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バンカーの打ち方のコツ!ミスの原因と上達の秘訣をプロが解説

  • 2024.10.1

アプローチでは、球の高さと転がすイメージが大事です。しかし、それがバンカーになると途端に苦手な人が増えます。

出すだけではなく、バンカーの距離感も飛躍的によくなるレッスンを解説します。

レッスン=高橋佑弥
●たかはし・ゆうや/1997年生まれ、宮城県出身。東北高校時代に団体戦で全国優勝。中央学院大学ゴルフ部を経て、PGAティーチングプロの資格を取得。現在は首都圏を中心にレッスン活動をしている。

バンカーでミスする原因とは?

アプローチの場合は打つ前に球の高さをイメージし、ピンまでの球の転がりを頭の中に描くと思います。ところがバンカーになると、この作業がおろそかになりがち。苦手な人は脱出することに精いっぱい。出すことに苦労しない人も飛距離のコントロールばかりに意識がいってしまっていませんか?

まずは、球をどの高さに打ち出してピンにどう寄せるのか。それを具体的にイメージしましょう。できる・できないは関係なく、球の高さを意識すると距離感が飛躍的によくなります。セットアップやスイングを大きく変える必要はありません。いつも同じ構え方からひとつの打ち方をすれば、球の高さをそろえることができます。

球の高さを意識するのが狙った距離感を出すコツ!

アマチュアの大半は、バンカーから1回で脱出できたとしても、球が高く上がりすぎてショートしたり、低く飛び出してオーバーしたり。これらは「球の高さを意識する」ことが上達の最重要ポイントだ。

打ち方がバラバラ

上から極端に打ち込んだり、カット軌道で打つのは、脱出できたとしても、安定したショットにはならない。ひとつの打ち方で振り幅も同じにすれ、ミスが出にくく本番に強くなる。

セットアップがバラバラ

球の位置やフェースの開き方、スタンスの向きなどを打つたびに変えると、結果がバラついてしまう。特殊な状況を除き、いつも同じ構え方をしたほうが簡単で、球の高さをそろえられる。

バンカーから脱出するコツ1「アドレス」

バンカーの打ち方のコツ!ミスの原因と上達の秘訣をプロが解説
ヘッドがもぐる”深さ”がポイント

”深さ”で球の高さと飛距離をコントロール

“深さ”とはヘッドがもぐる深さであり、砂を取る深さ。この深さでバンカーを考えると、思考も打ち方もシンプルになる。

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スコップで砂をすくうのと同じです!

アプローチのアドレスからヒザを1センチ深く曲げる

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アプローチのアドレス

ヒザを軽く曲げて構える。バンカーでもこのアドレスのままだと、深さが足りずに、ホームランのミスが出る。

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バンカーのアドレス

アプローチのアドレスから体感でヒザを1センチ深く曲げて、体の重心を下げる。これでヘッドが1センチ深くもぐる。

ヒザを曲げるだけなのでアドレスの再現性が向上

アプローチのアドレスからヒザを1センチ深く曲げると、ヘッドが砂の中に1センチもぐる。これがバンカーを「深さ」で考える基本です。ヒザを曲げたぶんだけ砂が取れるので、ヘッドを入れる位置は意識する必要がなく、アバウトで大丈夫です。ヒザの1センチは体感でOK。いいかえると、通常よりヒザを少し深く曲げて、体の重心を下げるだけ。足を砂の中に埋める方法もありますが、砂が硬い・やわらかいによって深さが変わってしまう。ヒザの角度なら砂の硬さを問いません。

ヒザを1センチ曲げたときの球の高さと飛距離をチェック

ヘッドスピードやパワーなどによって個人差があるが、20~30ヤードくらいが一般的。この球の高さと飛距離を基準にする。

やや左重心で球は左足寄り

バンカーが苦手な人は、体重を左ヒザに乗せて、やや左重心にしたほうが脱出しやすい。球の位置は左足寄り。球を右に置くとヘッドが砂に刺さり、抜けなくなるので注意しよう。

スコップで砂をすくうとき、体の右側より左側の砂のほうがすくいやすく、砂とボールを一緒に運べる。バンカーも同じ。

右側の球位置の砂はすくいにくく、スコップが砂に刺さってしまう。

バンカーから脱出するコツ2「ヒザの高さはキープ」

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フォローまでヒザの高さをキープ!

