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【kippis注目の北欧のスポーツ】 日本モルック協会代表理事・八ツ賀秀一さん&アンバサダー・森田哲矢さん(さらば青春の光)が語るモルックの魅力

  • 2024.10.5

夢が現実になった「2024モルック世界大会 in 函館」

現在、日本モルック協会代表理事を務める八ツ賀(やつが)秀一さんがモルックに出合ったのは2008年のこと。フィンランド・ヘルシンキに留学中、職場の仲間たちに誘われて始めたのがきっかけだったそう。2010年にはヘルシンキ在住の日本人でチームを組み、世界大会に参加。八ツ賀さんは、日本人として初めてモルックの世界大会に参戦したメンバーの一人だったのです。2011年の帰国の際、八ツ賀さんはモルックを日本にも広め、モルックを通じて国際交流を深めることを決意、「日本モルック協会」を設立します。それから13年、ついに初めて日本で2024モルック世界大会が開催されるまでに!

そんなモルックブームの火付け役となったのが、お笑いコンビさらば青春の光の森田哲矢さん。森田さんがモルックを始めた頃には、本人曰く「たぶん世界で競技人口が1000人ぐらい」だったそう。今では、仲間の芸人さんたちと結成した「キングオブモルック」のメンバー(さらば青春の光・森田哲矢さん、みなみかわさん、カナイさん、ラブレターズ・溜口佑太朗さん)とともに世界大会にも参戦しただけでなく、アンバサダーとしても活動中。

日本におけるモルックのキーパーソン、八ツ賀さんと森田さんにモルックの魅力を伺いました。

本業はお医者さん! 日本へのモルックの伝道師・八ツ賀秀一さん

モルック好きの間ではすっかり有名人の八ツ賀さん。実は小児科のお医者さんで、モルックにはフィンランド・ヘルシンキに留学中だった2008年に出合いました。

「同僚に誘われてプレーしたのが最初です。スポーツというよりはレクリエーションのような感じで、運動がそれほど得意ではなくても楽しめました。2010年には、フィンランドで世界大会が開かれ、誰でもエントリーできたので出場しました。一回一回の試合に一喜一憂し、初戦は突破したものの2回戦で敗退してしまい、すごく悔しかったんですが、すでに30代半ばのいい大人になってこんなにアツくなれるなんてと、改めてモルックの奥深い楽しさに気づきました。それから定期的に練習するようになり、翌年のスロバキア大会では総合4位に入りました」。

「同じ年に、モルックを日本に広め、いずれはモルックを通じて国際交流を深めていけるようにと、日本モルック協会を設立し、フィンランド国際モルック協会初の国際メンバーの一員にもなりました。とはいえ、まだ日本では誰もモルックを知らない状態。日本の通販サイトなどでいくら検索しても、そもそもモルックセットが販売されていませんでした(笑)。それで、フィンランドから帰国する際にモルックセットを30セット購入して、引っ越しの荷物とともに持ち帰ったんです」。

「誰もが一緒に笑顔になれるモルック」 縁から縁のバトンがつながり人気スポーツに

「モルックのいちばんの魅力は、体格やスポーツ経験の有無だけでなく、性別や年齢や、障がいの有無さえも関係なく同じフィールドで戦えるところです。広い意味でバリアフリーなスポーツなんです」と語る八ツ賀さんは帰国当初、障がいのある方など主に福祉方面にモルックを紹介しようとしますが、全く知名度がなく、なかなかうまくいかなかったといいます。

「まずはモルックを知ってもらうために、競技としての方が広がりやすいかなぁと思い始めていた頃、都内にある輸入雑貨のセレクトショップで取り扱ってもらえることになり、北欧好きの間で徐々に広がっていきました。2014年には初の日本大会を主催し、世界5か国からの参加があり、それから各地で練習会や大会を継続して開いています。2019年ごろ、突然“モルックやってみたいんですけど”と連絡してきたのが、お笑い芸人の森田哲矢さんでした。半信半疑だったのものの、練習会にお越しいただいて“ホンモノの芸能人だ〜!”って(笑)。SNSや色々なメディアで話題にしてくださり、どんどん広がっていきました」。

