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【奈良】春日大社の見どころ&歴史&カフェの完全ガイド!美しい社殿を見に行こう!

  • 2024.10.4

奈良の代表的観光スポットであり、世界遺産にも登録されている「春日大社(かすがたいしゃ)」。豊かな森に包まれた広い境内には、美しい社殿が立ち並ぶだけでなく、国宝殿などのみどころや、茶店、カフェなどもあります。今回はそんな「春日大社」を徹底紹介! 参拝前にぜひチェックしてみてください。

世界遺産「春日大社」ってこんなところ

本社の正門である南門(重要文化財)
本社の正門である南門(重要文化財)

春日大社は全国に約3000社あるという春日神社の総本社です。奈良の都・平城京ができたころ、常陸国(ひたちのくに=茨城県)から武甕槌命(たけみかづちのみこと)という神さまをお迎えして都の守り神とし、神護景雲2年(768)に社殿を造営したのが始まり。以来、皇族や貴族、有名武将などから庶民まで幅広く信仰されてきました。

御蓋山(みかさやま)の麓に広がる境内は緑豊かで、歩いているだけで癒やされます。本社には朱塗りの壮麗な社殿が立ち並び、また縁結びなどさまざまなご利益をいただける神社が森の中に点在。国宝殿、萬葉植物園といったみどころや、カフェ、ショップもあり、さまざまな楽しみ方ができます。

春日大社
春日大社

奈良公園に隣接する境内では、多くの鹿にも出会います。大社の創建時、祭神の武甕槌命は常陸国から白鹿に乗ってやって来られたとか。この伝承から、奈良では鹿は神のお使いとして昔から大切にされ、人の暮らしのすぐそばで共存してきました。鹿も人によく慣れていますが、国の天然記念物にも指定されている野生動物です。むやみにさわったりせず、優しく接しましょう。

本社回廊内の特別参拝をしよう!

本社を取り囲む回廊(重要文化財)
本社を取り囲む回廊(重要文化財)

回廊に囲まれた本社には、4棟の本殿をはじめ主要な社殿が立ち並んでいます。春日大社の真髄に触れられるエリアであり、御本殿特別参拝受付で700円を納めると参拝できます。

春日大社
春日大社

特別参拝はコースが設定されており、まずは釣燈籠が並ぶフォトジェニックな東回廊を通り、御蓋山浮雲峰遥拝所(みかさやまうきぐものみねようはいしょ)へ。御蓋山の頂上の浮雲峰は、武甕槌命が降臨したという聖地。入山は厳しく制限されており、ここから遥拝します。

中門と御廊(いずれも重要文化財
中門と御廊(いずれも重要文化財)

続いては中門の前から本殿を参拝します。中門とその左右に延びる御廊(おろう)は重要文化財、春日造の4棟からなる本殿は国宝に指定されています。

藤浪之屋
藤浪之屋

さらに後殿各社参拝所から本殿背後に鎮座する5つの神社を参拝し、藤浪之屋(ふじなみのや)を拝観。建物内に多くの釣燈籠を灯し、2月節分とお盆に行われる伝統行事「万燈籠」を再現しています。

縁結びのお願いは夫婦大国社へ

夫婦大國社
夫婦大國社

春日大社には本社以外にも多くの神社があります。正しい知恵を授けてくれる春日若宮、金運アップの金龍神社、病気平癒の水谷神社などなど。なかでも多くの参拝者を集めているのが夫婦大国社です。ご祭神は大国主命と妻の須勢理姫命(すせりひめのみこと)。日本で唯一、大国さま夫妻を祀る神社であり、縁結びや夫婦円満などのご利益で知られます。

ハート形の絵馬は800円
ハート形の絵馬は1000円

夫婦大国社の絵馬はピンク色のハート形。恋愛成就などの願いはこのかわいい絵馬に書いて奉納所に納めます。また夫婦大国社には本来、しゃもじに願いを書いて奉納する慣わしがあります。社殿内で奈良出身の堂本剛ほか多数の有名人のサイン入りしゃもじを見ることができます。

水占い 初穂料300円
水占い 初穂料300円

夫婦大國社では「水占い」も人気です。ハートマークの中に恋愛・願望・学問と記されたおみくじの用紙を水に浮かべると、大吉・小吉などの全体的な運勢と、恋愛などの項目ごとに文字が浮き出てきます。

