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【ジキル博士とハイド氏なねこ】善良なねこに潜む凶暴な人格。どちらがクッションを破ったの?

  • 2024.10.1
クッションを破ったのは誰? (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
クッションを破ったのは誰? (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

作品の元となったお話の解説も!

神話や名作についても改めておさらいしながら楽しむ、ねこが加わった新たな展開の物語。

言わずと知れた数々の有名な物語にねこを融合させるのは、「ねことわざ」でおなじみのぱんだにあさん。童話や昔話にねこが加わるだけでひと味違った展開となり、悲劇の結末を迎えるお話ですらゆるくてキュートなお話に変貌します。登場人物たちがねこに絆される姿に、「まぁねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!?

誰もが知っている古今東西の昔話やおとぎ話。そこにねこが登場したら…? というもしものエピソードを、ぜひお楽しみください。

※本記事はぱんだにあ著の書籍『にゃんと!ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。

◆ジキル博士とハイド氏なねこ

ハイド、恐ろしいやつ… (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ハイド、恐ろしいやつ… (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

ジキル博士とハイド氏

昔、あるところにジキル博士という穏やかで善良な医者がいました。

そんなジキル博士の周りで怪事件が起き始めます。犯人はハイドという青年で間違いないはずなのに、その場所に残っている証拠はすべてジキル博士に結びつくのです。

ある日、ハイドがジキル博士の服を着て自殺した姿が発見されました。近くにはジキル博士の筆跡で遺書があり、そこには「私の中にはいつの間にか悪の心が芽生え始めていた。そのため、時々開発した薬を飲んで姿を変え、心の赴くがままに悪行をしてきた。それがハイドだ。しかし、ハイドが薬なしで勝手に出てくるようになってしまった。もう彼を抑えるにはこれしかないと判断し自殺をする」と書いてあったのでした。

◆ファウストとねこ

人生にはねこが必要 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
人生にはねこが必要 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

ファウスト

昔、ドイツにファウストという人がいました。ファウストは知識に貪欲でしたが、世界には自分が知らない情報があるのに、寿命という制限があるためそれらを知ることができないと絶望していました。

そんな時に黒い犬の姿を模したメフィストフェレスという悪魔がやってきます。「この世のすべてを体験させる代わりに、死後の人生は私に捧げよ」と取引してきます。

それに対してファウストは「時よとまれ、そなたは美しい」と自分に言わせるほど満足できるのならと、OKをだし、人生を再び謳歌し始めました。そしてファウストは「最高の幸福」に気づいた時、「時よとまれ、そなたは美しい」と口にします。

その言葉を聞いた悪魔がファウストを地獄に連れていこうとしますが、無事に難を逃れて天へと上っていったのです。

◆ねこのほらふき男爵の冒険

全部ほらだったら良かったのに (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
全部ほらだったら良かったのに (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

ほらふき男爵の冒険

ほらふき男爵の冒険は実在する人物、ミュンヒハウゼン男爵の体験談を元に作れています。

このミュンヒハウゼン男爵は経験談を酒場などで語る時は多くの脚色を加え、かなりフィクション寄りになっていました。「三日月から脱出した」「大きな魚に飲まれた」「木を引き抜くことのできる怪力男と出会った」「トルコの皇帝と賭けをした」「火山に飛び込み、ヴィーナスと話をした」などなど…。ですが実体験を元にしているため妙に現実的な側面もあるからか、その話は大受けします。

そしてある日、聞いていた一人がメモを取って勝手に出版したことで世に広まりました。もちろん、ミュンヒハウゼン男爵には無断だったため、彼は激怒のあまり憤死してしまったそうです。

著=ぱんだにあ/『にゃんと!ねこむかしばなし』

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