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【福沢諭吉とねこ】天はねこの上に人を作らず! 人間の上で穏やかにくつろぐねこ

  • 2024.9.28
ねこの下に人を作れり (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ねこの下に人を作れり (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

作品の元となったお話の解説も!

神話や名作についても改めておさらいしながら楽しむ、ねこが加わった新たな展開の物語。

言わずと知れた数々の有名な物語にねこを融合させるのは、「ねことわざ」でおなじみのぱんだにあさん。童話や昔話にねこが加わるだけでひと味違った展開となり、悲劇の結末を迎えるお話ですらゆるくてキュートなお話に変貌します。登場人物たちがねこに絆される姿に、「まぁねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!?

誰もが知っている古今東西の昔話やおとぎ話。そこにねこが登場したら…? というもしものエピソードを、ぜひお楽しみください。

※本記事はぱんだにあ著の書籍『にゃんと!ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。

◆福沢諭吉とねこ

ごめん踏むとこだった (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ごめん踏むとこだった (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

学問のすゝめ

学問のすゝめは福沢諭吉による民主主義について記した本です。

当時は明治時代初期という封建制度が根付いた社会だったので、民衆一人ひとりが考えて国家を支えていく、民主主義を広めるために刊行したとも言われています。

一番有名な一節に「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」というものがあります。これはよく「人は誰しも平等な立場であるべき」という意味で捉えられますが、実はその解釈だけだと誤りなのです。学問のすゝめの中ではそういう意味ではなく「人は誰もが努力を惜しまなければ偉くなれるし、お金持ちにもなれる平等な権利を持っている。だからこそ勉学に励むべき」と記されています。

◆かぐや姫のねこ

ねこ好きなかぐや姫 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
ねこ好きなかぐや姫 (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

竹取物語

昔、竹を取って生活していたおじいさんがいました。

ある日、おじいさんが竹を取りに行くと1本だけ光る竹があり、その中にはとてもかわいらしい女の子がいました。かぐや姫と名付けられた女の子は大切に育てられ、村でも評判になるほど美しく成長しました。そんなかぐや姫をお嫁さんにしたいと貴族が押し寄せますが、かぐや姫は無理難題を突きつけ、全員を追い返します。

しばらくしたある日、かぐや姫が泣いているのでおじいさんが聞くと、かぐや姫は「私は月の人で、月に帰らなければならない」と言い出します。それを阻止すべく、月からの迎えをおじいさんたちは追い返そうとしますが、のれんに腕押し。

かぐや姫は月へと帰ってしまうのでした。

◆注文の多い料理店なねこ

注文が多くてもかわいい (C)ぱんだにあ/KADOKAWA
注文が多くてもかわいい (C)ぱんだにあ/KADOKAWA

■◆元となったむかしばなし

注文の多い料理店

昔、あるところに山奥で犬を連れて猟をしていた2人の男がいました。

獲物すら撃てず、遭難し、さらには犬が突然死んでしまって2人が困っていると、「山猫軒」という西洋料理店を見つけます。これ幸いと入った2人は店内で不思議な体験をします。

その内容は「ここは注文の多い料理店ですがご容赦ください」、「体をきれいにしてください」、「荷物はすべてここにおいてください」、「クリームを塗ってください」、「体を塩もみしてください」というものでした。2人は自分たちが料理されていることに気づきます。

逃げ場もなく、男たちが顔をくしゃくしゃにして震えていたその時、死んだはずの犬が部屋に飛び込み、店はフッと消えます。助かったことに気づき、安心した2人でしたがくしゃくしゃになった顔は二度と戻りませんでした。

著=ぱんだにあ/『にゃんと!ねこむかしばなし』

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