愛らしいおみくじやお守りをお持ち帰り

白鹿みくじ600円
「白鹿みくじ」600円

春日大社では神鹿をモチーフにしたおみくじ、お守りも見逃せません。このうち「白鹿みくじ」は丸っこいフォルムがとってもキュート。こちらは陶製ですが、同じく口におみくじをくわえた木彫りの「鹿みくじ」600円もあります。また、かわいい鹿の絵が表された「白鹿守」1000円も人気です。

春日大社の至宝を展示する国宝殿

国宝殿
国宝殿

春日大社は国宝354点、重要文化財2526点を含む膨大な文化財を所蔵し、多くは平安時代の貴重な宝物であるため、「平安の正倉院」ともよばれています。

国宝殿はこれらの社宝を収蔵・展示する美術館。王朝時代の優美な美術工芸品、甲冑や太刀などの武器武具、春日信仰にまつわる美術品など収蔵品は多岐にわたり、そのときどきの展示テーマに合わせて公開されます。

現在使用されている鼉太鼓
現在使用されている鼉太鼓

国宝殿では巨大な鼉太鼓(だだいこ)もみどころ。鼉太鼓とは屋外での舞楽演奏に使われる左右一対の太鼓です。国宝殿では鎌倉時代作の鼉太鼓(国宝)を展示するほか、春日若宮おん祭(12月15~18日)で実際に使われている鼉太鼓も見ることができます。このほか、光と水で春日の聖域を表現する展示室「神垣(かみがき)」も必見!

抹茶クリームあんみつ950円
抹茶クリームあんみつ950円

国宝殿の1階には春日大社カフェ・ショップ鹿音もあり、休憩ポイントにぴったり。カフェでは、抹茶クリームあんみつ、本葛入りぜんざいなどの甘味のほか、にゅうめんセットなどの食事メニューも。ショップでは、ユニークなミュージアムグッズ、オリジナルのお菓子などを買うことができます。

可憐な万葉植物が見られる萬葉植物園

萬葉植物園
萬葉植物園

約3万平方mの敷地に『万葉集』に詠まれている約300種の植物を栽培しているのが萬葉植物園。1932年、昭和天皇より御下賜金をいただいて開園した歴史と由緒ある植物園です。四季折々に可憐な草花を見ることでき、園内中央の池に浮かぶ舞台では5月5日と11月3日に萬葉雅楽会が開かれます。

萬葉植物園
萬葉植物園

萬葉植物園のメインフラワーは藤。「藤の園」に約20種200本が植栽されており、4月中旬~5月上旬に紫色などの優雅な花を咲かせます。藤は春日大社の社紋にも描かれており、古くから境内に自生。本社参拝所脇の「砂ずりの藤」は名木として知られます。

藤まもり1000円(写真提供:春日大社)
藤まもり1000円(写真提供:春日大社)

春日大社では、藤の咲く時期限定で「藤まもり」が授与されます。キラキラ光る藤の花がかわいく、毎年大人気。ただし、数量が限られ、年によっては、早めに終了することもあるので注意が必要です。授与開始日は例年、春日大社のWEBサイトでお知らせされるので、まめにチェックを。

春日荷茶屋で名物の万葉粥を味わう

春日荷茶屋
春日荷茶屋

春日荷茶屋は萬葉植物園の正門前にあるお休み処。春日の森に包まれた庭席もあり、季節のいいときはそちらが断然おすすめです。こちらの名物は、昆布でだしを取り、白味噌でまろやかに仕上げた万葉粥。「くず餅」550円などの甘味も用意されています。

万葉粥1100円
「万葉粥」1100円

万葉粥の具は月替わり。万葉集にちなんだ旬の野菜などが添えられています。写真は菜の花入りの3月の万葉粥です。このほか1月は七草、6月は赤米と小豆、10月は栗とサツマイモ、11月はキノコなど、季節に応じた風流な味わいを楽しめます。

春日大社へのアクセスは? 表参道を歩くのもおすすめ

一之鳥居
一之鳥居

春日大社へは、近鉄奈良駅から奈良交通バス春日大社本殿行きで8分の終点下車。バス停は国宝殿の前にあり、本社へはそこから徒歩4~5分ほどです。

近鉄奈良駅からのんびり歩くのもおすすめ。駅から東向商店街を南へ行くと三条通りに突き当たるので左へ。この通りは奈良市街のメインストリートであるとともに、古来、春日大社の表参道です。興福寺と猿沢池の間を進むと、春日大社の一之鳥居に出合います。鳥居をくぐり、石燈籠が立ち並ぶ森の中の広い参道を行けば、やがて本社に到着。近鉄奈良駅から約2kmの道のりです。

text:八木孝(パーソナル企画)

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