コンパクトに振れば上下動しない

バンカーのスイングは、スリークォーターかハーフスイングに統一。つねに同じ振り幅なら、ヒザの角度が変わらず、ショットが安定する。

球をすくい上げる

フォローでヒザが伸びて体が起き上がると、ホームランやトップのミスが出る。大振りをするほど、このミスが出やすくなる。

無理に打ち込む

体が沈みこんで、左右のヒザの高さが変わってしまう。アドレスでヒザを深く曲げていれば、上から打ち込む必要はない。

1センチ曲げたヒザの角度を保ち続ける

球の高さをそろえるには、スイング中の両ヒザの高さを保つことが必須。ヒザを1センチ深く曲げたら、その角度をフォローまで保ち続けてください。

それにはコンパクトなスイングが欠かせません。足場が不安定なバンカーで大振りすると、ヒザの高さが変わってしまうからです。スリークォーターかハーフスイングに統一し、つねに同じ振り幅にしましょう。

また、無理に上から打ち込んだり、球をすくい上げたりするのもNG。ヒザの角度が変わると体が上下動し、大きなミスになるので注意してください。

バンカーから脱出するコツ3「手首」

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ヘッドを走らせることが重要!

雪かきと同じイメージ

「雪国出身なので、雪かきが得意。雪を放り投げるのと砂を飛ばすのは同じ原理で、手首をやわらかく使って振るのがコツです」(高橋)

砂を飛ばす高さを変えるのが応用テク

もうひとつ大事なのは、手首をやわらかく使うことです。アプローチでやわらかい球を打つ感じでヘッドを走らせ、砂とボールを一緒に飛ばしましょう。

バンカーが苦手な人ほどリキんでしまい、手や腕、肩に余計な力が入りがち。すると手首が硬くなり、ヘッドが走らなくなるので注意が必要です。

この応用テクニックとして、高い球と低い球の打ち分けができます。手首をやわらかくしたまま、砂を高く飛ばせば高い球に、砂を低く飛ばせば低い球になる。雪かきで雪を放り投げるように、砂を飛ばす高さを変えることがポイントです。

砂を低く飛ばすと低い球になる

雪かきで雪を低い場所に放り投げるように、砂を低く飛ばす。球の位置やフェースの開き方はいつもと同じでOK。

砂を高く飛ばすと高い球になる

手首をよりやわらかく、しなやかに使い、雪を高い場所に放り投げるように、砂を高く飛ばすのが応用テクニック。

バンカーから脱出するコツ4「ヒザの角度で飛距離を調節」

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深さ2センチ

ピンまで10~20ヤード

砂を取る深さが1センチの場合は20~30ヤード、2センチなら10~20ヤードくらいの飛距離が出る。

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深さ3センチ

ピンまで10ヤード以内

ヒザを3センチ深く曲げて、砂を3センチ深く取る。砂が硬い、あるいは少ないときは、ヒザを少し曲げて、よりコンパクトに振る。

打ち方は同じだから簡単!

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打ちたい距離によってヒザの角度を変えます!

ヒザの角度を変えるだけで、打ち方は同じ。フェースの開き方やスタンスの向き、振り幅などは同じにしたほうが、球の高さがそろう。

ピンが近いときほどヒザを深く曲げる

ヒザを1センチ曲げたときの球の高さと飛距離(20~30ヤード)をチェックしたら、次はヒザを2センチと3センチ曲げて、それぞれの球の高さと飛距離をチェックしてください。

ヒザを2センチ曲げると、ヘッドは砂の中に2センチもぐり、飛距離は10から20ヤードに。3センチの場合は5から10ヤードになると思います。こうしてヒザの角度を調整すれば、フェースの開き方や打ち方を変えなくても、飛距離のコントロールができます。ただし、体とボールの間隔が狭いとヒザを曲げにくいので、アプローチよりその間隔を広くしましょう。

ボールから離れて立つ

ヒザを深く曲げる場合は、アプローチのときより、体とボールの間隔を広くして、スタンスも広めにする。

ボールに近いとヒザが曲がらない

体とボールの間隔がアプローチのときと同じだと、ヒザを曲げにくく、窮屈なアドレスになってしまう。

深さ2センチのバンカーショット

ヒザを体感で2センチ曲げて、体の重心を下げる。

ヒザを深く曲げたぶんだけ砂が取れる

ヒザを曲げたぶんだけ、ヘッドはボールの手前から自然に入り、砂が深く取れる。これで10~20ヤード飛ぶ。

深さ3センチのバンカーショット

ヒザを3センチ曲げて、体の重心をより下げる

ヒザをしっかり曲げて重心を下げる

同じ打ち方でも砂が深く取れるので、飛距離が5から10ヤードになる。インパクトがゆるまないように振り抜こう。

構成=小山俊正
写真=相田克己
協力=木更津ゴルフクラブ

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