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プレゼント選びで悩んでしまうあなたに。天才ギフトコンシェルジュと新米編集者が織りなすハートフルドラマ

  • 2024.9.28

プライベートや仕事などでプレゼントを贈る際に、悩んでしまうことはないだろうか。「相手の喜ぶ顔が見たい」といざお店へ足を運ぶと、種類が多く迷ってしまう…。そんな悩める方に寄り添うギフトコンシェルジュと主人公が織りなす『おくりものコンシェルジュ』(メクチハナ/KADOKAWA)は、日々仕事を頑張る方にぜひ読んでいただきたい1冊である。

出版社で働く美瑠町やす子は都会に憧れを抱き、地方から上京してきた新米編集者。希望していたファッション誌への配属が決まり、オシャレな生活への第一歩を踏み出すが、現実はなかなかうまくいかないことばかり。ある日、編集長から差し入れの買い出しを頼まれたやす子は百貨店に「ギフト専門の相談コーナー」があることを知る。そこで出会ったのは、どんなに難しい相手でも絶対喜ばせることができるといわれる凄腕ギフトコンシェルジュ・永禮カオルだった。

本作では贈り物を通し、やす子の成長やさまざまな人々と関わり合う様子が描かれている。第1話では人気モデル・渡瀬エマへの差し入れを選ぶことになったやす子。都会的でヘルシーなものなら彼女が喜んでくれるはず…! と意気込むが、永禮が選んだのはやす子の地元でもある和歌山県の銘菓「デラックスケーキ」だった。実はエマも同じ和歌山出身であり、小さい頃から食べていたお菓子は愛する家族との思い出を呼び起こしたのだ。彼女が故郷での記憶を懐かしむ場面は贈り物の大切さをより一層感じさせられた。

また作中に出てくるギフトはどれも実際に販売されていて、思わず自分も手に取ってみたくなるものばかりである。第2話で登場する「冨貴寄(ふきよせ)」は、和風のクッキーや金平糖、干菓子など、赤富士や鯛を象った美しい和菓子が詰まっている。作り手の想いがこもった贈り物を実際に自分の目で確かめてみるのも面白そうだ。

1話読み終わる度に次の贈り物が楽しみになる『おくりものコンシェルジュ』。ストーリーだけではない見どころが詰まった本作は、読むと元気がもらえること間違いなしだ。

文=ネゴト / 渡辺美咲

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