大人になると、電卓やスマホなど、自動で計算できるツールに頼ることが増えていきます。その分、計算力の衰えを感じている人も多いのではないでしょうか。
特に忘れがちなのが、基本的な計算ルールです。単純な足し算や引き算とは違い、長い計算式を計算するときは、計算ルールを守らなければ間違えてしまいます。
今回の問題に挑戦して、基本の計算ルールを確認してみませんか。
問題
次の計算をしてください。
100+500−100×500÷250
解答
正解は、「400」です。
無事、正解にたどり着けたでしょうか?
違う答えを出してしまった人は、ルール通りに計算を進められなかったのかもしれません。
次の「ポイント」で、正しい計算過程を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「計算の順番」です。
今回の問題のように足し算・引き算・掛け算・割り算の四則が混ざった式では、左から順に計算をすると、答えを間違えることがあります。なぜなら、四則演算の優先順序がそれぞれ異なるからです。
計算の優先順のルールをまとめると、次のようになります。
- 掛け算、割り算
- 足し算、引き算
四則演算の中で優先順が高いのは掛け算と割り算で、優先順が低いのは足し算と引き算です。同じ優先順の計算に関しては、左から順に計算すればOKです。
では、改めて今回の問題を見てみましょう。
100+500−100×500÷250
最初に計算すべき部分はどこでしょうか? 先ほど紹介した「計算の優先順のルール」に従えば、掛け算・割り算が現れる100×500の部分ですね。
100+500−100×500÷250
では、さっそく計算してみましょう。
100+500−100×500÷250
=100+500−50000÷250
次に計算すべきは直後の割り算です。
100+500−50000÷250
=100+500−200
これで足し算と引き算だけの式ができました。足し算と引き算の計算の優先順序は同じなので、左から順に計算していきましょう。
100+500−200
=600−200
=400
これで答えが出ましたね。
まとめ
今回の問題では、計算の順番について覚えているかどうかが重要でした。
計算問題では、足し算と引き算の優先度は掛け算と割り算に比べて低くなります。四則演算が混ざった式を見かけたら、優先度の高い演算の部分を探すことから始めましょう。
「そういえばこんな計算ルールがあったな」と思い出した人は、ぜひ他の問題にも挑戦して計算力を鍛えてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)
和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事
2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。
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