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“幻の作品”を蔵出し… 「男の挑戦」「男が血を見た時」「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」の3作品がテレビ初放送

  • 2024.10.3
「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」より (C)1961年日活株式会社
「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」より (C)1961年日活株式会社

【写真】気持ちよさそうにお風呂に入る長門裕之さん“上野”ら<セールスマン物語 男にゃ男の夢がある>

CS放送「衛星劇場」では、「幻の蔵出し映画館」と題して、懐かしの作品を放送する。本記事では、これまで未放送、未配信、未DVD化だった3作品「男の挑戦」「男が血を見た時」「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」のあらすじや見どころを紹介していく。

当時のプロレーサーも出演、“本物のレース”を楽しめる「男の挑戦」

最初に紹介するのは、10月7日(月)朝8時30分、15日(火)夜6時30分、25日(金)昼12時30分より放送される映画「男の挑戦」(1968年)。

日本自動車の社長・津田の次男の弘(石坂浩二)は、毎日のように会社のスピードテスト場で車を走らせていた。ある日、テストドライバーの猪木(栗塚旭)が弘のわがままを責め、怒った弘は猪木にレースを挑むが惨めな敗北をしてしまい――。

本作は、テストドライバーの男たちが意地と度胸で記録に挑戦するヒューマンドラマを描く中で、男たちのスピードに命を懸ける凄まじさや、自動車会社内での確執、そして彼らを巡る女性たちの恋愛模様に生々しい男の友情も描いたダイナミックな作品に仕上がっている。

監督を務めるのは、「喜劇・夫婦善哉」を手掛けた土居通芳。本作の見どころとなる自動車レースのシーンでは、当時では珍しいスケールの大きさで決死的なロケがおこなわれた。そのため、手に汗握る“本物のレース”を楽しめる点は、本作の見どころと言えるだろう。

またメイン人物として、石坂浩二や栗塚旭などの実力派俳優たちが出演するほか、クラブマンレースで実際に優勝した当時のプロレーサー・福澤幸雄が友情出演し、本作の本格的なレース展開をより迫力満点に彩っている。

「男の挑戦」より (C)1968松竹株式会社
「男の挑戦」より (C)1968松竹株式会社

油田に情熱を懸けた男の物語「男が血を見た時」

続いて紹介するのは、1949年の映画「男が血を見た時」。衛星劇場では、10月3日(木)夜7時、14日(月)朝8時30分、25日(金)朝11時より放送される。

石油王になるために油田地帯にやって来た一郎(龍崎一郎)は、許嫁の春江(高杉妙子)に愛情を感じられずにいたが、彼女が父から譲り受けた遺産を石油探しのために使い果たしていた。そんなある日、一郎は夢にまで描いた油田を発見。狂喜してすぐさま地図を手に下山するも、同じく油に憑かれた男・倉崎(河津清三郎)が光る眼で一郎を待ち構えていた――。

野性的な男の世界を、燃える油田地帯を背景に展開していく本作。「夜のプラットホーム」の伊賀山正徳が企画を、「その夜の冒険」の高岩肇が脚本を、「殺すが如く」や「すいれん夫人とバラ娘」の田中重雄が監督を担当した。

そんな本作では、日高澄子演じる女給のお蝶が非常に重要な役どころとして登場する。一郎に血道を上げるお蝶の言動は、作品を盛り上げる見逃せないポイントとなっているそして主演を務めるのは、「愛染かつら」などに出演し、戦前より映画俳優として幅広い作品で活躍していた昭和の名バイプレーヤー・龍崎一郎。2人の女性の間に立つ一郎をドラマチックに演じている。

「男が血を見た時」より (C)KADOKAWA 1949
「男が血を見た時」より (C)KADOKAWA 1949
「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」より (C)1961年日活株式会社
「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」より (C)1961年日活株式会社

コミカルな展開で描かれる「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」

衛星劇場では、10月4日(金)夜6時15分、12日(土)朝4時45分、21日(月)朝8時30分より、1961年の映画「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」も放送。

マットレスを販売する商社の新入社員・上野(長門裕之)は販売課で“1日5セットを売る”という目標をもとにセールスマンとして働いていたが、上野は門前払いされる毎日を送る。下宿のおばさんに泣きついてようやく1つ契約が取れたものの、それ以降はなかなか契約を取ることができず、散々な目に遭う。そんな中、以前失意のどん底にあった上野を慰めてくれたことのある喫茶店の従業員・菊子(松原智恵子)と再会し、愛情が湧いてくる上野。その帰り道、養老院で働く男から「マットレスを50セット買いたい」と呼び止められ――。

若いセールスマンが、男の夢を追って繰り広げる恋と爆笑の珍武勇伝を、軽快なタッチで描き出した本作。明朗喜劇篇として、絶妙な爽快感を味わえる点が見どころだ。主演は、昭和時代の日活を支えた“青春スター”の一人で、コメディからシリアスな役どころまで幅広くこなす名優・長門裕之が務めている。

「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」より (C)1961年日活株式会社
「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」より (C)1961年日活株式会社
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