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世界の“GDP(国内総生産)”ランキング!3位『ドイツ』、2位『中国』を抑えた1位はどの国?

  • 2024.10.11
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

世界の経済力を測る指標として最も広く知られているのがGDP(国内総生産)です。GDPとは、簡単に言うとその国内で産出された財貨・サービスの付加価値の合計金額のこと。各国の経済規模を表すこの指標は、国際的な影響力や国民の生活水準を反映する重要なデータです。

そこで今回は、2023年の世界GDPランキングをもとに、どの国が経済的な強さを誇っているのかを分析します。大国の順位の変動や、新興国の台頭にも注目しながら、グローバル経済の現状を見ていきましょう。

第3位 ドイツ(4兆4,573億6600万米ドル)

第3位はヨーロッパの工業大国『ドイツ』です。

2007年より4位をキープしていましたが、2023年に3位に上昇。逆にいうと、3位をキープしていた日本がドイツに抜かれ4位にランクダウンした形になりました。日本でも日経平均株価が好調だった中、なぜドイツに抜かれてしまったのかは複数の要因がありますが、大きく分けて「ドイツ政府の国内企業への手厚い支援」と「単一通貨であるユーロ安」だと言われています。デジタル化への支援や、政府出資の民間研究機関との共同開発の後押しなど企業活動が活性化するような政策が取られ、効率化を図っています。

日本と比較して、ドイツの人口、企業数、労働時間は3分の2ほどだという数値が明らかになっています。それにも関わらず、GDPで3位にランクアップした要因は『労働生産性』の高さにもあると考えられます。労働生産性とは、労働者1人当たり、あるいは労働1時間当たりでどれだけの成果を生み出したかを示す指標です。その数値がドイツは日本の52.3ドルよりはるかに高く87.2ドルとなっていて、G7の中ではアメリカに次いで2位となっています。(※1)いかに短い時間で成果を上げるか、がカギとなっていますね。

第2位 中国(17兆6,620億4100万米ドル)

第2位は『中国』でした。

2010年より6兆ドルを超え2位にランクアップしてからは順調にGDPを増やしていましたが、2020年からその成長スピードも陰りが見え始めています。しかしながらその数字は17兆ドル越えと3位ドイツ、4位日本の4兆ドルの3倍越えであり、中国の市場規模の大きさは確固たるものになっています。

中国は近年、輸出依存型経済から内需拡大へと経済構造を転換しています。中国政府は「双循環戦略」を推進し、国内市場の拡大と外需のバランスを取る政策を打ち出しています。これにより、消費やサービス産業の成長が促進されています。

しかし急速な高齢化社会の進行や不動産市場の低迷など先行きに不安感があり伸び悩んでいるのも事実。そこで中国は人工知能(AI)、5G、半導体、電気自動車(EV)などの先端技術分野に力を入れ、特にEV産業やフィンテック、eコマースの分野では世界的にリードするまでに成長しました。こういった強みである製造業の輸出にまたに力を入れていくことになると見られています。

第1位 アメリカ(27兆3,578億2500万米ドル)

第1位は世界一の大国『アメリカ』でした。

アメリカは世界最大の経済大国としてトップの座を維持し続けています。それは資本市場が発展しており世界中からあらゆる資本が集まってくる圧倒的な経済力が要因です。そのため世界でもトップの技術革新が可能となり、消費主導型経済や、豊富な資源、多くの移民による多様な労働力などがさらなる資本力を生み出しています。

そうした最先端技術だけでなく、アメリカはその広大な土地を活かし農業など第一次産業も盛んであることが安定した成長を支えています。エネルギーや農産物などの豊富な資源を輸出することで外貨を得て国内の産業の活性化につなげるという基盤がしっかりと出来上がっているからこその強さと言えるでしょう。


出典:GLOBAL NOTE(2024.04.19)

※1:日本生産性本部「労働生産性の国際比較」