。すべてが愛なのです(他人の言うことは気にしないで)」