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<【推しの子】>真骨頂のダークサスペンスが光る第2期後半、ルビーのスターが消えた絶望の現実を見た瞬間

  • 2024.9.29
アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

【写真】第二十二話、有馬かなの“恋する乙女モード全開”の衣装替えももう一度見たいシーン

アニメ「【推しの子】第2期」が、10月6日(日)放送の第二十四話で最終回を迎える。第2期は「東京ブレイド」のエピソードが中心となりあまり出番のなかったルビー(CV.伊駒ゆりえ)だが、「プライベート編」からはB小町の活動が再開し、ようやくルビーファンのターンとなってきた。しかし、第二十三話では絶望の再会がルビーに突き付けられることに。クライマックスを前に、ここまでのルビーの状況を整理していきたい。(以降、ネタバレが含まれます)

“推し”の死の真相を追う転生者アクアの物語

アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

「【推しの子】」は「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中の、赤坂アカ×横槍メンゴによる累計発行部数1600万部を超える同名漫画を原作としたアニメ作品。地方の病院に勤める産婦人科医・雨宮吾郎(ゴロー)と、禁断の秘密を抱えてやってきた彼の“推し”のアイドル、アイ(CV.高橋李依)との最悪の出会いから始まる物語だ。

ある日、何者かに殺されたゴローはアイが産んだ双子の子の1人、アクア(CV. 大塚剛央)として転生する。しかし、まもなくアイも何者かに襲われて亡くなってしまう。アイの死の真相を突き止め、アイを殺した人物に復讐を果たすため、アクアは芸能界の道へ踏み込む。

第1期は2023年4月から6月に全11話を放送。ダークなサスペンスと華やかなアイドルストーリーが絡み合い、芸能界の裏側もリアルに描かれていく内容が大きな話題を呼んだ。第2期は原作で「2.5次元舞台編」にあたる2.5次元舞台「東京ブレイド」の模様と、「プライベート編」にあたる宮崎旅行への様子が描かれた。

16歳になった自分をゴロー先生に見つけてもらう夢

アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

アクアがゴローの転生者であるように、ルビーは天童寺さりなという幼い少女の転生者だ。お互いに気付いてはないものの、さりなはゴローが研修医として入っていた宮崎の病院の入院患者だった。難病のため先は短く、両親はすでに娘を見放したように見舞いに来ることはまるでなかった。そんなさりなに同情し、寄り添っていたのがゴローだ。さりなにとってゴロー先生はいつも励ましてくれる優しい先生で、未来のない自分に生きる意味をくれた人。大好きで、ルビーに生まれ変わってからアイドルを目指しB小町になったのも、ゴロー先生に見つけてもらうためだった。

B小町のアイが大好きだったさりなは息を引き取る間際に、宝物だったアイのキーホルダーを「私だと思って…大事にしてね…」と手を渡している。だからこそ優しいゴロー先生だったらきっと大事にしてくれていて、新生B小町がみんなに知ってもらえるようなアイドルになれば、きっと足を運んで会いに来てくれる。そのときに、自分が16歳になったことを報告する。それがルビーが叶えたい本当の夢だった。

生前のさりなは何度もゴロー先生に結婚を申し込み、そのたびにのらりくらりとかわされて、返ってくるのは「16歳になったら真面目に考えてやるよ」という言葉。これは第1期第一話で描かれたシーンでもあり、16歳まで生きられないというのはさりな自身分かっていたし、ゴローもそれは分かっていたはず。それでもそう返したのはたとえ残酷な言葉であっても、きっとさりなに生きることを諦めてほしくなかったからだろう。

絶望の現実は見つけてしまった? 見つけさせられた?

第二十三話にて、ミュージックビデオの撮影で訪れた宮崎県の高千穂は、偶然にもゴローが勤め、さりなが入院していた病院のある故郷の町だった。ただ、その病院にゴロー先生がもういないことは分かっている。電話で聞いた病院の人の話によれば、ある日を境に帰ってこず、以来、消息不明のままだという。女性関係でトラブルを起こして失踪したと思っているルビーだが、真相は全くの別。さりなが息を引き取ってしばらくのあと、ゴローはアイのストーカーに殺されているからだ。

知らなければ希望を持ち続けていられたはずだが、そうは向かわないのが「【推しの子】」がダークサスペンスと言われる所以でもある。ルームキーを奪ったカラスがまるでルビーを誘うように入っていった祠の洞窟で、彼女は見つけてはいけないものに出会ってしまう。

アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
アニメ「【推しの子】」より (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

洞窟の奥にあったのは、白衣を着用した医師らしき男性の遺体。長い年月、ここに放置されていたのだろう。遺体は完全に白骨化していたが、ルビーはすぐにそれが“彼”だと確信する。遺体のネームプレートにしまわれたアイのキーホルダーは、あのとき自分がゴロー先生に渡したものに間違いなかったから。

「違う…違うよ…」と声を震わせるルビー。絶望の大きさを示すように、輝いていた瞳の星は揺らぎ、光を失っていく。復讐に囚われていたときのアクアは瞳の星を闇色に変えていたが、ルビーはどうなってしまうのか。そして、カラスと共にいて、この絶望の状況を作り出したかのように思える白い髪の少女は何者なのか。第2期は次回第二十四話でクライマックスを迎える。「【推しの子】」の真骨頂であるサスペンスストーリーはどのような結末を見せるのか、しっかりと見届けたい。

「【推しの子】」第二十四話は10月6日(日)、夜7:00から全国35局にて放送決定。ABEMAでは第2期全話無料配信に加えて、10月3日(木)夜10:00からは第1期全話も無料視聴可能となっている。

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