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実は略語でした! 「レトロ」って、なんの略?

  • 2024.9.29

ふだん何気なく使っている言葉のなかに、実は略語がけっこうあります。これって略語だったの!? と驚く略語をご紹介。今回は、「レトロ」に迫ります!

「レトロ」って、なんの略?

「昭和レトロ」や「レトロファッション」、「レトロブーム」など、メディアでもよく使われる言葉「レトロ」。意味はわかっていても、もとは略語だったことを知らないかたも多いと思います。

さて、レトロはいったいなんの略でしょう?

レトロ、もともとは…

レトロは、英語retrospectiveを略した言葉でした!

英和辞典に載っている形容詞retrospectiveのおもな意味は、「追想にふける、回顧的な」。

名詞としてretrospectiveを使う場合には、画家などの「回顧展」や映画監督などの「回顧上映」という意味にもなります。

ちなみに、英語でも「retro」は略して使われます。

例:retro clothes (レトロな服)、retro cars (レトロな車)

アンティークは…?

レトロと似たような言葉に「アンティーク」があります。「アンティークショップ」や「アンティークジュエリー」などと使われ、日本語の感覚でも「レトロ」より高級なイメージです。

この言葉はフランス語のantique由来。英語でも同じつづりです。

英和辞典に載っている名詞antiqueのおもな意味は、「古美術、骨董品」など。アメリカの関税法では100年以上経過したものをantiqueと呼ぶそうです。

「レトロ」は数十年前の服や雑貨などに使われることが多い言葉ですが、「アンティーク」は年代を経ることによって品格や価値が出るものに使うイメージです。

ヴィンテージは…?

もうひとつ、レトロと似た言葉として「ヴィンテージ」があります。「ヴィンテージ時計」や「ヴィンテージカー」などと使います。

英和辞典に載っている名詞vintageのおもな意味は、「ブドウ、ブドウの年収穫高、極上のワイン」など。ほとんど「ブドウ」に関する意味ばかりで、最後のほうに「(一般的に古くなった)ある年の生産品」という意味が出ていました。

そもそもvintageは、ラテン語で「ブドウの収穫」を意味する言葉が語源。しだいに、年代物の車をvintage car、古着のファッションをvintage chic(ヴィンテージシック)と呼ぶなど、英語圏でブドウ以外にも使われるようになり、日本にも伝わってきました。

レトロは略語でした!

レトロは、英語retrospectiveの略語でした。似たような言葉でアンティークとヴィンテージもご紹介しました。どれも似たような言葉ですが、言葉の由来を知っておくと、使い分けがしやすくなりそうです。

以上、意外な略語でした!

参考資料
・日本国語大辞典(小学館)
・ランダムハウス英和大辞典(小学館)

文・田代わこ

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