点と点がつながって線になり、大きな輪として広がりを見せているモルック。

「帰国した時点で、いつか日本で世界大会を開きたいという目標を持っていました。自分が世界大会に参加してすごく楽しかったので、その楽しさを日本でもみんなで味わいたかったんです。それが今年ついに叶って、これまで協力してくださったみなさんに心から感謝するとともに、本当に嬉しくてたまりません。今年はパリでオリンピックとパラリンピックがありましたが、モルックにはその垣根もありません。シンプルでフラットな、今の時代にマッチしたスポーツだと思っています。すでにシニアや障がいをお持ちの競技者も増えていますが、今後はもっと福祉方面への働きかけをしていきたいですね。そして8年以内には、また日本で世界大会を開催したいと思っています」。

競技として競うのも楽しいですが、たとえば公園でたまたま出会った人たちで一緒にモルックを楽しむように、リラックスした楽しみ方も広がっていくことを願う八ツ賀さん。モルックとの出合いや想いは、著書『Dr.モルック フィンランドからつながる笑顔』(心書院)に詳しく綴られているので、ぜひ手に取ってみて。

無趣味に悩んでモルックを勧められどハマり! さらば青春の光・森田哲矢さん

テレビなどのメディアで目にしない日はないほどの売れっ子芸人・森田哲矢さん(さらば青春の光)。宝島社から唯一今回の世界大会に出場したキッピススタッフYさんから、キッピスの定番人気商品のタオルをプレゼントしつつ、お話を伺いました。

「ある番組で趣味がないという話をしていた際に、サンドウィッチマンの富澤たけしさんから勧められたのがモルックだったんです。せっかく教えてもらったし、次に富澤さんに会うときまでに一度やっておこうかと、一緒にチーム(キングオブモルック)も組んでるカナイに調べてもらい、日本モルック協会さんに電話してみたら練習会にお誘いいただいたので行ってみたんです。面白くなかったとしても話のネタになるし、ぐらいの気持ちでやってみたら、“え、ちょっと待って。これおもろいやん”ってなって、東京大会に出場して4位に入った勢いで“どうしたら日本代表になれますか?”って日本モルック協会スタッフに聞いたら、“フランスまでの渡航費を負担してくれたら誰でもなれます”って(笑)。それで、フランスで開かれた世界大会に日本代表として出場しました」。

「なんといっても、モルックの魅力は誰でもできるとこですね。なんなら、おじいちゃん・おばあちゃんたちの方がうまかったりする。練習時間、たっぷりありますからね〜(笑)。今回の大会にも、高齢者の方がたくさん出場してるみたいです。日本全国の大学とかにもモルックサークルがあるらしくて、今や競技人数は日本で165万人ぐらい。いろんなところで、俺ら(森田さんのチーム・キングオブモルック)優勝したいって言ってますが、もはや後から始めた人たちの方が正直うまい(笑)。今年初めて世界大会が日本で開催されたので、俺らじゃなくてもせめて日本のチームに優勝してほしいですね」。

森田さんの予言(?)通り、過去最大規模となる672チーム、約3350人がエントリーしたという今大会をみごと勝ち抜き、優勝を収めたのは日本・兵庫県の明石モルック倶楽部。初の日本開催のモルック世界大会で、日本のチームが初優勝するというドラマティックなフィナーレを迎えたのでした。

モルックの魅力を教えてくれたのは…

編集者 ふなつあさこ

生まれも育ちも東京ながら、幼少の頃より関西(とくに奈良)に憧れ、奈良女子大学に進学。卒業後、宝島社にて編集職に就く。2022年、学生時代にバイトしていたお寺のお坊さんとの0日婚を機に奈良へ“Nターン”。現在はフリーランスの編集者として奈良と東京を行き来する2拠点生活を送る。『リンネル』のkippis自社広告も担当中。

photograph & edit & text:Asako Funatsu

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