素敵なオーラから目が離せない！マダムの優雅な立ち居振る舞いに感化された女子大生の成長ストーリー

思わず目が離せなくなるほど、魅力的な同性に出会った経験はないだろうか？ 『マダムが教えてくれたこと』（ユニカ/KADOKAWA）では、主人公の女子大生がアルバイト先で出会ったおしゃれなマダムと交流する姿が描かれる。

主人公が勤める喫茶店へやってきた、優雅なオーラをまとったマダム。個性的でこだわりが詰まった着こなしや、品格と余裕のある立ち居振る舞い。そんなマダムの姿に憧れを抱いた主人公は、マダムの何気ない言葉の数々から、見た目だけではない「本当のおしゃれのヒント」を得ていく。

尊敬すべき同性の先輩との出会い。そこからファッションや日々の過ごし方を見直していく様子。そんな主人公のポジティブな姿に、思わず心が躍ってしまう。

彼女は当初、マダムのファッションや持ち物といった表面的な部分にしか目を向けていなかった。しかし、マダムと交流を重ねるなかで、見た目の変化は本質ではなく、大切なのは内面から美しくなることなのだと理解する。彼女が少しずつ自分なりの「素敵」を見つけ、心身ともに変化していく…本作ではその過程が、実に魅力的に描かれている。

読者に様々な気づきを与えてくれる本作だが、なかでも印象的なのは主人公が「背筋を伸ばすこと」で心構えを一変させられるシーンだ。

背筋を伸ばしたくらいじゃ 私は変わってないだろうけど 景色は素敵になったダ・ヴィンチWeb

この気づきには、外見だけでなく内面の美しさを重視するマダムの哲学が凝縮されている。さらに、この「背筋を伸ばす」という行動は、続編の『マダムが教えてくれたこと 背中を押してくれる魔法の言葉』でも主人公から新たな少女へと受け継がれていくので、ぜひ注目してほしい。

本作を読めば、マダムの存在を通じて普段の生活のなかに新たな視点を得ることができるだろう。ぜひ、人生を豊かにするヒントを見つけてみてほしい。

文＝ネゴト / ニャム